瀬戸内の海を包み込んで
濃いオレンジ色の光が 夜空で煌めき
眩しいほどに輝く 光の渦のなかで
解き放たれたなら
夕日は何処へ 沈んで行くのだろうか
茜雲 島並み 小舟 赤い灯台 白波
まるで一枚の 大きな絵画のようで
鮮やか色に染められ 陽炎みたいに
ゆらゆら揺れて
燃え上がっていく 炎の珠
幻想的で
不思議な
見知らぬ世界へ 誘い込む
何時だったか 遠いむかし
夕日を追いかけて
確かめたいことがあったけど
憧れだけでは どうにも出来ず
諦めた想い 懐かしく蘇えって
もう 水平線には何も見えない
穏やかに暮れていく 波間に
ざわめきが残るだけ