『ミラベルと魔法だらけの家(その3)』考察(ネタバレ)編
この『ミラベルと魔法だらけの家』の評価が分かれるところに、ラストのオチが分かり難いところにある。
一応、お子ちゃま基準の作品なので、何にも考えずにも観終わってもハッピーエンドとはなってはいるのですが、
よくよく考えてみると...あれ?何が起こっていたのか、説明しろといわれると難しい仕様。
これはワザと分かり難くしている、ディズニー製作スタッフの確信犯的なつくりになっていることに気が付く。
ネットを調べてみても、皆さん色々と違った解釈があり、今回の記事は私が思った解釈を語らして頂こうと思います。
ミラベルは5歳のときの儀式では「ギフト」は授かっておらず、マドリガル家で唯一魔法が使えない人間なのです。
それ故に、悪く言えば「出来損ない扱い」され、特に祖母からの扱いが酷い。
彼女は現在19歳、この14年間毎朝「家族の誇りになる」と目標を捧げ、「しっかりしなくちゃ」と努力を続ける毎日。
基本、元明るく元気で、誰とでも仲良くなる人懐こい性格のミラベル。魔法が使えないだけで、決して劣化仕様の人間ではありません。
なぜ、彼女ひとりだけ魔法を授からなかったのか?なぜ故に辛い思いをしなければならなかったのか...?
↓【完全ネタバレです。まだ本作品を観ていない人は、読むべからず!】
ラストの再建されたマドリガル家の玄関にて、ミラベルは家(カシータ)と家族の魔法を取り戻す...
彼女の特別な力は魔法ではなく、「家族の再生が彼女の能力」だったと解釈する人が多い中、
私はミラベルはギフト(魔法)を授かったのではないのかなぁ~と解釈しました。
そもそも、初代マドリガル家・祖母の魔法の能力は、「魔法だらけの家」カシータとエンカントの土地の外部からの隔離。
(祖母には、『X-MEN』のような個人的な能力は持っていない。家族を守る役割なのである。)
ミラベルは、この祖母の魔法(役割)を引き継いだのだと考えております。
祖母の魔法の能力が消えた訳ではありませんが、祖母は推定年齢70歳...もう代替わりの歳ではないんかい~?(^_^;) ←考え方も二世代古い!
玄関の扉が光り輝き、彼女の能力を暗示する「魔法の扉絵」が浮き出ているのがその証。
彼女には部屋がありませんでしたが、家全体が彼女の領域なのだろうと解釈...
(そもそも、初めから玄関で儀式をしておれば?魔法が発動していた可能性もあり?)
よくよく見てみると?
今まであった家族たちの「魔法の扉絵」は光り輝いてはいるものの、「扉絵」はなくなっており、 → ミラベルの玄関扉に統括されている。
この辺りの演出が細かいんだよネ~。
今から15年前、叔父のブルーノが家族から疎外され始めた時期に原因があるのだと思うんだよネ~。
家族を守るための魔法が、呪いになっている。
その為に、5歳のミラベルは次の祖母の後継者として選ばれ、試練として15年間魔法なしの生活を余儀なくされたのでは?
苦労なしには、「後継者」にはなれない。
もし、今後50年後...再び孫の代にギフトを授からない物が現れたら?今度は。「この子が次の後継者なのか?」と大事にされることでしょう。
(その本人には告げられない可能性あり...試練だネ~。)
再建された新しい家は、マドリガル家が今迄尽くした町の人からの感謝の表れ。魔法が一時消失しても壊れることはない。
今回の出来事で、マドリガル家はより一層強い力で家族を守り、町の人々との絆を深めていくのでありましょう...ハッピーエンド。
...如何でしょうか、私の導き出した考察は?
「考察」...最近、こういう確信犯的に考えさせる作品が多いですよネ~?
この奥深さに、気が付くのか?気が付かないのか?作品の評価が大きく変わって来ると思います。
いや~映画は辞められませんなぁ~♪(^_^)
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