”tomorrow is another day”

     ただなんとなく・・・

映画『悪人』

2010年09月13日 | 映画とか
監督:李相日/原作:吉田修一 /脚本:吉田修一・李相日 /音楽:久石譲『悪人』

九州のとある峠で起きた殺人事件をきっかけに、
偶然に出会う男女が繰り広げる息苦しくなる逃避行と愛を描いた犯罪ドラマ。
…誰が‘悪人’なのか?

地方の閉そく感や人間関係が希薄になった現代社会。
ズルイ者が上手く生き、不器用な者は孤独になる。
寂しい、誰かに必要とされたい、誰かに触れていたい。
大切な物を守りたい、信じたい、傍にいて欲しい。
…ただそれだけ。
だからと言って、
それが奪われたからと言って、失いたくないからと言って、
罪を犯していいわけではない。

犯罪ドラマはどの角度から切り込むかによって見方が変わる。
刹那的な逃避行に走る孤独な主役陣は美しくも切ない。
でもそれ以上に犯罪者の家族、被害者の家族が辛すぎる。
…俳優陣の演技が良かったせいもある(特に樹木希林、柄本明、満島ひかり)


終始ずぅ~んと重く、どよぉ~んと暗く、色んな事を考えさせられる作品でした。





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