NHKの朝の連ドラ『カムカムエブリバディ』が始まりました。岡山が舞台で、出身者としては、旭川など懐かしい地名が出てくるし、何と言っても、岡山弁がふんだんに聞けることもうれしい。これまでのドラマと比べると、かなりしっかり実際に近いですね。以前同じく岡山が舞台だった『あぐり』よりはまったくいい。お父さん役の甲本さんが岡山市出身ということもあるのかと思います。もう断片的にしか方言が出てこなくなったものとしては、懐かしい限りであります。
さて、そんなことで今回はブルックナー。交響曲第4番変ホ長調『ロマンティック』です。もはや私の定番ともなった曲であります。今回は、ブルーノ・ワルター指揮コロンビア響による1960年2月の録音です。まあ、いろんな演奏を聴き、取り上げましたが、ワルターはあまり意識していませんでした。一連のワルターのコロンビア響の録音は、SONYからのものがかなり入手しやすいのですが、この曲はこれまであまり聴いてませんでしたね。
ワルターのブルックナーは、コロンビア響との録音が、4,7、9番、そしてテ・デウムがあります。コロンビア響以前では、9番の1953年12月のNYPOとのライブ録音があるのみでです。ワルターは、ブルックナーの交響曲の演奏については(括弧内は戦後のみ)、4番16回(5回)、5番は7回(0回)、6番1回(0回)、7番9回(3回)、8番13回(2回)、9番18回(14回)となっています。4.7.9番を除くと、6番は戦前に一度だけだし、5番は戦後は一度も無く、8番も戦後では2回のみということで、まあ、この三曲が録音されたのは、順当なことと考えられますね。5番と8番も聴きたかったですねえ(8番はMemoriesからライブ録音が出ています)。
それで、この4番の録音ですが、手元には3種類あります。SONYからの通常盤GRANDSLAM盤。これは2トラック38インチのオープンリールからの復刻。そしてSONYからのSACD盤であります。GRANDSLM盤を初めて聴いたときは、そのリアルな音と鮮度に驚いたのですが、その後、SACD盤を入手しましたが、やはりSACD、もう再生された音が根本から異なる。モノが違うということでしょうか。GRANDSLAM盤の鮮明さや勢い、緊張感もいいのですが…。SACDの音の奥行きとそのひろがりにおいては、深いものがありますねえ。
そしてこの演奏、まあワルターのステレオ録音の宿命とも言えることですが、オケの非力さ、薄さがつきまとう。今回も音の深みに欠けますねえ。とはいえ、ワルターの力量とオケの頑張りは大したもので、そのひたむきさには頭が下がります。その結果、これほどしっかり旋律を歌い上げている演奏もないのではないか、と思うし、演奏から感じられる生真面目さ、比類なき集中力に由来する緊張感は、この演奏も素晴らしいものにしています、ほんとにワルターの演奏には、人を惹きつけるものがありますねえ。それはワルターの曲に対する愛情からでしょうかねえ。
第1楽章、非常に清新でみずみすしい美しい演奏。SACDのお陰か細部まで非常に明瞭に聴くことができ、そこからはオケの真摯さが伝わる。そして曲を慈しむような演奏が響き渡る。金管の響きも力業ではく、全体的にも気持ちのこもった表情がたっぷり聴くことができますね。第2楽章、冒頭から優しさが滲み出る演奏。ゆったりと透明感のある音色がとてもいい。冗長さも全く感じさせない緊張感が張り詰めているが、曲のよさが実感できる演奏になっている。第3楽章、オケの頑張りに目を見張る。従来盤よりもSACDの方が安定感を感じますが…。中間部が美しい演奏であります。そして終楽章。金管大活躍を筆頭に、オケの踏ん張り。見事です。大健闘。伸びやかな金管と安定した弦、それにワルターも終楽章らしいスケールの大きさと緊張感に満ちた演奏。表情も豊かでしっかり歌い上げる。存分に楽しめます。
