NEST OF BLUESMANIA

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音曲日誌「一日一曲」#61 ザ・ヤードバーズ「Boom Boom」(Collection/Castle)

2023-06-01 05:00:00 | Weblog
2008年12月29日(日)

#61 ザ・ヤードバーズ「Boom Boom」(Collection/Castle)





早いもので、今年ももう終わりになってしまった。今年は、しめて43曲紹介してみたが、どの曲が皆さんの心に残ったことだろう。

今年最後の一曲はこれ。ジョン・リー・フッカーの必殺的一曲を、ヤーディーズがカバーしてる。

「Boom Boom」といえば、ブルース発祥の一曲ながら、エリック・バードン率いるジ・アニマルズも取り上げたということで、日本でも結構よく知られている。

いくつかのグループサウンズもカバーしており、その中にはスパイダーズのバージョンなんてのもある。これです。



リード・ボーカルはムッシュだが、これがけっこうカッコいいのですわ。永井ホトケさんも、このカバー・バージョンが好きだったとか言ってましたし。

さて、きょうの本題。アニマルズと同じく英国のバンド、ヤードバーズもこのジョン・リーの曲を気に入ったらしく、エリック・クラプトン在籍時にレコーディングしてる。

聴いてみての感想は‥‥うーん、こりゃまたえらく迫力不足なブーン・ブーンやな~というのが、正直なとこだろう。

キース・レルフのヘタレな歌声は、元祖・激ワルオヤジ、ジョン・リーのあのドスの利いた声、あるいはいかにも不良っぽいバードンの塩辛声に比較すると、まあ、聖歌隊の少年のそれみたいだわ。

ブルースというよりは、スパイダーズ以上にガレージ・サウンドっぽく、軽~いのであります。

その軽さは、ヤーディーズのポップさにもつながっているわけで、彼らが次第にブルース・バンドを卒業して、ポップ・バンドへと変貌していったのも、むべなるかなと思います。

バンドにおいて、リードボーカルの声質がいかに重要であるか、この一曲を聴いただけでも、よくわかるはず。

ヘビー級ならぬモスキート級の「ブーン・ブーン」。まさに蚊が鳴いているようで情けなくはありますが、バンドがさまざまな試みをして、その中から自分たちに合った道を選び取っていく、その過程を知ることが出来るかと思います。

ヤーディーズ版「ブーン・ブーン」、ジョン・リーやアニマルズと、ぜひ聴き比べてみて欲しい。


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