雨の夜と下弦の月

毎日を静かに、穏やかに生きていきたいと思う日々。
そのわりにはジタバタと暮らすワタクシの毎日を綴っております。

明るくお見送りしようと。

2020-02-12 20:12:13 | …and so on


先週の土曜日に、ワタクシがカイシャに入ってからずっと、ずーっと憧れてきた先輩がなくなりました。
67歳。食道と胃にがんが見つかって、最後は緩和ケア病棟で静かに逝かれたと聞きました。
9歳上のご主人が10年ぐらい前に亡くなり、本当に仲が良いご夫婦だったので、きっと、ご主人に呼ばれたのでしょう。
お子さんがなくて、ご夫婦お二人で生活されていて、ご主人が亡くなられた時は、声をかけることも憚られる状況でしたけど。

昨日がお通夜で、ワタクシもお顔を拝見しました。
もともと小顔だったのに、そのお顔がさらに細くなられていて、でも、おしゃれだった方らしくきれいにお化粧されて。
お着物がお好きで、がんが見つかる直前に仕立てられて、昨日、初めて袖を通されたというお着物で眠っていらっしゃいました。
お別れ会の形だったので、お坊さんの読経もなく、先輩が好きだった方が集まってなるべく明るくお見送りしようと。

冠婚葬祭は逃げ回るワタクシですが、先輩には今までお世話になったお礼を言って、きちんとお別れがしたかった。
その先輩にあこがれて、髪をベリーショートにするために。先輩が通っていらした有楽町の美容院に通い始めて35年になります。
有志の後輩たちが作ってくれたアルバムの中の先輩は、どのお写真も本当におきれいで、笑顔がとても素敵でした。
いつかその先輩みたいになりたいと背中を追いかけてきたけれど、最後まで追いつくことはできないままでした。

本当にお疲れさまでした。天国で、ご主人と差し向かいで、大好きなお酒を心置きなく飲んでくださいね。