一昨日の「死亡事故」記事でもチラッとヘルメットのことに触れましたが、このヘルメットと言えば以前から気になってることがあるのです。
それはNHK・BSで放映している「にっぽん縦断 こころ旅」。
番組HP http://www.nhk.or.jp/kokorotabi/
視聴者からの手紙(エピソード)をもとに、火野正平が自転車(ロードバイク)で日本縦断して巡る旅、というものです。
筆者は数回ちら見した程度ですが、気になるのは火野正平が頭に被ってるもの。それはヘルメットではなく、「カスク」なのです。
天下のNHKの番組で、自転車で旅するという趣旨の番組で、カスクですよ、カスク! ネガティブな意味で驚きます。
その昔、現在の様なハードシェルタイプのヘルメットが普及する前(世に出る前)には、ツールをはじめとするプロの自転車乗りも被っていたものですが、今や一切の自転車レース・自転車競技で使用が禁じられてるものですからね。
レースでなくとも、この自転車ブームのただ中で決して一般的なものでもはありません。ロングライド等のイベントでも、大抵はJCF公認のヘルメットが義務付けられていることでしょう。
また簡易ヘルメットなんて呼ばれたりもしてますが、そもそもカスクに対して「ヘルメット」という言葉を使うところに違和感を覚えます。
ウレタンフォーム等を牛革(または合成皮革)で包んだ隙間だらけの、何本か間引かれたバナナの房みたいな代物を、ヘルメットと呼んでいいのかなあ? ヘルメットと言うよりはむしろ「簡易パッド」ってイメージでしょ。
いざという時、どれだけ頭を守ってくれるかという安全性から言ったら、ハードシェルタイプに比べて著しく劣るのは明らか。何も被らないよりかはマシって程度でしかない。
安全性重視よりもファッション性重視な人、単にゴツいヘルメットが嫌という人、軽便性重視な人にとっては、「もってこい」なグッズなんだろうけど・・・・。
かつてNHKではEテレ内で、「自転車に乗ろう」的な趣味の講座も放映してたはずですが、おそらくはその中で「自転車に乗る時は必ずヘルメットを被ろう」と啓蒙していたことでしょう。
そんなNHKがカスクで良いんですかね。
ノラリクラリとゆっくり走るポタリングならまだしも(ポタリングだってナメちゃいけませんが)、「にっぽん縦断~」では時に幹線道路をロードバイクなりのスピードを出して走ってますからね。
もしかしてNHKサイドとしても気がついてはいるが、火野正平に気兼ねして物言うことができないとか?(そんなバカな!)
一般自転車乗りが単にヘルメットとカスクのどちらを選ぶか(または何も被らない)というのは、とどのつまり自己責任の問題と言うこともできるでしょう。
しかしNHKの全国放送となれば少なからず影響はありそう(これ、カッコいいな。お洒落だな。こんなんでいいんか。)ですからね、もうちょっと考えてもらいたいなと思う筆者です。
ついでに言うと・・・・。
トーエイやアルプス等、往年の熟年ランドナー愛好者の多くも困ったもんです。
ランドナーそのものやトラディショナルな服装の雰囲気に合わないからと言って、ヘルメットを毛嫌いする人が多いですよね。
熟年とはいえ、平地のみならず峠道も案外しっかり走ってますからね。ダウンヒルで滑ってコケて、頭を打ったらどうすんの?と言いたいです。
自分の主義に合わないからと言ってヘルメットを被らない、もはやそんな時代ではないと思うんですが。
自転車乗車中の死亡事故で、致命傷となった部位の7割近くが頭へのダメージといわれてます。命を大切に!
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(追記 2014/3/31)
カスク関連記事をアップしました。
http://blog.goo.ne.jp/mchiba402100/d/20140331