百合とオレンヂ城Ⅱ

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栗山大膳(1936)

2006-06-29 20:02:00 | 映画
 これは黒田騒動で活躍した栗山大膳の映画であります。
 
 
 黒田騒動とは2014年に放送した大河ドラマ
『黒田官兵衛』の黒田家の騒動です。


 栗山大膳は栗山善助の子です。


 黒田官兵衛の家来で濱田岳が演じたのが
栗山善助です。
 
 
 この映画の主役『栗山大膳』とは栗山善助の
子であり、この頃には筆頭家老でした。


 『栗山大膳』は森鴎外や貝原益軒の著作
で描かれています。
 
 
 貝原益軒といえば『養生訓』ですが、
黒田家とはいろいろありました・・・。
 




 では始まります。

 

 主演・大河内傳次郎(栗山大膳)


 小さいお子様はTVの前から離れて見てください。 

 
 時は戦国の気風がしずまりはじめたころ。
幕府は加藤、福島家を潰し次は黒田家か?
と考えていた。


 ここ黒田家の藩主・忠之(尾上菊太郎)は
お秀の方(入江たか子)の色香におぼれ政治を
心みていなかった。

 
 だが家老栗山大膳は先君長政公のバッファロー
マンみたいな水牛のカブトを持ち出しては
諌めていた。

 
 「にがむしをかんだような顔をしおって」
と愚痴りまくりの忠之。

 
 大膳は長崎へ行くことが決まったが後を毛谷主水
にまかせて赴く。


 だが、、、、。


 お秀の方役の入江たか子さんの好演が光ります。
悪女なのですが、ときに妖艶に、ときにかわいらしく
膝をついて悪だくみするのも堂にいっています。

 
 で妹とバックギャモンをしてる時
「もういいわ」とプンプンなお秀の方。

 
 そこへ毛谷主水がやって来ました。

 
 秀忠の養女のお秀の方ですが
「実はわたくし黒田家に滅ぼされた家のものなのです」
としおらしく告白。自害しようとする演技までします。

 
 ここまでやられたら折れなくては男じゃない。
 毛谷主水は堕ちましたw


 鬼のいぬまになんとやら。さっそく忠之は軍学者
有川駿河に命じ万石船の図面を書かせます。

 
 有川先生は見るからに軍学者です。
佐久間象山や関羽公のようなヒゲをはやしています。

 
 毛谷に命じさっそく万石船の建造にあたりますが、
有川先生は「約束がちがいます。ただ見るだけでは」

 
 そうです。幕府に許可を得ずデカイ船を造るのは
それだけで取り潰しの口実を与えます。
が馬鹿殿。


「黒田藩は余の藩だ。余がどうしようと勝手ではないか」


と開き直ります。


 お前が作った藩じゃねぇだろ。
 浪人や失業者はどうなる
なんて考えはありません。


 ここは長崎奉行、なんか黒田藩がくさいと密偵を
送ります。

 
 長崎の栗山大膳
「これはお家の一大事!」
オーイエー。
 と黒田藩へハリーGO!!
 

 飛脚が走ります。
 早駕籠も走ります。

 
 もう競争です。
 
 
 栗山大膳は足の速い部下を先回りさせ
大膳の名で人足に仮病を使わせて長崎密偵
のカゴをかつがせないようにします。


 長崎密偵のカゴと大膳部下の追いぬけ追いこせ
の追いかけっこ。

 
 そして長崎方より速くついた大膳、硝煙を万石船に
積みこみ大砲で爆破。
 
 
 万石船を作るシーンもスゴイけど爆破するシーン
もスゴイ!

 
 早駕籠と飛脚の対決や紅葉の間の対決など
名シーンが続きますが、余裕があるというか
品があるというか、それでいてわかりやすくて
面白いのです。


 役者の演技も見事です。