雨の夜と下弦の月

毎日を静かに、穏やかに生きていきたいと思う日々。
そのわりにはジタバタと暮らすワタクシの毎日を綴っております。

老老介護。

2009-04-20 20:41:46 | …and so on
今日は実家から19:00ぐらいに荷物が届くことになっていたので、久しぶりに早く帰ってきました。で、偶然テレビ朝日をつけたら、長門裕之・南田洋子夫妻が認知症と闘う「ドキュメンタリー宣言」をやっていました。確か、この番組の1回目もこの夫妻の物語で始まりましたよね。その時も見てて、何だか身につまされてしまったのですが、今回もあまり他人事としては見られない感じでした。この夫妻がたまたま芸能界きってのおしどり夫婦として有名だったからよけいショックなのかもしれないけれど、有名人であろうと一般庶民であろうとアルツハイマー型認知症になる確率は一緒な訳ですよね。年老いた妻が認知症になって、子供がいないとなると夫が介護せざるを得ない。子供に介護を頼むことがいいことなのかというのも重い問題ですが、老老介護はやっぱり深刻な問題だと思う。

オリンピック招致に使うお金があるのなら、それをもう少し介護問題のために使うことはできないのかなぁとしみじみ思いました。別に、オリンピックを招致したいのならばそれはそれでいいけど、その何分の1かでいいから毎日介護に明け暮れざるを得ない人々のために何とかしてあげられないものかと。これから超少子高齢化社会になっていくというのに、国も地方自治体もあまり真剣に取り組んでいる姿が見えてこない。ワタクシたちサラリーマンやOLは今の高齢者のために黙々と年金を払い、介護保険料も払っているけれど、自分たちが年老いた時に幸せに暮らせるとはどうしても思えない。本来、年金も介護保険料も将来の自分たちのために払っているはずなんですけどね。社会保険庁の体たらくは氷山の一角でしかないのではないかと現役世代はみんな思ってるんじゃないかなぁ。

長門・南田夫妻を見ていると、それでも人間はやっぱり生きていくしかないんだなぁと思ってしまいます。昔の南田洋子を知らない世代の人々には、ただの認知症のおばあさんにしか見えないかもしれないけど、ワタクシの世代だと「ミュージックフェア」の司会をしていた頃の南田洋子さんをかろうじて知っているので、結構なショッキングな映像ではあるんですね。老老介護はきれいごとではないし、いつ自分が介護する側、される側になってもおかしくない。このご夫婦のように、今を懸命に生きている人々のために、もう少しだけ弱者に温かい世の中になればいいなぁと思ってしまいました。