戸隠神社 宝光社
GW1ヶ月前、戸隠神社5社参りを計画し宿坊に予約を入れていた
新型コロナ感染拡大が各地で止まらず、まん延防止方針がだされた後、あっと言う間に4月25日より緊急事態宣言
出先の施設は悲鳴をあげつつ、それはそれは基本的な感染防止対策を徹底しています
距離を置き、マスクの上からフェースマスクを、お客に対して検温から始まり、、、
手指消毒,マスク着用の徹底、大声を避ける、十分な換気を行う、対人距離を確保する等々
出発予定日まで一人悩み、、、言い訳はこのくらいにして出かけました
山岳信仰の霊場として栄えてきた戸隠
戸隠神社は霊山・戸隠山の麓に、奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社からなる
創建以来二千年余りに及ぶ歴史を刻む神社です
宝光社の神様が御父神である中社の神様のもとに渡御され、
父子の対話、奥社への御奉告の後、還御されるまで、
さまざまな神事や催しが行われる「式年大祭」が2021年4月25日より行われています
平安中期まで中社・宝光社の御祭神は
奥社御祭神の相殿に奉祀されていましたが
奥社が女人禁制・在俗禁制の場であった事から
奥社より中社・宝光社へ両祭神が遷祀され
七年に一度奥社に渡御・御奉告される儀式が本義でありました。
現在は宝光社の御祭神が
中社にお渡りになり渡御(とぎょ)
約二週間後にお還りになる
還御(かんぎょ)儀式をもって式年大祭としています
戸隠神社宝光社 宿坊山本館にお世話になりました
フロントで神主さんから色々ご説明していただき
翌朝(28日)、宿坊のご神殿で「朝拝」があり、宿泊者のご祈祷を致します
また早朝6:30~の特別行事
「宝光社本殿で式年大祭特別朝拝に参列いただけますよ」、と教えて頂きました
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☝を首にかけ、家族は予定外の行事参加でしたので、喜んで参加しました
今日が初日の「特別朝拝」で
参加者は神社関係者と各宿坊に宿泊した方のみだったようです
舞台の真ん前を避けましたが、まるでVIP席、間近です
恭しく緊張しながらお祓いを受け、祝詞を唱えます
次に太々神楽奉納
長野県民俗無形文化財指定の戸隠神社太々神楽を奉納です
面・衣装・鈴・扇・笹・榊・幣など採物を持って舞う
日本芸能の究極の美
戸隠神社にお祀りされている神々は日本神話の「天の岩戸開き」にご関係のある神様です
岩戸に隠れてしまった天照大神に再びお出ましいただくために
岩戸の前で天鈿女命(火之御子社ご祭神)が舞い踊ったのが 「神楽」の始まりといわれております
全部で10種類(十座)の舞が奉納されます
降神の舞(こうじん)
神事に先立ち、八百万の神々を祭りの場に招き奉る舞です。
翁面を着けた一人の舞人が、前段は左右の手に狩衣の露紐を取り、
また後段は神霊の依り代となる「幣(みてぐら)」とそれを祓い清める榊の枝を持ち
四方八方に向かって神々の招来を乞い願います。
別名「御神入の舞」
水継ぎの舞(みずつぎ)
男女二神による舞で、順調な降雨と五穀豊穣を祈る舞です。
翁面狩衣姿の水久万里神が大麻と鈴を持って四方の罪穢を祓い、
女面千早緋袴姿の水波乃売神が長い柄杓と扇で四方の水瓶に天水を注ぎます。
後段は水波乃売神が下がり、水久万里神が順調な河川の流れと作物の成長を祈ります。
身滌の舞(みそぎ)
祓戸四柱の神による祓い清めの舞です。
神前に供えた大釜で沸騰する湯を、笹の葉にてふりかけ、自分自身と座を清めます。
「湯立て神楽」の遺風を伝えています。
別名「笹の舞」。
巫女の舞(みこ)
清純な少女が、手にした神鈴を振り神前を清々しく祓い清めます。
緋の袴と白の舞衣を身につけ、宝冠をいただいた巫女達が舞う姿は、
