左のラテンアメリカ文学(キューバ出身作家の自伝)を読んでいたのですが、約45%(263/573)まで進んで結局挫折。最初の田舎から首都ハバナに出てスラム街のアパートを転々とするくだりこそ面白く読めたものの、以降はひたすらナンパの話。共産党支配から間もない時代の祖国(後に亡命)を描くことが著者の意図であることは判るのですが、似たような話が延々と続くのに閉口し、今日放り出すことにしました。タイトルがラヴェルの有名なピアノ曲(作曲者自身が編曲した管弦楽曲版も秀逸)のパロディだけに期待していたし、著者がクラシック音楽への造詣も深いようで、実際その話も時折出てきたのですが・・・・残念。取っておくこともせず次の古紙回収に出します。10年後、20年後に再読して面白さが解るようにも思えませんので。既に押し入れには2度目、3度目を待っている小説が何十冊と。人生もうそんなに長くは残っていませんからね。
代わって読むことにしたのはブラジルの冒険小説(右)。帯(裏面)に書かれた粗筋には、暴漢に襲われかけていたボリビア大使を救ったことで主人公の人生が180度転回する、などとあり面白そうです。300ページに満たないし、字も大きいので今月中に片付くのではないかと思っていますが、果たして?
ところで中を見るとタイトルの横に「三文小説」とあります。解説に書かれていた原題には付いていないので、サブタイトルとは違うようですし、著者がわざわざ自作にそんな断りを入れるとも考えにくい。いったい何なんでしょう?
ところで影が写ったり照明が反射しないよう本を傾けて撮影しましたが、下敷きにしたCDは先日亡くなったイタリア人作曲家の映画音楽集。追悼のために聴きました。ポルトガルの女性歌手が名唱を聞かせています。