#218 エルヴィス・プレスリー「My Boy」(Good Times/RCA)
エルヴィス・プレスリー、1974年のヒット・シングル曲。クロード・フランソワ、ジャン=ピエール・ブーテールの作品。
先週の当コーナーをお読みになったかたなら、すぐお気づきだろう。そう、この曲もフランソワの作品を、プレスリーがカバーしているのである。
歌詞の内容は、妻と離婚のやむなきにいたったひとりの男が、何も知らずにすやすやと眠っている、幼いわが息子への思いを切々と語ったもの。
この曲をリリースした当時、プレスリー自身も妻プリシラとの離婚に直面していたこともあってか、歌詞をプレスリー自身の体験談かと思っていたファンも少なからずいたようだが、もともと原曲自体がそういう内容で、英語詞もそれをほぼ忠実に訳したものなのだ。念のため。
とはいえ、家庭内の問題で悩んでいたプレスリーにとって、大いに共感すべきところがあり、それがこの曲をカバーする動機のひとつになったと十分想像できるね。
プレスリーという人はレコーディング曲数がきわだって多く、オリジナル同様カバー曲も膨大で、それもアメリカ国内に限らず、シャンソン、カンツォーネなどヨーロッパ系のポップスもよく取り上げており、クロード・フランソワもまた、プレスリーのフェイバリット・シンガーのひとりだった。
「マイ・ウェイ」に次ぐフランソワ・カバー第2弾であるこの曲は、プレスリーの朗々たる歌声にいかにもふさわしい、本格派バラード・ナンバー。
原曲のわが息子を気遣う父親の心情は、プレスリー自身の心情(彼の場合は息子でなく娘だったが)とシンクロして、聴く者の心をも強くゆり動かす。まさに一編のドラマだ。
筆者的には、いわゆる「落ち」がなく、エンドレスで続いていく曲構成が、いかにもシャンソン~フレンチ・ポップスっぽいなぁと思う。
フランソワのドラマチックなメロディ・ライン、プレスリーの圧倒的な歌唱力があいまって生み出された至高の名曲。あまり知られてないけど、一度は聴いてみてほしい。
エルヴィス・プレスリー、1974年のヒット・シングル曲。クロード・フランソワ、ジャン=ピエール・ブーテールの作品。
先週の当コーナーをお読みになったかたなら、すぐお気づきだろう。そう、この曲もフランソワの作品を、プレスリーがカバーしているのである。
歌詞の内容は、妻と離婚のやむなきにいたったひとりの男が、何も知らずにすやすやと眠っている、幼いわが息子への思いを切々と語ったもの。
この曲をリリースした当時、プレスリー自身も妻プリシラとの離婚に直面していたこともあってか、歌詞をプレスリー自身の体験談かと思っていたファンも少なからずいたようだが、もともと原曲自体がそういう内容で、英語詞もそれをほぼ忠実に訳したものなのだ。念のため。
とはいえ、家庭内の問題で悩んでいたプレスリーにとって、大いに共感すべきところがあり、それがこの曲をカバーする動機のひとつになったと十分想像できるね。
プレスリーという人はレコーディング曲数がきわだって多く、オリジナル同様カバー曲も膨大で、それもアメリカ国内に限らず、シャンソン、カンツォーネなどヨーロッパ系のポップスもよく取り上げており、クロード・フランソワもまた、プレスリーのフェイバリット・シンガーのひとりだった。
「マイ・ウェイ」に次ぐフランソワ・カバー第2弾であるこの曲は、プレスリーの朗々たる歌声にいかにもふさわしい、本格派バラード・ナンバー。
原曲のわが息子を気遣う父親の心情は、プレスリー自身の心情(彼の場合は息子でなく娘だったが)とシンクロして、聴く者の心をも強くゆり動かす。まさに一編のドラマだ。
筆者的には、いわゆる「落ち」がなく、エンドレスで続いていく曲構成が、いかにもシャンソン~フレンチ・ポップスっぽいなぁと思う。
フランソワのドラマチックなメロディ・ライン、プレスリーの圧倒的な歌唱力があいまって生み出された至高の名曲。あまり知られてないけど、一度は聴いてみてほしい。
音曲日誌「一日一曲」#1~#100 pdf版もダウンロード出来ます