またしても鯨統一郎である。
なんだか読みたいなあ、なにか読みたいなあ、というときにはなぜか鯨統一郎に縋ってしまう。
深刻でない、長くない、飽きない、裏切られない、笑って許せる。
というのが、選ぶ理由のように思える。
作者:鯨統一郎は覆面作家である。
で、公式的記録はないのであるが、私と同年代であると思う。使われているギャグ、歌、背景がよくわかるのである。
さて、なみだ研究所へようこそ!である。
物語は、メンタル・クリニック「なみだ研究所」を舞台としている。
主人公は、このクリニックの所長「波田煌子」。
伝説のセラピスト、であるが、高卒であるから臨床心理士の資格もなく、専門的な勉強もしたことがないのに、なぜか患者の心の病を治してしまう。
そして語り手は、このクリニックに臨床心理士として大学の教授から紹介されやってきた松本清。
もう一人のレギュラーは、クリニックの会計士小野寺久美子。凛とした気高さを持つ美人である。
このクリニックを尋ねてくる心に病を持った人たちから話しを聞いてその病を治していくのであるが、どう見たって松本清の診断が正当的であり確かなものであると思えるのだが、こじつけいっぱいの波田煌子の診断が正解となるのである。
つまり、シャーロック・ホームズとワトソンが謎を解いてワトソンが正解。
金田一耕助とあの磯川警部が謎解きをして、磯川警部が正解。
という印象なのである。
この物語は「逆転」の面白さがある。
容姿的に言えば、小野寺久美子のほうが優秀なセラピストっぽく、波田煌子はアルバイトの女子高校生風であること。
患者への質問や会話では、松本清が本当のセラピストっぽく、波田煌子は素人である。
しかし、常に正解はそれらしくない波田煌子。
しかもその謎解きはいわゆる「噴飯モノのこじつけ」なのである。
この逆転現象とめちゃくちゃなこじつけが、この物語の核なのである。
何か心にわだかまりがあるヒトにはぜひ読んでほしい。
人なんてそれほど理屈で動いているのではないのである。
ただしあまりわだかまりが深い人は怒り出すかもしれない。
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なんだか読みたいなあ、なにか読みたいなあ、というときにはなぜか鯨統一郎に縋ってしまう。
深刻でない、長くない、飽きない、裏切られない、笑って許せる。
というのが、選ぶ理由のように思える。
作者:鯨統一郎は覆面作家である。
で、公式的記録はないのであるが、私と同年代であると思う。使われているギャグ、歌、背景がよくわかるのである。
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物語は、メンタル・クリニック「なみだ研究所」を舞台としている。
主人公は、このクリニックの所長「波田煌子」。
伝説のセラピスト、であるが、高卒であるから臨床心理士の資格もなく、専門的な勉強もしたことがないのに、なぜか患者の心の病を治してしまう。
そして語り手は、このクリニックに臨床心理士として大学の教授から紹介されやってきた松本清。
もう一人のレギュラーは、クリニックの会計士小野寺久美子。凛とした気高さを持つ美人である。
このクリニックを尋ねてくる心に病を持った人たちから話しを聞いてその病を治していくのであるが、どう見たって松本清の診断が正当的であり確かなものであると思えるのだが、こじつけいっぱいの波田煌子の診断が正解となるのである。
つまり、シャーロック・ホームズとワトソンが謎を解いてワトソンが正解。
金田一耕助とあの磯川警部が謎解きをして、磯川警部が正解。
という印象なのである。
この物語は「逆転」の面白さがある。
容姿的に言えば、小野寺久美子のほうが優秀なセラピストっぽく、波田煌子はアルバイトの女子高校生風であること。
患者への質問や会話では、松本清が本当のセラピストっぽく、波田煌子は素人である。
しかし、常に正解はそれらしくない波田煌子。
しかもその謎解きはいわゆる「噴飯モノのこじつけ」なのである。
この逆転現象とめちゃくちゃなこじつけが、この物語の核なのである。
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