電影フリークス ~映画のブログ~

電影とは、映画のこと。その映画を一緒に楽しみましょう。

綽頭状元(2)

2007-08-20 23:52:42 | 嘉禾電影
ホテルから何とか逃げ出して外へ出た伍は、今日も一日何とかして金を稼ごうと街を歩き始めた。近くの家具屋で何やら楽しそうな会話が聞こえてきた。「これだ!」パチンと指をならす伍。店主の弟、鄭(鄭君綿)が20年ぶりにマカオに戻ってきたところだった。東南アジアでかなり成功したらしく豪快に葉巻をスパスパと吸っている。伍は店主(房勉)に家具を買いたいと話す。何が買いたいのか店主が尋ねるとソファーが欲しいという。しかも100セット!。いきなり信じられない数量の注文で店主も驚きを隠せない。伍はホテルの内装を変えたいからと言って店主を納得させた。すっかりオーナー気取りである。
この話を聞いていた鄭は興味深々、透かさず割って入る。「ホテルをお持ちなんですって!」伍は名前を聞かれ「マカオじゃちょいと知られた伍だ。」と答える。これから何か商売をはじめるつもりの鄭は、この儲け話を逃す手はないとかなり乗り気だ。「是非話を聞かせてくれ」とせがむ鄭。伍は食事をおごるからと気軽に誘ってみた。

レストランで乾杯する2人。商売が成功したら御礼は必ずするからと鄭は約束するが「明日11時、ホテルの下見が先だ。」と伍は話を自分の方向へ引っ張る。作戦はこのまま伍のリードでテンポ良く進行していく。豪勢な食事に満足すると、伍は「お勘定!」と店員を呼んだ。金など払うつもりもないのにである。鄭は「ここは私が…。」と喜んで金を払うのだった。

伍がホテルに帰ってみると上機嫌の魏が待っていた。ロビーには新品のソファーのセットが早速届いていたのだ。大喜びの魏に「贈り物だよ。」と伍。このホテルには勿体ないくらいの何千ドルもするソファーである。「3000ドルだ。」「凄いな。どうしてこのソファーを?」と魏は聞き返した。伍は「人間、大切なのは友達さ。」と話し、部屋代溜めても良くしてくれた恩返しであることを魏にアピールした。ソファーに腰を下ろして話を続ける伍。「父が助けた男が成功して金を返してくれるんだ。」今時珍しい善人である。しかし伍は好意を無に出来ないと訴える。そこで頼みがあると伍は切り出す。「何でも言ってくれ。」魏はすっかり信用して気分を良くしたようだ。「金の勘定がヘタだから明日代わりに2万ドル受け取ってくれ。」さらにクリーニングの伝票をなくしたと魏を騙し、事務所のハンコを白紙に押した。あとで契約書を偽造するためである。

翌朝、約束通り鄭がホテルへやって来た。すぐさま魏に紹介し、彼女(苗可秀)も一緒に下見をさせる。伍は気に入ってもらえる様にと口八丁手八丁でホテル内を案内した。そして伍が自分で借りている部屋をあたかもショールームのように説明した。伍は彼女をいつものところで待つようにと言って退席させてから、一気に話し始めた。いつか一緒に香港へ進出しようと将来の夢を語り始めて鄭をその気にさせてしまう。契約も難なく承諾させると鄭に手付金として2万ドルを払わせた。ホテルの事務所で予定通り2万を伍の代わりに勘定する魏。全て上手くいった伍はまたまた食事をおごると言い出した。鄭は折角なので魏も誘ってみるが行きたくてもホテルを離れられない魏は渋々断った。

彼女は待ち合わせ場所の喫茶店へやってきた。すると大金を手にした伍も現れた。「人をカモに出来た奴が成功するんだ!」と誇らしげに話す伍。実はホテルを売ったと打ち明ける。彼女は捕まったら大変と目くじらを立てるがギャンブルが得意な友達に教えてもらえば必ず勝てるからそれで金を返せばいいと切り返す。彼女は「博打で儲ける人はいないわ。」と納得しない表情。「ツキが来た予感がする。」と言い切る伍。そして伍はカジノへ向かうのだが・・。

ーつづくー
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする