その人は実在した人で今もなお多くの人々から神様として尊敬される人で…
夜中、余りぐっすりと眠れない気温だったので時々うとうとしているのを繰り返していました。
そしてやっと眠りに入った時…夢の中に頭に布を巻き、白っぽい着物とズボンかな?どしっと構え座っている男性が出てきました。
あ…格が違うわ…とわかりました。
ふるらんはその人に
「無駄が多すぎる」と言われました。
「無駄?」と聞き返すと
「時、人、金…そして気遣い」と。
「え?」
「最初からわかっている事に使い過ぎるな。今のままでは自分ではなくなる。人は志によってその行動が決まる。同じ志を持つものが出会い、尊敬しあう。私と同じ行動をとるものに私は私の教えを伝えよう」
「自分として生き、自分として呼吸をして行きたいと思ってます。仁の心を私らしく育てるにはどうしたらいいですか?」と聞くと
「お前は感じやすい。女として、持っている能力として。利でもあり、損でもある。尊敬という感情を感覚すべてで受け取り過ぎる。まずお前自身の感覚を整理し、確立せよ。仁は深く熱く、男のようなものだ」
捉え方が違う…
まさに偉大な男性…
「(更年期症状が出てるので…)なぜ身体が変わろうとしているのかわかるか?」と聞かれ
「昔、霊能者にあなたは普通の人より早く、そして辛く更年期が来ると思う。でもそれは能力がアップする段階に入るから喜びなさい、と言われました」と言うとニッコリ笑いながら
「それも確かにあるが、必要がなくなるからだよ」といいました。
必要がなくなる?
この人が言う必要がなくなるの意味は…何だろう…
と考えたら目が覚めました。
時間を見ると朝6時。
予定より早く目が覚め…
あの男性ならどうする?と考え…
よし!世の中を見て歩こう!と思い、近所の散歩。
風を感じ、綺麗な花の写真を撮り、不思議な行動のおじさんを見て笑い…
必要ってこれもアリね?と笑っているふるらんでした。
……前回より続く。
おばあさんに予防衣を着せて…カゴをもたせ…
そんな日が数日続きました。
ある日おばあさんがふるらんに
「看護師さん達には気を使ってもらって本当にありがとうございます。でももういいんです」といいました。
ふるらんが
「いえ、よくありません。おじいさんは待ってるんです。あなたが来るのを意識が無くても待ってるんです」と言うと、
「私も本当はずっとそばにいたいですが…家に帰ると辛くて…」といいました。「あ………」
淋しい言葉です。
好きだから辛い…
若かったふるらんには返す言葉が見つかりませんでした。
夜中に容態急変。
家族、親戚に見守られ、おじいさんは息を引き取りした。
その中にはおばあさんの姿はもちろんありませんでした。
親戚でもなんでもない人は呼ばれるわけがないから…
先輩看護師さんが
「本当に愛してる人に手を握ってもらいながら〇たいね…」といいました。
次の日、おばあさんが来て、主任さんから説明を聞きました。
そしてふるらんが呼ばれ…
おばあさんは
「僕が君のいない時に〇したり、〇に目に立ち会えないと思うから…目も薄くなり、字も書けなくなったから…ふるらんさんから聞いてくれ。きっと教えてくれるから、とおじいさんに言われました」といいました。
ふるらんは主任さんに許可をとり…霊視…
おじいさんの言葉を伝えました。
「淋しい…淋しい…淋しい…………一緒にいてくれ、と繰り返してます。でもその後に…君のお陰で痛みが半分になり、苦しみが減ったよ。なにもしてやれなかったけど……」と詰まり…主任に
「どうしたの?」と聞かれてふるらん
「約束を守れなくてごめん。君を最後に抱きしめたかった…と言ってます。私が変わりにあなたを抱きしめていいですか?」と聞き、おばあさんを抱きしめました。
痩せた身体、震える身体…啜り泣きの声…
しばしの沈黙の後、ふるらんはおばあさんの耳元で
「〇んでもずっと愛してるって言ってます。ネックレスしてて欲しいと」と言うとおばあさんはうなづいていました。
おばあさんを見送り、主任がふるらんに
「霊視って辛いんだろいね…胸痛いでしょう?」と言われたのでふるらんは
「はい、確かに。でも…」「でも?」
「きっと〇様や〇様がふるらんの心に学びを下さってるんだと思います。学ぶたびに涙がでるますから…」と答えると主任さんが
「そうね…泣いて、泣いて…人の心を学ぶのね…」といいました。
おじいさんのベッドの下から封筒が出てきました。
中には温泉のパンフレットが入っていました。
二人で入れる部屋風呂付きの素敵な旅館でした。
おばあさんに予防衣を着せて…カゴをもたせ…
そんな日が数日続きました。
ある日おばあさんがふるらんに
