台風15号からの復旧が遅れ、千葉県では本当に苦しい毎日が続いています。被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。去年の関西に続き、台風の猛威は毎年のように列島のどこかを襲いますねえ。今回も想像を絶する風の被害。温暖化の影響でしょうが、防ぐ手だてが見つかりません。そんな中、停電で狭い自家用車の中で寝る家族に、「居心地はどうですか?」と聞くレポーター。いいわけないやろ!無神経にもほどがあります…。一日の早い復旧を祈念しております。
そんな中、今回はベートーヴェンのピアノ・ソナタです。過日、三宮の中古やさんでダニエル・バレンボイムのピアノ・ソナタ全集を見つけました。10枚組で1800円。これくらいの値段ならいそいそと買ってしまいますねえ。バレンボイムは、これまで三回もベートーヴェンのピアノソナタの全集を完成させていますねえ。①1966~69年(EMI)、②1981~84年(DG)、③2005年、ベルリン国立歌劇場でのライブ(Decca)です。これに加えて、映像として、1983~84年のものがあります。こんなにベートーヴェンのピアノ・ソナタを録音している人もいないでしょうねえ。それだけ需要があるということでしょうか。うーん。まあ、この人はブルックナー交響曲も3つ。ベートーヴェン交響曲も2度、ワーグナーの全オペラ、とまあ録音数はすごいですねえ。
加えて、この全集も20才台のもの。同じ頃にモーツァルトの協奏曲も録音しているし、他にも多くの録音があるし、まあ天才としかいいようがないですねえ。現在でも指揮者とピアニストと両方の活動をされていますから、ともに第一人者でありますね。ピアノ・ソナタについても、私は、他の録音は未聴ですので、この演奏のことしかわかっていませんが、なかなか1曲1曲、聴き応えがあるというか、おもしろいというか、若さで突っ切った演奏、ではまったくなく、良いか悪いかは、別として非常によく考えられた演奏ですね。まあ、それは彼の指揮者としての演奏にも言えることでしょうが…。
そんなバレンボイムの演奏からですが、私的には初期のソナタが最近は好きな傾向にあるのですが、以前にけっこう取り上げたので、今回は後期のものから、ピアノ・ソナタ第30番ホ長調作品109であります。1820年頃に作曲されたようですね。三楽章からなり、中心は第3楽章の変奏曲。この全集の特徴を一言で言うなら、それはしっとりと落ち着いたベートーヴェンでしょうか。テンポは全体的にゆったりとして、弱音が美しいのです。ただ、ベートーヴェンらしい風格とか威容とか、そんなことはあまり感じません。加えて、私だけかも知れませんが、飽きてくる傾向もあるかなあ、といつも思いますね。でも、聴いたときの見事さや演奏の好みとなると、それはかなりの満足であります。やはり、この人は天才なんだなあ、とついつい思ってしまいます。
第1楽章、ゆったりとした出だしで、華やかさよりも内に秘めた堅実さを感じます。ゆったりとしてそれで次第にきらびやかさも感じられます。腰が座っており、低音の分厚さもとても気持ちいい。時折の消え入るような弱音も混じりながら、落ち着いた雰囲気で次へ。第2楽章、強打の主題も心地よいが、それほどの強打でもなく穏当なところ。明快なピアノで音色も落ち着いた雰囲気だなあ、と思いながら次の楽章に。そして第3楽章変奏曲。この6つの変奏曲が聴かせどころでしょうね。主題も、ゆったりと押さえ気味の音で、心に染み込むようであります。急と緩が組み合わさり、主題が幾度にも現れ、浄化されていくような演奏であります。急の変奏でも、それほどの声高にはならず、穏やかに変奏が展開されます。強弱の移り変わりも実に巧く、じっくり聴いていくといろんな発見もあって、妙にうなずけるでありました。変奏の最後で、主題が復唱されますが、この主題の穏やかで静かでしみじみと奏でられるところは、絶品であります。
