だいぶ前に購入していたのだが、心が平穏なときにこそ読みたいと、ずっととっていたのであるが、心が平穏になるなんてなかなかないので、読んで平穏になろう!と読み始めたのであった。
小説新潮に連載(年4回程度)されているのであるが、この物語の面白さに気づいたのが近年であるので、小説新潮に掲載されたものを読みはじめたのがどのあたりだったか・・・(近頃は本当に記憶が定かではなく、覚えているのは遠い昔のことばかりだったりする)
だから物語を読んでいても「この話は読んだだろうか?」なんて頭の片隅で考えていたりする。
ちょっと余談でありますが、頭の片隅で考えていることが徐々に膨らんでしまって主流となり、初めに考えていたことはなんだっけ?なんてことや、頭の片隅においていたのがなくなることはありませんか?
というわけで、お鳥見女房「狐狸の恋」である。
本巻は8話の短編連作であり、主人公であるお鳥見女房<矢島珠世>の二人の息子<長男・久太郎と次男・久之助>の恋の物語が主となっている。
長男の恋の相手は父との因縁がある水野家の鷹匠の娘で鷹姫とあだ名されている・恵以である。
次男の恋の相手は祖父との因縁がある旗本・加納重五郎の姪・綾である。
いずれも相思相愛ではあるが、家格とか因縁とかが障害としてある。
しかし、障害が多ければ多いほどひたむきになるのが「恋」である。そして当事者たちのそのひたむきさに心打たれる人があらわれてなんとかしようとなるのも「恋」である。
それぞれの「ひたむきさ」と取り巻く人たちの「おもいやり」とちょっとした事件とが絡み合って、すがすがしい物語となっている。
いろいろな規制が厳しかった江戸時代、いわゆる封建主義の世の中であるからこそ、恋の成就ということが人の心を穏やかにさせる物語となる。
今の世の中「自由」であることが、かえって「人」としての素直な喜びが減ってきたのではないか、なんて頭の片隅で考えたりするが、物語り全体を貫いている落ち着いた雰囲気に癒されて、現代を責める気持ちが薄れていくのであった。
今小説新潮に掲載されるものは、すでに彼らの恋が結婚という形に結晶したものなので、なんというかこの二人は結ばれるのかなんてことをあまり心配もせずに、どうして二人は結ばれたのか、ということのほうに興味を絞れるので、私としては安心して読むことができたのであった。
「ブログ村」というところにこのブログを登録しています。読書日記を探しているかた、下のバナーをクリックするとリンクされていますので、どうぞご覧ください。またクリックしてもらうと私の人気度が上がるということにもなります。そのへんもご考慮いただき、ひとつよろしくお願いします。
小説新潮に連載(年4回程度)されているのであるが、この物語の面白さに気づいたのが近年であるので、小説新潮に掲載されたものを読みはじめたのがどのあたりだったか・・・(近頃は本当に記憶が定かではなく、覚えているのは遠い昔のことばかりだったりする)
だから物語を読んでいても「この話は読んだだろうか?」なんて頭の片隅で考えていたりする。
ちょっと余談でありますが、頭の片隅で考えていることが徐々に膨らんでしまって主流となり、初めに考えていたことはなんだっけ?なんてことや、頭の片隅においていたのがなくなることはありませんか?
というわけで、お鳥見女房「狐狸の恋」である。
本巻は8話の短編連作であり、主人公であるお鳥見女房<矢島珠世>の二人の息子<長男・久太郎と次男・久之助>の恋の物語が主となっている。
長男の恋の相手は父との因縁がある水野家の鷹匠の娘で鷹姫とあだ名されている・恵以である。
次男の恋の相手は祖父との因縁がある旗本・加納重五郎の姪・綾である。
いずれも相思相愛ではあるが、家格とか因縁とかが障害としてある。
しかし、障害が多ければ多いほどひたむきになるのが「恋」である。そして当事者たちのそのひたむきさに心打たれる人があらわれてなんとかしようとなるのも「恋」である。
それぞれの「ひたむきさ」と取り巻く人たちの「おもいやり」とちょっとした事件とが絡み合って、すがすがしい物語となっている。
いろいろな規制が厳しかった江戸時代、いわゆる封建主義の世の中であるからこそ、恋の成就ということが人の心を穏やかにさせる物語となる。
今の世の中「自由」であることが、かえって「人」としての素直な喜びが減ってきたのではないか、なんて頭の片隅で考えたりするが、物語り全体を貫いている落ち着いた雰囲気に癒されて、現代を責める気持ちが薄れていくのであった。
今小説新潮に掲載されるものは、すでに彼らの恋が結婚という形に結晶したものなので、なんというかこの二人は結ばれるのかなんてことをあまり心配もせずに、どうして二人は結ばれたのか、ということのほうに興味を絞れるので、私としては安心して読むことができたのであった。
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