寝転がって気ままに想う事

 世の中ってこんなもんです・・
面白可笑しくお喋りをしましょうか ^^

懐かしの味わい

2016年03月22日 08時02分49秒 | 日記
おはようございます。今朝は あたり一面真っ白。 霜が降りていました^^;
気温1℃ 昨日の快晴の所為(せい)で 暖かい空気が天上高く昇った放射冷却現象だからですって…
そして 昼間、 平年を上回りかなり気温が上昇するそうです。
天気については この今ごろ 気温差があり 寒暖の差が最大なのも 春先特有の現象ですね^^;
春はあけぼの ようよう白くなりゆく 山際 少し明かりて紫立ちたる 雲の細く たなびきたる…
清少納言の枕の草子の「はる」有名な一節ですが、
これを私は中学生のころ 読みましたが、流れるような 文章に感動を覚え 諳(そら)じるまでになりました(^^)

その記憶は五十を超えた今でも鮮明に有りますが 最近 ふと 気がついたのは、
朝明けの描写についてです。
つまり 私が見た朝明けは午前6時前、朝日が昇り始めるのは6時過ぎですが、
清少納言が書いた ようよう白くなりゆく… この描写は恐らく 五時を回ったあたりじゃないかと思われます。

私は仕事柄 やむを得ず早起きしていますが、この清少納言が生きていた時代 平安京の都は 今より寒かったと訊いていますが、
大した暖房機器もない時代にえらく早起きしてますね。
平安京の時代は同じく枕の草子にあります「冬」に 炭持て渡るもいと つきづきし…
とありますように、暖房機器は炭火でした。 火鉢に炭火を入れて 手をかざして暖を採ったのでしょうが、若い人に経験はないから分かりにくいでしょうが私ら昭和の時代に生まれた 世代はちょっぴり体験があります。

炭火とは炭に火が着いてぼんやりと火が興る様子を指しますが、
はっきり言いまして 暖かくないですね^^; たき火、これは薪(たきぎ)などに火を着けますから、火の勢いも違いますし、炎(ほのお)が上がりますと 明々して 暖かい より熱いくらいですが、これはあくまでも野外の話で 室内で こんなたき火をしたら たちまち 家が焼けてしまうでしょうね。
それで 屋内で使用する炭火は 炎が出ませんし、煙りも立ちません。屋内で使うには安全なのですが 難は 火力が弱くあまり暖かくないことです。
それでも 何もなしの環境から比べたら画期的な暖かさだったのではないでしょうか。

火鉢に仄(ほの)かな炭火に干し餅などを焼いて空腹を満たしたのは 私ら年代までで、干し餅とは晩秋のころ餅を一旦外の陽射しで干して それにより日持ちするようにして
食糧の乏しい冬に食しました。
干し餅は硬く干からびていますが、炭火で根よく焼いていますと 徐々に柔らかくなってきます。
干し餅は中に黒豆や大豆などを練り込んでいましたから これも 工夫なのでしょうが、淡白なと豆類の歯応えとの食感を楽しみながら食べた記憶が懐かしさと合わせて蘇ってきます。
道の駅などを見ていると たまに 干し餅を売っています。
決して美味しいものではありませんが、見かけたら一度お買い求めになったら如何でしょうか(^^)
平安京の清少納言が食した素朴な味が楽しめると思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする