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刑事一代

2009-06-23 11:51:57 | 山本耕史

6月20・21日にテレビ朝日開局50周年記念ドラマ
『刑事一代~平塚八兵衛の昭和事件史』主演 渡辺謙

山本耕史さんが出演すると言うことで見ました
第一話に結局、耕史さんの出番はなかったのですが、さすが渡辺謙さんすごいです面白くって、引き込まれました

第一話は「帝銀事件」・「下山事件」
第二話は「吉展ちゃん事件」・「三億円事件」がクローズアップされていました
耕史さんは、第二話の「吉展ちゃん事件」からの関わりでした

  

「吉展ちゃん事件」の容疑者「小原 保」の取調べの際の右筆係りとして参加
平塚刑事、石崎刑事と10日余りを過ごし、平塚刑事の素晴らしさに触れることになる
又、上司より「残留組との軋轢を回避しろ」との指示も受ける
きりっとしていて、冷静沈着で優秀で、キャリア組ぽい品を感じた
さすがぴったりの役です
平塚からはなんだこいつみたいに「邪魔すんなよ!」と冷たいお言葉

  
しかし、草間の残留組との軋轢を回避するべく、説得している姿を見た平塚は
なかなかやるじゃん、みたいな表情がうれしいです
これで、草間に対する見方が変わったようです

   
取調べ1日目から、平塚の言葉に切れて暴れ、平塚に椅子を投げつけた小原
けれど、平塚がわざとおこらせ、右足を子供の頃から引きずる小原が、どの程度すばやく動けるかを見るためだったと知り、思わず草間は「わざと?!」とつぶやき
平塚を見つめる

 

なにもしゃべろうとしない小原に声を荒げる草間
やっと、しゃべりだし、鉛筆を走らせる草間
今でもそうなのだろうか?速記でも使用しないととても書き取れるものではないと思うのだが、変なところに疑問を持った私です

  
取調べの後のお疲れ様、平塚は全然飲めない方のようです
その代わり草間が手酌、ついでもらうとぐびぐびやってました
福島の田舎でのアリバイは100%崩している平塚・石崎コンビであるが、一言もそれに触れようとしないことに疑問を持った草間が聞く
東京でのアリバイを崩さない限りだめだ、それに、どうしてそれほど頑強に口を割らないのか気になってしようがない、何が小原をそこまでかたくなにしているのか・・
それがわからないことに引っかかっている平塚の思いを知る

    

 10日間と限られた取調べが一日、一日と進展なしで過ぎていく

   
座高が短い 足長~い    いよいよ最終日の10日目です

取調べが、いいところに行きかけた時、ドアが開く
「まだ終わってない!!」と草間が一喝、なんとそこには、豊後関前の父上が・・
いえいえ、そーではなくて、捜査一課の刑事が・・・
これにて小原の取調べが終了してしまいます 呆然とする3人・・・

  
上層部の見解で、声紋鑑定をFBIへ依頼することになる
そのため、隠しマイクを仕掛けて、雑談をしてくれとの指示がある
又、石崎の具合がおかしいことに、草間は以前も目を留めているが、ここでも、他の人と変わってはどうかと、心配する

  
  
あきらめ状態の雑談の中、10日が過ぎたため油断したのか、小原の口から不用意に出た自慢話に平塚は震えた
トイレだと言い部屋を出た平塚は本部に、脅迫電話の日、小原が東京にいたことを告げる
雑談が続いている部屋に、鬼のぎょうそうで飛び込んだ平塚に驚く3人
それからの平塚は矢継ぎ早に、すさまじいまでに、小原のうそを突き崩していく、
そして、小原が落ちないわけが見えた
福島にアリバイ崩しの捜査をした時、床に這い蹲ると、母親が自分達にどのようにし、なんと言ったかを見せる
泣き崩れる小原・・・吉展ちゃん事件の容疑者小原保が「落ちた」瞬間だった
本部でかたずを呑んで待っていた捜査官達が、その連絡を聞きここでも泣き崩れる
平塚が小原を落とす瞬間を、しっかりと目に焼き付けた草間
2年もの間追い続けた刑事と、最後の砦を死守していた容疑者が一点でつながった瞬間を静かにみつめる草間

  

