巣の更新もした。洗濯も済んだ。あとは出かけるだけ。
#175 ザ・ジョン・アール・ウォーカー・バンド「I Still Got It Bad」(People Are Talkin'/Orchard)
昨日、当HPはひさしぶりのキリ番、95,000ヒットを突破した。これからもよろしく。
さて、6月に入っての第一弾はこれ。白人ブルース・バンド、ザ・ジョン・アール・ウォーカー・バンドの登場だ。
シンガー/ギタリスト、ジョン・アール・ウォーカー率いるバンドで、4人編成。ウォーカーは生年未詳だが、キャリアから察するに1940年代後半の生まれのようだ。16才でバンドを結成、ローカルな活動を始める。
67年に現在も一緒に活動しているメンバーとともにプラスティック・ピープルを結成し、それを改名したプラム・ネリーとして大手キャピトルと契約。しかし、ヒットに恵まれず76年に解散。
その後は地道なローカル活動に戻り、現在のザ・ジョン・アール・ウォーカー・バンドを90年代にスタートさせている。メジャー再デビューは2003年。ニューヨークのオーチャード・レーベルより「I'm Leaving You」をリリース。当初はトリオ編成だったが、途中からハーピストを加えて4人編成になった。
現在はウォークライト・レーベルに移籍、ソロ+バックバンドというかたちで世界各国をまわっているようだ。
推定60ン才。ウォーカーもまた、ご多分に漏れず遅咲きなブルースマンなわけだが、作詞作曲、歌、ギターと八面六臂の活躍を見せている。
他のアーティストのカバーはまずやらず、基本オリジナルで勝負しているのが、彼の特色だと言っていいだろう。
つまり、ブルースが基本ではあるが、ブルース・クラシックに頼らず、あくまでも新作で勝負していく姿勢なのだ。
多くのローカル・バンド、ご当地バンドとの違いはそこにある。彼が売ろうとしているのは、「自分自身の作品」なのだ。
さて、きょうの一曲は05年のサード・アルバムから。やや早いテンポのブルース・ナンバー。ハープ、そしてギター・ソロをフィーチャーしている。
ウォーカーの愛器はストラトキャスター。そのソリッドなトーンを生かして、ひじょうにタイトなサウンドを生み出している。
BB、アルバート・キング、フレディ・キング、マジック・サム、Tボーンなど、さまざまなブルースマンの影響を受けているようだが、誰かのデッドコピーみたいなものに陥らず、ブルースのフィーリングそのものを継承していくのが彼なりのスタイルのようだ。テクに走ったり、溺れたりせず、トータルに音楽を作り出す姿勢がそこにはある。SRVみたくギター・キッズのアイドルになるタイプではないが、本当に音楽がわかっているリスナー層には高い評価を得そうである。
日本ではまだまだ知名度が低く、来日も果たしていない。黒人ブルース原理主義者が多い現状では、なかなか紹介される機会もない。
しかしこのまま地味に埋もれていくには惜しい才能だ。本欄でぜひプッシュさせていただく。
そのロック感覚もふまえたギター・プレイはいうまでもないが、歌ももちろん注目してほしい。いわゆる歌唱力のあるタイプではないが、ラフな歌い口に、ウォーカーならではのやさぐれたカッコよさを感じてもらえると思う。
わが国では最近、古希越えのオールド・ロッカーが(本業外のしょうもない醜聞で)話題を集めてしまっているが、ロックなジジイはやはり本業の歌で勝負しなくちゃ、である。
酸いも甘いも噛み分けたシニア・ミュージシャンの、イカした歌声、そしてプレイを聴いとくれ。
昨日、当HPはひさしぶりのキリ番、95,000ヒットを突破した。これからもよろしく。
さて、6月に入っての第一弾はこれ。白人ブルース・バンド、ザ・ジョン・アール・ウォーカー・バンドの登場だ。
シンガー/ギタリスト、ジョン・アール・ウォーカー率いるバンドで、4人編成。ウォーカーは生年未詳だが、キャリアから察するに1940年代後半の生まれのようだ。16才でバンドを結成、ローカルな活動を始める。
67年に現在も一緒に活動しているメンバーとともにプラスティック・ピープルを結成し、それを改名したプラム・ネリーとして大手キャピトルと契約。しかし、ヒットに恵まれず76年に解散。
その後は地道なローカル活動に戻り、現在のザ・ジョン・アール・ウォーカー・バンドを90年代にスタートさせている。メジャー再デビューは2003年。ニューヨークのオーチャード・レーベルより「I'm Leaving You」をリリース。当初はトリオ編成だったが、途中からハーピストを加えて4人編成になった。
現在はウォークライト・レーベルに移籍、ソロ+バックバンドというかたちで世界各国をまわっているようだ。
推定60ン才。ウォーカーもまた、ご多分に漏れず遅咲きなブルースマンなわけだが、作詞作曲、歌、ギターと八面六臂の活躍を見せている。
他のアーティストのカバーはまずやらず、基本オリジナルで勝負しているのが、彼の特色だと言っていいだろう。
つまり、ブルースが基本ではあるが、ブルース・クラシックに頼らず、あくまでも新作で勝負していく姿勢なのだ。
多くのローカル・バンド、ご当地バンドとの違いはそこにある。彼が売ろうとしているのは、「自分自身の作品」なのだ。
さて、きょうの一曲は05年のサード・アルバムから。やや早いテンポのブルース・ナンバー。ハープ、そしてギター・ソロをフィーチャーしている。
ウォーカーの愛器はストラトキャスター。そのソリッドなトーンを生かして、ひじょうにタイトなサウンドを生み出している。
BB、アルバート・キング、フレディ・キング、マジック・サム、Tボーンなど、さまざまなブルースマンの影響を受けているようだが、誰かのデッドコピーみたいなものに陥らず、ブルースのフィーリングそのものを継承していくのが彼なりのスタイルのようだ。テクに走ったり、溺れたりせず、トータルに音楽を作り出す姿勢がそこにはある。SRVみたくギター・キッズのアイドルになるタイプではないが、本当に音楽がわかっているリスナー層には高い評価を得そうである。
日本ではまだまだ知名度が低く、来日も果たしていない。黒人ブルース原理主義者が多い現状では、なかなか紹介される機会もない。
しかしこのまま地味に埋もれていくには惜しい才能だ。本欄でぜひプッシュさせていただく。
そのロック感覚もふまえたギター・プレイはいうまでもないが、歌ももちろん注目してほしい。いわゆる歌唱力のあるタイプではないが、ラフな歌い口に、ウォーカーならではのやさぐれたカッコよさを感じてもらえると思う。
わが国では最近、古希越えのオールド・ロッカーが(本業外のしょうもない醜聞で)話題を集めてしまっているが、ロックなジジイはやはり本業の歌で勝負しなくちゃ、である。
酸いも甘いも噛み分けたシニア・ミュージシャンの、イカした歌声、そしてプレイを聴いとくれ。