Potential of aromatherapy

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『絹』

2006年07月02日 | 雑記
本を読みました。
「師長さんへ」と、スタッフが貸してくれたのです。

蚕の卵を日本から買い付ける、フランス人のお話です。
時代は古く、1800年代。
日本まで、50日くらいかけて、行くのです。
蚕を育て、富を得ていきます。

彼は綺麗な妻と二人暮しです。
愛情もあります。

日本に行って、全く口をきくことがなかった
女性に、心を寄せるのですが・・・・・・・。
ただお互い見詰め合って、ただそれだけなのです。
だけど、忘れられない。
何度か日本に行きます。
「必ず戻ってきて」という、日本語で書かれたメモを
大事にする彼でした。

だけど、見詰め合うしかしない。

ある日、日本語で書かれた7枚の手紙が届きます。
はやる気持ちを抑えきれず、
以前メモを訳してくれたマダムに、頼みに行きます。
 マダムは、青い花が目印です。
 マダムとベッドを共にしたお金持ちは、その花を
 自慢げに胸にさすとのこと・・・・・

手紙の内容は、実に官能的な内容です。
とても、書けません
 (読みたい方はアレッサンドロ・バリッコ『絹』を)
想像して、私を感じて欲しいというような内容でした。
いつもそばにいるからという・・・・・。

手紙を読んだのち、
妻とバカンスを過ごしたり、幸せな日常は続きます。
 時折、日本の女性を思い出したり・・・・・
そのうち、綺麗な妻が急に脳を患って死んでしまいます。
お墓に、青い花を見つけた彼は、悟ります。
 あの、手紙は、マダムが妻に頼まれて書いたこと

マダムに会いに行き、真実を知ります。
手紙は妻が書いたもので、それをマダムが日本語にしたものでした。
マダムは言いました。
 奥様は、【あの女性でありたい】と願っていたと。

誰かに、恋焦がれる夫の姿をみていた切ない妻の気持ち。
それが、あのように、直接的な表現の手紙でもって、
夫の願望を確かめずにはいられなかったのでしょうか。
そのように愛されたかった妻の気持ち。
 切ないですよ~~~

絹は、彼の肌に纏う日本の女性そのものです。
つかず、離れず。
 
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