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音曲日誌「一日一曲」#104 大貫妙子・山弦「snow」(note/EMIミュージック・ジャパン)

2023-07-14 05:00:00 | Weblog
2009年12月27日(日)

#104 大貫妙子・山弦「snow」(note/EMIミュージック・ジャパン)





年の瀬にふさわしい一曲を。大貫妙子とアコギ・ユニット山弦の共演ナンバーだ。大貫のオリジナル。

早いもので、ター坊がシュガー・ベイブで75年にレコードデビューしてから、34年もの歳月が経ってしまった。

ソロデビューからでも33年。もう、押しも押されもしない大ベテランということやねぇ~。

その間に出したアルバムも、オリジナルものだけでも33枚。平均すれば年に1枚。実に堂々たる仕事ぶりなんである。

でも、30数年たっても、彼女、デビュー当時とほとんど変わっていないのだ。見た目の楚々としたイメージも、その透明な歌声も。

これはホント、スゴいことでっせ~。

まあ、その驚くべき若さの秘密は、ター坊自身も言っていたように、ずっと結婚せずに、自由な生き方をしてきたからに、ほかならないだろう。

さて、今日の一曲は、2002年のアルバムより。ここでは実力派アコギデュオ「山弦」との共演を果たしている。

そもそも彼らのなれそめは、山弦(小倉博和、佐橋佳幸)のオリジナル・インスト「祇園の恋」に、ター坊が歌詞をつけて「あなたを思うと」というタイトルで歌ったことから始まっている。これが実に素晴らしい出来映えだった。

そのコラボレーションを発展させ、アルバム一枚にまとめあげたのが「note」ということになる。

現在56才の大貫より、6、7才ほど若い山弦のふたりだが、キャリアは十分。決して、ター坊に貫禄負けしていない。小倉はもとより、ふだんはエレクトリック・ギターでハジけまくっている佐橋も、しっとりとした大人っぽい音を聴かせてくれる。

今日の「snow」は、ミディアムスローテンポのバラード。ター坊はいつものように、なんのギミックも使わず、さらっと歌い上げているのだが、これがまた極上の味わい。

彼女の澄み切った歌声に、山弦のふたりの爪弾きが重なりあい、純白の冬の風景を聴き手の心に浮かび上がらせるのだ。

これぞ、ピュア・ミュージックと呼ぶにふさわしい音。日頃ストレスで汚れきった心を、見事に洗い清めてくれるのです。

三人の生み出す、透明度100%のサウンドに、些事を忘れて身をゆだねていただきたい。

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