南斗屋のブログ

基本、月曜と木曜に更新します

「パパの脳がこわれちゃった」より 8

2006年07月24日 | 高次脳機能障害
アランが、リハビリ病院として通うこととなったのはマギー病院。
ここには、実際に日常生活を送ってみるための「練習用アパートメント」がありません(驚いた事にアメリカの病院では、そのようなアパートを持っているところがあるそうです)

リハビリの目的は日常生活への復帰ですから、日常生活に近い状況で暮らす事はとても大事。これは、アメリカでも日本でも、かわりがありません。
マギー病院でも、一時帰宅が奨励されており、入院3週目にアランは一時帰宅しました。

家に帰ってベッドの中で横たわると、ベッドでの位置がいつもと左右が逆。18年間アランが左、筆者(妻)が右だったのに、アランにそのことを尋ねると、左右が違うことさえわからない。
このことに、筆者はすごく敏感に反応します。

「なぜ私はこんなくだらない、小さな事が気になるのだろう?アランは中身が別人になったのだろうか?そんな思いが、ふと頭をよぎる。」

外見は昔と変わらないのに、ひょっとしたらエイリアンにでも取り付かれたのではないか。昔見たテレビドラマだと、エイリアンが入ると小指が変化すると言っていたっけ、ということでアランの小指を見ても変化はない。

アランの変化は脳外傷の後遺症なのですから、小指を確かめようが変化があるわけはないのですし、そんなことは筆者は百も承知なのでしょうが、何か得体の知れないものが夫に悪さをしているのではないか?
そうだったら、それを取り除けば元に戻るのにというのは、家族だからこその感情だと思います。




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする