北野武『浅草迄』 2023-09-28 21:40:20 | 本と雑誌 今日読み終わった本は北野武『浅草迄』である。 ライトな内容なのでサクサク読めた。 ビートたけしの色々なエピソードが出てくるんだけど 聞いた事があるなぁという内容ばかりで新鮮味がなかった。 まぁ、売れっ子だったから色々な話はどこかで聞いたのだろう 最後にフィクションって書いてあった。 フィクションとノンフィクションの違いが判らない。 今回の小説は誰にでもあるような青春小説だ。 読後に思ったのは『歳とったなぁ、切れ味が鈍くなった』 まぁ、読者は好き勝手な感想が言える。
瀬尾まいこ『夏の体温』 2023-09-16 18:12:31 | 本と雑誌 今日読み終った本は瀬尾まいこ『夏の体温』である。 3つの短編で構成されている。 1話目の『夏の体温』は小学生の入院生活のお話で 昨年コロナで入院生活の私は頷けるエピソードが多かった。 入院生活は暇だし退屈だし、時間が経つのが遅い。 その辺の心理描写が見事なのである。 主人公は小学校3年生の3日間の友情の物語でもある。 2話目は『魅惑の極悪人ファイル』 ストブラと呼ばれる大学生を小説化しようとする女子学生との 物語りだ。ストブラとはストマックブラックの略称で 腹黒いと同級生から思われているのだが 読み進めていくうちに腹黒くもなく偽善者でもない事が 判ってくるのである。 どちらかと言えば良い奴なんだけど。 陰口を聞いて 『自分の事は自分に原因があるような気がして 腹が立つまでは行かないけど友達が嫌な目にあっていると 妙に頭にくるんだ』 判るなぁ、この気持ち。 3話目の『花曇りの向こう』は教科書に載った短い小説だけど 短いお話の中に中学生の心理描写が見事だ。 という事で この本も良かった。
滝田務雄『捕獲屋カメレオンの事件簿』 2023-09-13 21:27:06 | 本と雑誌 今日読み終った本は滝田務雄『捕獲屋カメレオンの事件簿』である。 表紙は暗いんだけど中身はユーモアミステリーである。 主人公は元刑事で脳の中に3Dプリンターを持つ超能力者。 名前がヘンだ。 主人公の名前ははまやらわ(浜谷良和)、相棒があかさたな(阿過沙多菜) それだけがインパクトがあるんだけど 何でこんな名前にしたのだろうっていう考えが常々過ってしまうのである。 ユーモアが名前以外感じない所に残念感が漂う。 第一話がどんでん返しというよりも諄いなぁという所が残念だった。 6個の短編の中には面白い物もあったので 面白くもないユーモアを止めてミステリーだけにした方が スッキリするんじゃないだろうか?
阿川佐和子『ブータン』 2023-09-03 23:08:19 | 本と雑誌 今日読み終った本は阿川佐和子『ブータン』である。 副題は世界でいちばん幸せな女の子である。 私の好きな短編連作である。 ブータンいうあだ名から推測するのは太った子なのだが 確かにそうなんだけど 本人は世界で一番幸せな国『ブータン』のように 幸せなあだ名と思うポジティブな人なのだ。 不思議な存在感のブータンをめぐって それぞれの短編が出来ているのだが 最終章は少し泣きそうになる。 そうなのだ、私は他人を思いやる話に弱いのだ。