末期癌で石崎が倒れた、草間の連絡で帰宅したばかりの平塚は病院へ駆けつける
又3人で次の事件を手がけたいと明るく言う石崎
半年後帰らぬ人となる

そして年月が流れ「三億円事件」が起きる
またまた借り出された平塚は捜査会議で、上層部の捜査の仕方に不満をぶつける
特に、はっきりしない犯人の顔写真の公開に、返って捜査を混乱させ、逮捕を遅らせるものだと批判
苦労して作成した似顔絵をけなされた若手の捜査官が反論するが、反対に平塚に突っ込まれてしまう

  
    

「お言葉返すようですが この事案は先輩が手がけられてきた事案と性質が異なります・・・」から始まって「いくら世の中が変わっても 事件を起こしているのは 人間なんだよ!」という平塚の言葉にも「だから その人間が代わったんです! 明白に事案が違う 先輩 本件は200人を動かしている組織捜査なんです 混乱を招く事態だけは 避けてください」と締めくくる草間


このシーンは胸が痛みました
平塚がいかに素晴らしい刑事であるかを身を持って知っている草間にとって
世の中が変わり、時間の流れが変わり、それによって人間が変わっていくなか
どうしようもない現実
このとき平塚は自分の時代が終わったのを悟った

  
平塚が退官する連絡を電話で受けた草間の胸中は・・・
ここも見ていて辛かった

  
平塚のことをよく知らない部下たちの、言葉に草間は思わず叫んでいた
「お前達に何がわかる! お前らに何がわかるってんだバカヤロー!」辛いです 

  

平塚の退官の日 一斉に敬礼するシーンは鳥肌ものでした 

「組織に逆らえばすぐに飛ばされる世の中であって、平塚さんを捜査一課に置き続けた、警視庁を誇りに思います そして、平塚さんのようなデカは二度とあらわれない」と結びます

山本耕史さんで「刑事一代」を綴って見ました
渡辺謙さんがビックなのは置いといて、耕史さんがとてもインパクトがありました
セリフもあまり多くありませんでしたが、言ったセリフはとても重要で心に残るものです
怒っても、笑顔でも、鋭い表情でも、悩む表情でも全てが完璧
相変わらず、目がすばらしい


 

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6 コメント

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いいかも (ケセラセラ子)
2009-06-24 17:26:40
ほかのブログでやはり「刑事一代」を取り上げていました。
私はドラマを見なかったので、内容についてはなにも言えませんが
キャサリンさんの「刑事一代」は視点が違っていて面白く読ませてもらいました。
返信する
キャスティングに感謝 (あつこ)
2009-06-24 18:16:32
観た後に“山本耕史”にこの役が何故きたのか、何となくわかったような気がしました。
この役は結構難しいポジションだと思います。
作品のど真ん中ではなく、かといって傍観者や対立者でもなく、作品や登場人物の熱気には巻き込まれないけど理解も出来る柔軟さもある人物。それが端的の現れていた取調室の10日間。
存在を消しつつ存在感を持ち、邪魔にならないようにしつつも必要な存在。そして刑事二人との関係や草間の意識が微妙に変化していき後半の哀切な対立に繋がる。
回りの”熱演”とは異なる山本耕史らしい演技が生きた役回りだったように感じました。
取調室の時と捜査会議の時は、明らかに身に纏っている雰囲気が違う。これは凄いです。
でも、その演技スタイルは熱演=演技上手となる方々には、イマイチの演技と映ったようでもありますね。まぁ、ひとそれぞれの受け止め方がありますから仕方ありません。でも、監督も渡辺謙さんも、印象に残る場面として山本さんとの場面を上げてくれていましたし、取調室の場面では山本くんよく我慢したからねぇ、と謙さんのお言葉もありましたから、ファンの欲目だけではなかったのだ、と安心しました。
そういえば、謙さんに「陽炎の辻」を褒められたのはこの撮影中なんでしょうね。この撮影の昨秋は何本も掛けもちしていたり友人の闘病とか色々あり過ぎた時期。そんな中でもこんな素敵な作品の関われて良かった!と心から思いました。

