真っ白な梨の花です。
梨の花ではありますが、実が生ったところは見たことがありません。
だから、ナシなのでしょうか…
【クリーム色のスイセン】 | この辺りでは、ひな祭りは旧暦で祝います。 ひな祭りには、からすみ をお雛様に備えるのが 慣わしになっています。 からすみ と言っても鰡(ボラ)の卵巣の塩漬けの ことではありません。 米の粉から作るお菓子のことです。 鰡の卵から作るカラスミとは、塩漬けにした後 干して作られたもので ウニ(塩うに)、このわた(なまこの腸の塩辛)と並ぶ 日本三大珍味のひとつです。 鯔(ボラ)は出世魚の一種であり ※成長するにつれ、ハク→オボコ(スバシリ)→イナッコ→イナ →ボラ→トドと名前が変わります。 これ以上先がないことを「とどのつまり」と言うのは ここから来ているそうです。 |
カラスミは、中東からシルクロードを通り、中国に伝わった食品なのだそうです。
唐(昔の中国)の上等な墨ににているところから「唐墨」=カラスミと呼ばれるようになったそうです。
出世魚でもあり、たくさんの卵がはいっていて一対の形になっているところから
「繁栄」「子宝」「夫婦円満」を意味し、縁起の良い食べ物として珍重され
ひな祭りに備えられる食べ物となったようです。
しかしながら、がらこの地方は山の中であり、海産物はめったに手に入らない貴重なものでした。
そこで、米の粉でこのカラスミに似せたお菓子であるからすみを作ったのが
始まりとされています。
しかし、鰡の卵巣に似せて作るのが難しかったこともあり
いつの間にか、切り口を富士山のような形の棒状につくるようになりました。
木曽ヒノキで有名なこの地方には、木地師と呼ばれる木工を生業とする人が多く
その木地師の人たちが、この、からすみの型を作ったそうです。
元々、くず米を粉にしたものから作ったお菓子でした。
大切なお米を、例えくず米であっても捨てることなく食べる工夫から生まれたお菓子でもあります。
この、からすみを作らないと、不作になるともいい
「五穀豊穣」を祈るお菓子とも言われます。
郷土のひな祭りのお菓子ではありますが、「繁栄」「子宝」「夫婦円満」「五穀豊穣」
そして、日本一美しい富士山のようになって欲しいという
人々の思いのつまったお菓子なのです。
水仙畑~!
昔はからすみと言えば、其々の家庭で作られるものだったのですが、今では専門店や和菓子屋さんに売っています。 近所のおばあさん達も自分で作られます。 10年位前のことですが、その中のからすみ作り名人のおばあさんに 「からすみなんて簡単やで、いっぺん自分で作ってみんさい。」と言われ 友達と二人で挑戦してみたたことがあります。 ベテランのおばあさんの話ですから、材料は目分量、蒸し時間や練り方も感に頼るものなので、あやふやではありましたが 木型と新しいふきん(絞りの模様に、ふきんの字があるもの) そして材料を揃え兎に角作ってみたのです。 悪戦苦闘の末、出来上がったからすみは、あまり美味しいものではありませんでした。 蒸し時間や練り方に問題があったのだと思いますが 何より失敗だったのは、白いからすみに「ふきん」という 紺色の文字が写ってしまっていました!! 新しいふきんだったので、染料が蒸している間に付いてしまったんです。 | 【テイタテイトかな?ミニスイセンです。 】 |
友達とは大笑いをしましたが、それ以来からすみは出来ないものと諦めていました。
それが最近、とても作ってみたくなって…
昨日のひな祭りに、再び挑戦してみました。リベンジです!(笑)
今日のTea Timeから
『からすみ出来た!』 | |
今では、インターネットという便利なものがあるので 作り方を検索。 プロの方の作り方を参考にしました。 白のからすみには苦い思い出がありますので 黒砂糖味の胡桃入りのものを作りました。 以外に簡単、スマートな富士山型とはちょっと違ったけれど 今回はちゃんとからすみになりました。 |