読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

狐罠 北森鴻 講談社文庫

2008-11-18 20:49:17 | 読んだ
近頃は「北森鴻」にはまっている。

蓮杖那智シリーズに続いて、今度は「宇佐見陶子」シリーズである。
この「狐罠」には登場しないが次の「狐闇」には蓮杖那智が登場するという情報(蓮杖那智シリーズの文庫本解説)を得たので、それでは、ということで読み始めたのである。

文庫本501ページに及ぶ長編である。

主人公の宇佐見陶子は「旗師」と呼ばれる古美術商である。
旗師とは店舗を持たない古美術商である。

物語は古美術の世界で起こった殺人事件と古美術をめぐる騙しあいがメインである。
したがって謎は、誰が殺人犯なのかということと古美術をめぐるものと二つある。

古美術を文章で表現されても創造する力がないのでイメージがわきにくいというのが、私にとっては難であったが、なかなかに面白い物語である。

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