NEST OF BLUESMANIA

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#285 キングス・オブ・レオン「Use Somebody」

2013-09-15 09:39:31 | Weblog
#285 キングス・オブ・レオン「Use Somebody」(Only By The Night/Sony Music)

テネシー州出身のロック・バンド、キングス・オブ・レオン、2008年発表の4thアルバムからのセカンド・シングル。バンドメンバー、カレブ・フォロウィルの作品。

キングス・オブ・レオンは2000年、カレブとネイサン、ジェアドのフォロウィル兄弟と従兄のマシューで結成された、準ファミリー・グループ。

そのサウンドは、今日的なオルタナティヴ・ロックに一応属するといえるが、彼らの出身地は白人・黒人両方の音楽が交錯するテネシー。カントリー、ブルース、R&Bやサザン・ロックなど、過去のさまざまな音楽に影響を受けた、多面性のあるものとなっている。

特にソングライティング、リードボーカルを担当するカレブの歌声に、それを感じとることができる。オルタナ系としては非常にソウルフルな歌なのである。どこか、スティーヴ・ウィンウッドを思わせる雰囲気もある。

きょう聴いていただく「Use Somebody」は、それまでどちらかといえば外国であるイギリスでの人気が先行していたキングス・オブ・レオンが、本国アメリカでも全国区的存在になった一曲。ひとつ前のシングル「Sex On Fire」がビルボードHot100で56位に入っていたが、この曲ではなんと、5位にまで食い込んだのだ。アルバムも、英米ともに100万枚以上の出荷となり、グラミー賞でも3部門を獲得するなど、一躍時のバンドとなったのである。

日本にはすでに2003年、2007年とフェスティバル関係で来日して、少数ながらもファンを獲得していたものの、やはり本格的な人気は、この「Only By The Night」というアルバムがリリースされてから出たと言えよう。

実の兄弟と従兄というだけあって、そのチームワークは実に強固だ。楽器演奏、コーラス、ともに一枚岩の堅固さが感じられる。

バンドの顔、カレブと並んでキングス・オブ・レオンの個性を代表するのが、従兄のマシュー・フォロウィルのギター・プレイだ。セミアコースティック・ギターによる、官能的で粘っこいソロも、聴きものだ。

この秋には3年ぶりの新アルバムをリリースするそうだ。一過性のブームに終わることなく、20年、30年と、息の長い活動を期待したいね。

懐かしさと新しさが、絶妙にブレンドされた、男くさいサウンド。一徹なテネシアン魂を、そこに感じとってほしい。

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