#209 エリック・クラプトン「Last Night」(No Reason to Cry/PolyGram)
エリック・クラプトン、76年のソロ4作目(ライブ盤をのぞく)より。リトル・ウォルターのカバー。
74年、長いブランクののち「461Ocean Boulevard」で復活したECが、以降年に1作のペースでコツコツとアルバムを出していたころの作品である。
「No Reason to Cry」は「Hello Old Friend」というポップなヒットを軸にしながらも、ディープなブルースをも取り上げるという、二面性のあるアルバムだ。
後者を代表するのが、オーティス・ラッシュの「Double Trouble」と、この「Last Night」。
ECはこれをちゃっかり自分の曲としてクレジットしているのだが、もちろん直接的にはリトル・ウォルターをカバーしている。もともとはトラディショナルなブルースのようだが。
まずは聴いてみよう。なんか結構、ラフというか、酔っぱらったかのようなヨレヨレの演奏に聴こえるはずだ。ミストーンとかフツーにあるし。
なんじゃあこりゃ~と思ってしらべてみたら、案の定、ちゃんとしたレコーディングではなく、クラプトン自身の誕生パーティーでの余興というか、ジャムセッションを収めたものだった。どうりで、歌も演奏も怪しげなわけだ(笑)。
事実、この曲はアナログ盤では未収録で、CD化されたときに初めて追加された「おまけ」みたいなものなのだ。やれやれ。
しかし、酒が入っているにせよ、演奏はさすがにプロのそれで、一定以上の水準にはあると思うけどね。
ブルースというもの自体、本来「しらふ」で歌うようなものじゃないので、これはこれで正しいあり方なのかもしれん。
演奏においては、クラプトンのギターはまあまあって感じだが、わりといいのが、ゲスト参加したザ・バンドの面々。とりわけ、リチャード・マニュエルのピアノ演奏は、さすがの出来だなと思う。
そのシンプルさゆえに、逆に心にダイレクトに突き刺さってくるその歌詞。失恋、そして悔恨。まさにブルースだ。
ブルースを愛好する者なら、一度は歌い、演奏してみたいナンバーといえよう。
筆者ももちろん、今後のレパートリーにと考えている。乞うご期待(笑)。
エリック・クラプトン、76年のソロ4作目(ライブ盤をのぞく)より。リトル・ウォルターのカバー。
74年、長いブランクののち「461Ocean Boulevard」で復活したECが、以降年に1作のペースでコツコツとアルバムを出していたころの作品である。
「No Reason to Cry」は「Hello Old Friend」というポップなヒットを軸にしながらも、ディープなブルースをも取り上げるという、二面性のあるアルバムだ。
後者を代表するのが、オーティス・ラッシュの「Double Trouble」と、この「Last Night」。
ECはこれをちゃっかり自分の曲としてクレジットしているのだが、もちろん直接的にはリトル・ウォルターをカバーしている。もともとはトラディショナルなブルースのようだが。
まずは聴いてみよう。なんか結構、ラフというか、酔っぱらったかのようなヨレヨレの演奏に聴こえるはずだ。ミストーンとかフツーにあるし。
なんじゃあこりゃ~と思ってしらべてみたら、案の定、ちゃんとしたレコーディングではなく、クラプトン自身の誕生パーティーでの余興というか、ジャムセッションを収めたものだった。どうりで、歌も演奏も怪しげなわけだ(笑)。
事実、この曲はアナログ盤では未収録で、CD化されたときに初めて追加された「おまけ」みたいなものなのだ。やれやれ。
しかし、酒が入っているにせよ、演奏はさすがにプロのそれで、一定以上の水準にはあると思うけどね。
ブルースというもの自体、本来「しらふ」で歌うようなものじゃないので、これはこれで正しいあり方なのかもしれん。
演奏においては、クラプトンのギターはまあまあって感じだが、わりといいのが、ゲスト参加したザ・バンドの面々。とりわけ、リチャード・マニュエルのピアノ演奏は、さすがの出来だなと思う。
そのシンプルさゆえに、逆に心にダイレクトに突き刺さってくるその歌詞。失恋、そして悔恨。まさにブルースだ。
ブルースを愛好する者なら、一度は歌い、演奏してみたいナンバーといえよう。
筆者ももちろん、今後のレパートリーにと考えている。乞うご期待(笑)。