※ フィジーセミナーの会場に到着
ブラっ! エイヤーっ! ホイサーっ!
うわっ、これが実際のフィジアンなのか。初めて会うけど、武器や盾
を持ってるし、見るからに強そうだな。 凄い迫力だ。
なるほど。フィジーセミナーの会場を盛り上げるために、現地からも
フィジアンが来てるんだな。
よし、今後はウチの会社でもフィジー旅行を販売するかも知れないし、
今日はしっかりとフィジーの勉強をするぞ。
自分がどこに座るべきか良く分からないけど、あの人の隣の席が
空いてるから、あそこにしよう。
「すみません。お隣に失礼します」
サク、ポリポリポリ。 サク、ポリポリポリ。
「あの、すみません。そのクッキーってどこにあるんですか?」
「こういうセミナーに来るのが初めてで、よく分からないんです」
あぁ、クッキーなら会場の後ろにありますよ。
セミナーに来るのが初めてなんですか。僕はまんぼ~、宜しくね。
分からないことがあれば、何でも質問してよ。
サク、ポリポリポリ。 サクサク、ポリポリポリ。
「なるほど、まんぼ~さんは南国専門の旅行会社なんですね」
「それにしても美味しそうだな。僕もクッキーを取りに行こうかな」
それはダメ。もう少し待った方がいいですよ。
「なんでですか? まんぼ~さんは食べてるじゃないですか」
「他にも食べてる人がいますし、食べてもいいと思いますけど」
僕は会場に一番乗りだから取ったけど、普通は年齢の高い人や
偉い人から取るものだから、タイミングが早いな。
若造が調子に乗るなって思われてしまうかもね。
僕は何度も来てるから、そういうのが分かるんだって。
とにかく、今じゃない。
「そういうもんですか。クッキーが大好きなんですけどね」
※ 休憩時間
よし、ここまでの内容はノートにまとめたから、僕も休憩にしよう。
そうか、会場の後ろの方が休憩スペースにもなってるんだな。
サク、ポリポリポリ。 サク、ポリポリポリ。
「あっ、まんぼ~さん。またクッキーを食べてるんですね」
「僕もクッキーを食べることにしようかな」
ダメダメ。クッキーを食べてる場合じゃないですって。
あの人がフィジー政府観光局のキャシーさん、あそこにいるヒゲが
モジャモジャの人がキャスタウェイのベンさん。
休憩時間を利用して、色々な人にご挨拶をした方がいいですよ。
クッキーは後からでも間に合うから、慌てない慌てない。
「そうですか。じゃあ、色々な人にご挨拶に行ってきます」
※ フィジアンによるメケショー
エンヤラヤッ、エンヤラヤッ!
エンヤラ、エンヤラ、エンヤラヤッ!
「最初に来た時も驚いたけど、フィジアンのダンスは力強くて元気が
出てくるような気がするな」
「よし、このダンスショーの間にクッキーを取りに行こうかな」
「ねっ、まんぼ~さん、今なら取りに行っても大丈夫ですよね」
絶対にダメですって。ダンスを踊ってるフィジアンに失礼ですから。
自分達のダンスよりも、クッキーの方が大事なのかって思われます。
会場に来てから、ずっとクッキーに引っ張られてるじゃないですか。
僕に任せておけば大丈夫だから。
ちゃんと、君が食べれるように色々と考えてるからさ。
※ フィジーのクイズ大会
「もういいですよね。ほらほら、明らかに僕よりも年下の人も取りに
行ってますし、みんなお構いなしって感じですよ」
「順調に減ってますから、早くしないとなくなります」
今はみんなでクイズ大会を楽しむ時だからダメですって。
こんな時に取りに行ったら、空気の読めない人だと思われますから。
だいたい、こういう場所で本気でガツガツ食べる人なんていないよ。
それに、クッキーがなくなっても補充をしてくれるから、そんな心配
しなくても大丈夫です。 早い者勝ちじゃないから。
ちなみに、補充の時にとっておきのクッキーが出てくるからね。
最後の最後に、リッツカールトンが本気のクッキーを出すんだよ。
僕はそのあたりも踏まえて、待った方がいいと言ってるんですから。
「そうだったんですか!やはり何事も経験がモノを言いますね」
「とっておきのクッキーが補充されるなら、楽しみも倍増ですよ!」
僕は用事があるからここで失礼するけど、クッキーはクイズ大会が
終わってから食べるんだよ。
とっておきのクッキーが出て来た頃には、他の人はお腹がいっぱい
だから、君だけの食べ放題って感じになってるよ。
言っとくけど、めちゃくちゃ美味しいからね。
またどこかのセミナーでお会いしたら声をかけてよ。
「はい、今日は色々と教えて頂いてありがとうございました!」
「クッキーはクイズ大会が終わってから食べます!」
リッツカールトンの本気のクッキーは最初から出ていました。
年功序列なんてルールもなく、素直に取りに行けば良かったのです。
クイズ大会終了後、彼が急いで向かった先にクッキーが残っている
はずもなく、補充もありませんでした。
このセミナーが、まんぼ~とポパイの初めての出会いだったのです。
フィジー旅行専門店・お問い合わせはこちらへ