電影フリークス ~映画のブログ~

電影とは、映画のこと。その映画を一緒に楽しみましょう。

邵氏影片と未だ見ぬ作品群

2010-11-17 04:13:10 | 邵氏電影

その殆どがリリース済みとなっている嘉禾作品に比べると、邵氏作品はまだまだ山のようにあったりする気もしますが、例えば邵氏武侠功夫片のガイドブックのような邵氏光影系列・武侠功夫片の巻末に載っているリスト287本のうち何本かはセレスティアルからも未リリースだったので本当に映像があるのかなといつごろからか分かりませんが疑っていました。

日本でも有名な劉家良や張徹監督の作品は多くが国内盤DVDがリリースされたりしているので未リリースの作品は少ないと思います。

しかし、最近になって例えば、日本ではまだまだ知名度の低いスン・チョン監督の『七?(殺)』(79)やホー・メンファの『黒靈官』(72)、「新座頭市 破れ!唐人剣」の汪玲が主演した『紫金[金票]』(69)などが某所にてワイドなスクリーンで視聴可能となっているのです。
これらがクリアー画質で見れるとは驚きの一言です。
(そーだったら小出しにではなくて一気にバーンと全部出して欲しいところなんですけど、そうもいかないもんなんでしょうか。。)

この会社は本当に多くの映画を製作しましたので、いまだに飽きないというか見きれないというのが正直なところですけども、「こんな作品があるんだ」という感覚を味わうためにも興味を持って香港の映画会社が作り出したエンターテイメントを楽しんでいきたいと思います。

 

『七殺』より

 

『黒靈官』より

 

『紫金[金票]』より

 

 

 

コメント (4)
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手がのびる映画

2010-09-30 20:23:21 | 邵氏電影
先日のカンフー対ヨガの一風変わった映画『老鼠拉龜』記事中にあった手が伸びる画像ですが、実はこれが71年の郭南宏監督作品『剣女幽魂』という映画からのものでした。邵氏の映画でしたけどなぜか天映娯楽からは未リリースでどうなっちゃったのかなと思うのですが、現在でもなんとか協和影視のビデオなどで視聴可能となっています。


協和影視版 焼き付け中英文字幕入りがうれしい


最近自分の時間がとれなくて本編の一部を少し見ただけでありますが、あの手がのび〜る画像があまりにも衝撃的だったので、とりあえずそのシーンはどこかなと探してみるとー、あった。ありました!(あ〜よかった。安心。安心 )
手の長~い蔡弘さん。

71年の公開当時は、ノラミャオの『鬼流星』とかちょっとオカルトっぽい武侠片も公開されていたので流行っていたんでしょうか。(『剣女幽魂』そのものは69年秋ぐらいから70年にかけて製作していた模様。なぜか公開が1年遅れた。。流行っていたから香港で公開されたのかも知れませんが。)
ほかにも邵氏の郭南宏作品では『童子功』があります。こちらは香港では上映されず郭監督も『剣女幽魂』がなかなか香港での公開が決まらず挙げ句の果て次の映画『童子功』は公開されなかったのでちょっと哀れでした。

そういえば、『童子功』ってカメラマンにも注目ですね。以前”まぜるなきけん”のせんきちさんがブログで日本人カメラマン・中條伸太郎に焦点を当てた素晴らしい記事を書かれていましたが中條伸太郎氏が70年代に郭監督のカメラマンを務めていたそうです。『童子功』では鍾申郎名義ですが、『剣女幽魂』のカメラマンは別の人だったので『童子功』がもしかしたら最初なのかも知れませんね。