返信する
ケセラセラ子さんありがとうございます (キャサリン)
2009-06-24 19:37:44
実際おこった事件だという認識があるからか、とても面白かったです
キャストも芸達者な人たちですから、その演技に見入ってしまいました
そのなかでも、やはり私には山本耕史さんがひときわ、光っているように思えました
渡辺謙さんに負けず劣らず、存在感のある役者だなぁ~と思いました
返信する
あつこさんこんばんわ (キャサリン)
2009-06-24 20:03:00
あつこさんのお考え、最初から最後まで、いちいちごもっともです
私もそう思います
耕史さんの存在感はセリフなどなくても、表情だけでも、充分心に届きますから、そこにいるだけで
「〇〇一族」もオールスターキャストでしたが、メインの役者で両方出ているのは、耕史さんぐらいではないでしようか
なんだかそれを考えると、嬉しくなってきます
耕史さんの存在感はセリフなどなくても、表情だけでも、充分心に届きますから
>監督も渡辺謙さんも、印象に残る場面として山本さんとの場面を上げてくれていましたし、取調室の場面では山本くんよく我慢したからね
私も嬉しいお言葉でしたね 唯一ですもん
>謙さんに「陽炎の辻」を褒められた
刑事一代に出ると聞いた時、ほめられたのはこのときかなぁ~と思いました
耕史さんがほめられているのを聞くと、私も幸せです
ところで、闘病とはDAIさんの兄?の健さんのことですか?
それで、今は? まさか・・

返信する
長文失礼 (あつこ)
2009-06-26 19:43:15
一部思わせぶりな表現をしてしまって申し訳ありません。そうですよね、キャサリンさんはJAMをご覧になっていますよね。DAIさんのお兄さん健ちゃんも出演していた頃もご覧になっているのでしょうか?
残念ながら、その健ちゃん(ファンの皆様もそう呼ばれているのでつい・・)のことで、昨年11月1日に亡くなられました。享年38歳です。癌です。夏に体調不良で舞台を降板し闘病生活3ヵ月余だったとのこと。亡くなって一週間後にファンに公にされました。健ちゃんらしく山本さんの誕生日を過ぎ(誕生日が哀しい思い出にならないよう)DAIクンが一人で頑張ったライブが終わった後に逝ったんだと、山本さんとも共通の友人の言葉です。
山本さんは誕生日には皆を読んで大きなパーティーをするんですよ。当然その時期も。。。健ちゃんのことが公になりますからね。
告別式の時はみんなが棺に花を手向ける間、傍でDAIクンとギターを弾きながら、健ちゃんの作った歌を涙を堪えて歌っていたそうです。
その後のファンや仲間達が行った送る会の時は、映画の撮影で間に合わなくて、でも三次会になんとか出席出来たそうです。山本さんのお母様がずっと送る会に付いていて健ちゃんの思い出や最後の言葉とかを語ってくれていたとか。何しろ健ちゃんDAIクンにとっては東京のママですから。二人の出身は北海道の苫小牧です。来月の北海道でのDAIクンとのライブは健ちゃんへの慰霊の意味合いもあるのかもしれません。やんちゃな弟二人もちゃんとやってるよ、と見せに行くのかなぁ。
ちなみに健ちゃん関連のことは、先に書きました共通の古くからの友人のブログとかから知りました。その人は山本さん10歳の頃の「レ・ミゼラブル」からの仲の方です。2年くらい前の山本さんの30歳の誕生会で20年以上の付き合いだと、山本さんのお母さんとの話を載せてくれてました。
山本耕史という人が人との繋がりを大事にする人間だと云うのがよく分かります。
なんだか長々ととっ散らかった書き方になってしまいました、読み難かったら御免なさい!!
返信する
あつこさんありがとうございます (キャサリン)
2009-06-26 22:40:12
ほんとに、私が耕史さんにはまったのは最近なので知りませんでした
耕史さんの大ファンの方のブログをたまたま見つけて、過去の「スィートJM」の掲載にチラッチラッと書いてあり、どーいうことなのかなぁーと思っていたのです
辛い出来事があったのですね
いろんなこと知れば知るほど、ますます耕史さんに、はまってしまいますね
そして、知れば知るほどなんだか辛い、住む世界の違いに・・・
けど、知りたい!
あつこさんは、耕史さんのお母さんの写真などご覧になったことがあるのですか?
お兄さんは「土スタ」で見ましたですが・・
あー私も、まとまりのない文章になりました
一種の「耕史症候群」という病気ですね 私
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