”tomorrow is another day”

     ただなんとなく・・・

映画『一命』

2011年10月19日 | 映画とか
監督:三池崇史/脚本:山岸きくみ/原作:滝口康彦/音楽;坂本龍一『一命』

1952年に発表され、1968年には「切腹」として映画化された滝口康彦の『異聞浪人記』が原作。
三池崇史監督が武士の誇りと家族愛“命を懸けて何かを守る”男たちを描いた時代劇。


戦国の世も終り一見平和に見える江戸時代初頭。
大名の御家取り潰しが相次ぎ、仕事も家もなくした生活に困る浪人が相次ぐ。
そんな浪人たちの間で流行る“狂言切腹”

戦う事しか知らない武士と戦った事のない武士。
武士としての誇りと武士だからこその面目。
武士の命である刀と切れない竹光。
二匹の猫。

終始対比と矛盾に包まれ
やりきれない気持ちになってゆく。

光と影があるように
どんなものにも表と裏があるのだと思う。

だがやはり腑に落ちない。

いつの世も形こそ違えど同じなのかも知れないが…。


機会があれば「切腹」も見てみようと思う。



三池監督の映像は目を背けたくなるくらい痛い時がある。
もちろんこの作品にも。
一つの見せ場でもあるし、らしいと言えば、らしい。
…ですよねぇ~、って感じで納得。

でも、主演の年齢設定にはちょっと無理があるのでは…?
お育ちが良いせいか貧困な浪人にも見えずらい気も…。
流石に所作や立ち振る舞いは優雅に美しく重厚な趣。



時折映る朱の鮮やかな静寂感が不吉に美しかった。




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