CS,マリーンズいいとこと全くなく敗退してしまいました。第3戦に勝てば、佐々木朗・小島で流れが変わるかと思ったのですが、残念でした。第2戦の杉本のHRが大きかったな、と思いますねえ。とほほであります。
(SONY SICC 10301-5 2019年)
さて、そんなことで今回はブルックナー。交響曲第4番変ホ長調『ロマンティック』です。もはや私の定番ともなった曲であります。今回は、ブルーノ・ワルター指揮コロンビア響による1960年2月の録音です。まあ、いろんな演奏を聴き、取り上げましたが、ワルターはあまり意識していませんでした。一連のワルターのコロンビア響の録音は、SONYからのものがかなり入手しやすいのですが、この曲はこれまであまり聴いてませんでしたね。
ワルターのブルックナーは、コロンビア響との録音が、4,7、9番、そしてテ・デウムがあります。コロンビア響以前では、9番の1953年12月のNYPOとのライブ録音があるのみでです。ワルターは、ブルックナーの交響曲の演奏については(括弧内は戦後のみ)、4番16回(5回)、5番は7回(0回)、6番1回(0回)、7番9回(3回)、8番13回(2回)、9番18回(14回)となっています。4.7.9番を除くと、6番は戦前に一度だけだし、5番は戦後は一度も無く、8番も戦後では2回のみということで、まあ、この三曲が録音されたのは、順当なことと考えられますね。5番と8番も聴きたかったですねえ(8番はMemoriesからライブ録音が出ています)。
それで、この4番の録音ですが、手元には3種類あります。SONYからの通常盤GRANDSLAM盤。これは2トラック38インチのオープンリールからの復刻。そしてSONYからのSACD盤であります。GRANDSLM盤を初めて聴いたときは、そのリアルな音と鮮度に驚いたのですが、その後、SACD盤を入手しましたが、やはりSACD、もう再生された音が根本から異なる。モノが違うということでしょうか。GRANDSLAM盤の鮮明さや勢い、緊張感もいいのですが…。SACDの音の奥行きとそのひろがりにおいては、深いものがありますねえ。
そしてこの演奏、まあワルターのステレオ録音の宿命とも言えることですが、オケの非力さ、薄さがつきまとう。今回も音の深みに欠けますねえ。とはいえ、ワルターの力量とオケの頑張りは大したもので、そのひたむきさには頭が下がります。その結果、これほどしっかり旋律を歌い上げている演奏もないのではないか、と思うし、演奏から感じられる生真面目さ、比類なき集中力に由来する緊張感は、この演奏も素晴らしいものにしています、ほんとにワルターの演奏には、人を惹きつけるものがありますねえ。それはワルターの曲に対する愛情からでしょうかねえ。
第1楽章、非常に清新でみずみすしい美しい演奏。SACDのお陰か細部まで非常に明瞭に聴くことができ、そこからはオケの真摯さが伝わる。そして曲を慈しむような演奏が響き渡る。金管の響きも力業ではく、全体的にも気持ちのこもった表情がたっぷり聴くことができますね。第2楽章、冒頭から優しさが滲み出る演奏。ゆったりと透明感のある音色がとてもいい。冗長さも全く感じさせない緊張感が張り詰めているが、曲のよさが実感できる演奏になっている。第3楽章、オケの頑張りに目を見張る。従来盤よりもSACDの方が安定感を感じますが…。中間部が美しい演奏であります。そして終楽章。金管大活躍を筆頭に、オケの踏ん張り。見事です。大健闘。伸びやかな金管と安定した弦、それにワルターも終楽章らしいスケールの大きさと緊張感に満ちた演奏。表情も豊かでしっかり歌い上げる。存分に楽しめます。
CS,マリーンズいいとこと全くなく敗退してしまいました。第3戦に勝てば、佐々木朗・小島で流れが変わるかと思ったのですが、残念でした。第2戦の杉本のHRが大きかったな、と思いますねえ。とほほであります。
(SONY SICC 10301-5 2019年)
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