話を『剣女〜』に戻すと、ひとつ疑問だったのはなぜあんなビックリ仰天するような演出を入れ込んだのか?というお話。たぶんこれは監督の発想なのだと思っていましたが、いまから300年ほど前の清代の小説でが作者の蒲松齢が伝え聞いた400本以上の短編を寄せ集めた『聊齋志異』(映画化されたものではキン・フーの『侠女』やジョイ・ウォンの代表作『チャイニーズゴーストストーリー』などが有名ですね。)に出てくるような妖怪や幽霊の物語がベースとなっているようです。この小説の凄いところは幽霊が出てくる物語でありながら人情があってあまり恐怖を感じさせない点です。これが時代劇ならどこかしら影響が見られると思います。
この映画が作られた70年代初頭、これ以前の武侠作品にも聊齋志異的ストーリーを持った作品の兆候が見られるのかも知れません。のちに田鵬が監督した『南侠展昭』(75)とかも南山宏じゃなかった(笑)、郭南宏の影響を受けていそうな感じがして田鵬主演の台湾作品などでもこんな映画が作られているので一連の作品を見ていくと大変面白いかと思います。(この稿、未完。)


余談ですが、『剣女〜』の英語タイトルはMission Impossible.でした。
そうなのです。これは洋画の「ミッション・インポッシブル」と同じタイトルです。(ちなみに中文では『職業特攻隊』というらしい。来年パート4が全米公開予定とか。)ようするに御存知「スパイ大作戦」と何か関連することはないかと久々に「ミッション〜」のパンフをめくってみると面白いなと思う記述がありました。それは“「スパイ大作戦」のアイデアは犯罪映画「トプカピ」(64)を参考にしている”という記述。これはジョン・ウーが『M:I−2』で見せていたものにつながります。『剣女〜』がスパイ大作戦からヒントを得ていたのか謎でありますが、確かに金龍寶剣という宝剣が登場しています。この映画の監督郭南宏も偉大な盗寶片の影響を受けている可能性があるのではないでしょうか。
それに、そもそもどうしてジョンウーが『M:I−2』を監督することになったのかについてはどこの書物にも書いてなくてアレですが、やっぱりこっちもトム・クルーズがオファーしたのかな??
・・・ということで前置きが長くなりましたけど(笑)、次回のお知らせを。
次回はジョン・ウー監督が作った79年の武侠映画『豪侠』を取り上げる予定でいます。
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殺しのナントカ・・。

2010-01-27 02:28:37 | 邵氏電影
今日は水曜。勝手にSBの日、SB曜日にしてSBのネタを書いてみようと思う。

ところで「殺しの・・」だとハードボイルドとか、洋画で「殺しのドレス」なんてのも昔ありました。(このタイトル意味不明だったんですよねェ。)
SBに限らないかも知れないが港台片では『○○殺手』という映画はたくさんあるようだ。
殺手とはKILLER、殺し屋だ。

71年には『殺手、殺手、殺手』なんてのも登場している(仰天。
とにかく殺し屋だらけ。そんな時代だったのか。

テキトーに並べてみた結果、
夢游女殺手 (台)74
變態女殺手 77 ★
蝴蝶殺手 (台)73
霹靂殺手 78
瘋狂殺手 71
黄色殺手 72
冷面殺手 (台)71
三十六殺手 71
蛇殺手 74 ★
追命殺手 (台)71
巴黎殺手 74
笑面殺手?小子 (台)83
唐山虎威殲殺手 74
侠士金票客殺手 77
殺手、殺手、殺手 (台)78
雨夜殺手 (台)74
十大殺手 77 ※協利作品
大殺手 72★
女殺手 71★
(★がSB作品)

取り敢えず★つきのSB作品は4本ありますね。
いまならリリー何の『女殺手』などは手軽に見れるようになって
とてもありがたいと思うのですが、3級片は置いといて(SBで變態女殺手なんていうのもある~。オイオイ)
相変わらず台湾作品はチャンバラも大量にあってとても鑑賞する余裕がありません。
(『雨夜殺手』なんて「雨の訪問者」のパクりじゃないだろうな(笑。まぁそれはそれで面白いのかも知れませんけど)

やはり注目はSB。楚原さんのSB『大殺手』はかなりいい線いってそうな予感。(これは是非探してみたいと思います)
とにかくkillerが付くと面白そうな映画だな。そんな気にさせられます。
さぁて、どんなキラーが待ち構えているのかな?
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