「看護師さん達には気を使ってもらって本当にありがとうございます。でももういいんです」といいました。
ふるらんが
「いえ、よくありません。おじいさんは待ってるんです。あなたが来るのを意識が無くても待ってるんです」と言うと、
「私も本当はずっとそばにいたいですが…家に帰ると辛くて…」といいました。「あ………」
淋しい言葉です。
好きだから辛い…
若かったふるらんには返す言葉が見つかりませんでした。
夜中に容態急変。
家族、親戚に見守られ、おじいさんは息を引き取りした。
その中にはおばあさんの姿はもちろんありませんでした。
親戚でもなんでもない人は呼ばれるわけがないから…
先輩看護師さんが
「本当に愛してる人に手を握ってもらいながら〇たいね…」といいました。
次の日、おばあさんが来て、主任さんから説明を聞きました。
そしてふるらんが呼ばれ…
おばあさんは
「僕が君のいない時に〇したり、〇に目に立ち会えないと思うから…目も薄くなり、字も書けなくなったから…ふるらんさんから聞いてくれ。きっと教えてくれるから、とおじいさんに言われました」といいました。
ふるらんは主任さんに許可をとり…霊視…
おじいさんの言葉を伝えました。
「淋しい…淋しい…淋しい…………一緒にいてくれ、と繰り返してます。でもその後に…君のお陰で痛みが半分になり、苦しみが減ったよ。なにもしてやれなかったけど……」と詰まり…主任に
「どうしたの?」と聞かれてふるらん
「約束を守れなくてごめん。君を最後に抱きしめたかった…と言ってます。私が変わりにあなたを抱きしめていいですか?」と聞き、おばあさんを抱きしめました。
痩せた身体、震える身体…啜り泣きの声…
しばしの沈黙の後、ふるらんはおばあさんの耳元で
「〇んでもずっと愛してるって言ってます。ネックレスしてて欲しいと」と言うとおばあさんはうなづいていました。
おばあさんを見送り、主任がふるらんに
「霊視って辛いんだろいね…胸痛いでしょう?」と言われたのでふるらんは
「はい、確かに。でも…」「でも?」
「きっと〇様や〇様がふるらんの心に学びを下さってるんだと思います。学ぶたびに涙がでるますから…」と答えると主任さんが
「そうね…泣いて、泣いて…人の心を学ぶのね…」といいました。
おじいさんのベッドの下から封筒が出てきました。
中には温泉のパンフレットが入っていました。
二人で入れる部屋風呂付きの素敵な旅館でした。
前回より続く………
おじいさんは日に日に痩せていきました。
そして歩くのも大変になりました。
しかしおばあさんが来るのを待って身体を半分起こしてはいつも髪をとかしてました。
「寝ると髪が乱れるから…」と笑いながら。
どんなにしんどくても起き上がり、おばあさんの顔を見ては笑顔を作りました。
そしてある日の夜勤からおじいさんの意識が無くなり…家族が付き添いにつき、おばあさんが部屋に入れなくなり…
看護師みんなでなんとかおじいさんの顔を見せてあげられる方法を考えました。
それで考えたのが、白衣の上に着る予防衣。
おばあさんにそれを着せ、病棟職員さんに見せる作戦にしました。
家族さんの目を盗み…
おじいさんの顔を見せるとおばあさんはおじいさんの頭を優しくなでながら名前を呼んでいました。
意識がない状態でしたが、おじいさんの目に涙が見えた気がしました。
その夜の夜勤者からの申し送りで…
廊下から騒ぎが聞こえたので行くと、なんとおじいさんが点滴や呼吸器を外し、公衆電話にはって出てきたそうです。
先生が
「愛は人を動かすね…」といいました。
……続く。
おじいさんは日に日に痩せていきました。
そして歩くのも大変になりました。
しかしおばあさんが来るのを待って身体を半分起こしてはいつも髪をとかしてました。
「寝ると髪が乱れるから…」と笑いながら。
どんなにしんどくても起き上がり、おばあさんの顔を見ては笑顔を作りました。
そしてある日の夜勤からおじいさんの意識が無くなり…家族が付き添いにつき、おばあさんが部屋に入れなくなり…
看護師みんなでなんとかおじいさんの顔を見せてあげられる方法を考えました。
それで考えたのが、白衣の上に着る予防衣。
おばあさんにそれを着せ、病棟職員さんに見せる作戦にしました。
家族さんの目を盗み…
おじいさんの顔を見せるとおばあさんはおじいさんの頭を優しくなでながら名前を呼んでいました。
意識がない状態でしたが、おじいさんの目に涙が見えた気がしました。
その夜の夜勤者からの申し送りで…
廊下から騒ぎが聞こえたので行くと、なんとおじいさんが点滴や呼吸器を外し、公衆電話にはって出てきたそうです。
先生が
「愛は人を動かすね…」といいました。
……続く。