すちゃらかな日常 松岡美樹

積極財政などの政治経済をすちゃらかな視点で見ます。ワクチン後遺症など社会問題やメディア論、サッカー、音楽ネタも。

ブログジャーナリズムの時代がきた ──無断リンク問題・Yokoさんインタビュー

2006-10-19 21:21:30 | メディア論
 はてな界隈で時の人になっているYokoさん(tinycafeさん)に、チャットでインタビューした猛者が現れた。いい仕事するよなあ、この人は。つらつらとインタビュー記事を読むうちに、CGM(Consumer Generated Media)の可能性をつくづく思い知らされた。

『無断リンク問題で渦中のYokoさんとチャットで話した。その1』(Onlooker+beta)

 まずいちばん感じたのは、本人インタビューの威力だ。いままでは「強制義務とする!」的なゴーマン一本槍に感じられた人物像(イメージ)に、血が通い、肉がついて行く感じがする。これぞジャーナリズムのなせるわざだ。

 またインタビュアーであるUKさんが、まるで来談者(クライエント)中心療法(client-centered therapy)のカウンセラーみたいな応接の仕方をしていることも印象的だった。

 来談者中心療法というのは、まず相手に深く共感し、理解することからスタートする心理療法だ。同時にこれは、ジャーナリストが相手から「ここだけの話」を引き出すときのテクニックのひとつでもある。人間は自分に共感してくれる人物を前にすると、つい相手に打ち明け話をしたくなるものなのだ。

 それにしてもこのインタビューは、ブロガーが電突以外で裏取り取材をしたエポックメイキングな事例になるんじゃないだろうか。

 考えてみればチャットなら、自分や相手がどこにいようがインタビューできる。もちろん取材相手の本人確認をどうするのか? とか、そもそもこのインタビュー自体本物なのか?(かつ、それをどう証明するのか?)みたいな技術的問題は残るが、ブログジャーナリズムのひとつの形を示したといえるだろう。

 いやあ世の中は変わって行くんだなあ。おじさんはちょっとコーフンしちゃったよ。

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コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (あざらしサラダ)
2006-10-22 08:49:05
♪こんにちは、ご無沙汰しています。

なるほど、こうしたジャーナリズムも可能性としてはありかも知れませんね。

>人物像(イメージ)に、血が通い、肉がついて行く感じがする

の部分に妙に将来性を感じました。
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Web2.0型ジャーナリズム (松岡美樹@管理人)
2006-10-22 10:11:22
ええ。Web2.0たらいう世界では、こういうジャーナリズムの可能性が高いんだと思います。身近なものに、ちょっとした違和感をもち、「ホントはどうなんだ?」と確かめる、みたいな。



この例では相手の人はやたら居丈高なだけのイメージだったんですが、インタビューによって過去の傷みとかその中での自分の思いとかがどんどん浮き彫りになっています。のっぺらぼうに目鼻が入り、人間的になった感じですね。ああ、これはものを伝えるジャーナリズムならではだなあ、と感じました。
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