あたかも春の野に蝶が戯れるようです。
御返幣の舞(ごへんベい)
神力を表象する四武神が四方八方の邪神を平定する舞です。
古くは「反閇の舞」とも称され、独特の足捌きで足踏みをしながら
前段は矛により、後段は太刀を抜いて邪神をなぎ払います。
※反閇:道教の歩行呪術が根源。
吉備楽の舞(きびがく)
狩衣をつけた2人又は4人の巫女が「位の山」の唱歌と笛の音に合わせ
国家安泰を祈願する舞です。
三剣の舞(さんけん)
3人の武人が始め笹と鈴で、後に剣を抜き邪をなぎ払う舞です。
前段、3人の舞人が鈴と笹を振りながら反閇の足捌きで邪を踏み破り、祓い清めます。
中段は3人が剣を抜き、更に後段で1人が両手に剣を頂いて四方八方の邪神をなぎ払います。
修験道の精神を最もよく表している豪快勇壮な舞です。
弓矢の舞(ゆみや)
2人の武人が弓矢で遠くにうごめく邪を射止める舞です。
赤・黒の襖に石帯をつけ、また頭には「おいかけ」をつけた巻纓の冠を被る随身装束で、
静かな楽奏にあわせ優美典雅に、時に激しく舞われます。
別名「随身の舞」
岩戸開きの舞(いわとびらき)
天岩戸開き神事にちなんだ、戸隠神社に最も縁の深い舞です。
赤の袍をつけた布刀玉命が岩戸の前に大榊を供え、
黒の袍をつけた天児屋命が天照大神にお出ましいただけるよう祝詞を唱えます。
続いて天鈿女命が岩戸の前で楽しげに舞い、次第に神掛かっていきます。
舞が最高潮に達すると岩陰から天手力雄命が現れ岩戸を引き開け、
岩戸の左右に侍していた布刀玉命・天児屋命が祝いの言葉を申し上げます。
直会の舞(なおらい)
天照大神が岩戸からお出ましになり、世の中が再び光に包まれた喜びを表す舞です。
夜明けを告げる長鳴鶏を表した巫女が鈴と扇を持って舞い遊びます。
直会とは祭りなどの特殊な時間から平常の時間へと戻ることをいます。
この舞を以て戸隠神社太々神楽はめでたくお開きとなります。
※岩戸開きの舞、⇒ 天鈿女命(あめのうずめのみこと)の舞は迫力がありましたね
戸隠神社式年大祭 宝光社でのイベントとして
太々神楽奉奏後に
『御神座回廊特別参拝』『※帰山仏拝観』が執り行われ参加をしました
出典:戸隠神社 宝物展・離山仏里帰り拝観
※千年の歴史を有する戸隠神社、他一山の貴重な宝物を期間中展示します。
1868年(慶応四)年、明治政府の神仏分離政策によって戸隠山顕光寺は戸隠神社となりました。
奥院・中院・宝光院は奥社・中社・宝光社となり、各院は廃仏を迫られましたが、
何体かは心あるお寺へ移安され、現在までその姿を長らえています。
そのような離散した宝物が故郷戸隠へ里帰りし皆様にご拝観いただけます。
今日のご供物を参加者全員が頂きました
御神座回廊特別参拝に使う↓ 神柱と自分の手のひらの間に挟み
(コロナ)のこともあり、、、
九頭龍さまの守護符をおでこに乗せ、真言を唱えながら神柱に触れました
数名でしたが、一番最後になり説明があったかどうか心配ですが、
私はそうしました
「※御印文拝戴」 ↓
※印文や宝印は仏様を象徴した種字や護符文様を刻んだ印で、戸隠には現在二判が伝わっています。
明治維新後、戸隠神社は戸隠伝来の御印文を公の場に出す事を禁じましたが、
その後式年大祭期間中にご参拝の方々に御印文をお受けいただけるように致しました。
宝印に象徴される九頭竜大権現の加護により罪障の魔を断ち、
大日如来に象徴される印文を受ける事で、一切の煩悩を破砕する堅固な本性と一体になります。
健全な身体との縁を得て、幸せがもたらされるのです。
2時間強の神事に参加でき、貴重な体験をさせて頂きました
参考資料:出典画像:戸隠神社HP・宝光社宿坊組合
撮影禁止のため(画像は借用させて頂きました)
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