9月も半分終わりました。プロ野球もあと少し。マリーンズは、CSに行けるでしょうか。ライオンズには、4連戦でやっと一つ勝てました。うーん、どんなもんでしょうねえ。
(EMI 7044212 2102年 輸入盤)
そんな中、今回はベートーヴェンのピアノ・ソナタです。過日、三宮の中古やさんでダニエル・バレンボイムのピアノ・ソナタ全集を見つけました。10枚組で1800円。これくらいの値段ならいそいそと買ってしまいますねえ。バレンボイムは、これまで三回もベートーヴェンのピアノソナタの全集を完成させていますねえ。①1966~69年(EMI)、②1981~84年(DG)、③2005年、ベルリン国立歌劇場でのライブ(Decca)です。これに加えて、映像として、1983~84年のものがあります。こんなにベートーヴェンのピアノ・ソナタを録音している人もいないでしょうねえ。それだけ需要があるということでしょうか。うーん。まあ、この人はブルックナー交響曲も3つ。ベートーヴェン交響曲も2度、ワーグナーの全オペラ、とまあ録音数はすごいですねえ。
加えて、この全集も20才台のもの。同じ頃にモーツァルトの協奏曲も録音しているし、他にも多くの録音があるし、まあ天才としかいいようがないですねえ。現在でも指揮者とピアニストと両方の活動をされていますから、ともに第一人者でありますね。ピアノ・ソナタについても、私は、他の録音は未聴ですので、この演奏のことしかわかっていませんが、なかなか1曲1曲、聴き応えがあるというか、おもしろいというか、若さで突っ切った演奏、ではまったくなく、良いか悪いかは、別として非常によく考えられた演奏ですね。まあ、それは彼の指揮者としての演奏にも言えることでしょうが…。
そんなバレンボイムの演奏からですが、私的には初期のソナタが最近は好きな傾向にあるのですが、以前にけっこう取り上げたので、今回は後期のものから、ピアノ・ソナタ第30番ホ長調作品109であります。1820年頃に作曲されたようですね。三楽章からなり、中心は第3楽章の変奏曲。この全集の特徴を一言で言うなら、それはしっとりと落ち着いたベートーヴェンでしょうか。テンポは全体的にゆったりとして、弱音が美しいのです。ただ、ベートーヴェンらしい風格とか威容とか、そんなことはあまり感じません。加えて、私だけかも知れませんが、飽きてくる傾向もあるかなあ、といつも思いますね。でも、聴いたときの見事さや演奏の好みとなると、それはかなりの満足であります。やはり、この人は天才なんだなあ、とついつい思ってしまいます。
第1楽章、ゆったりとした出だしで、華やかさよりも内に秘めた堅実さを感じます。ゆったりとしてそれで次第にきらびやかさも感じられます。腰が座っており、低音の分厚さもとても気持ちいい。時折の消え入るような弱音も混じりながら、落ち着いた雰囲気で次へ。第2楽章、強打の主題も心地よいが、それほどの強打でもなく穏当なところ。明快なピアノで音色も落ち着いた雰囲気だなあ、と思いながら次の楽章に。そして第3楽章変奏曲。この6つの変奏曲が聴かせどころでしょうね。主題も、ゆったりと押さえ気味の音で、心に染み込むようであります。急と緩が組み合わさり、主題が幾度にも現れ、浄化されていくような演奏であります。急の変奏でも、それほどの声高にはならず、穏やかに変奏が展開されます。強弱の移り変わりも実に巧く、じっくり聴いていくといろんな発見もあって、妙にうなずけるでありました。変奏の最後で、主題が復唱されますが、この主題の穏やかで静かでしみじみと奏でられるところは、絶品であります。
9月も半分終わりました。プロ野球もあと少し。マリーンズは、CSに行けるでしょうか。ライオンズには、4連戦でやっと一つ勝てました。うーん、どんなもんでしょうねえ。
(EMI 7044212 2102年 輸入盤)
さて、千葉を襲った、台風15号から、9日が経過しましたが、まだ、一部では、停電も断水も、続いています。同じ市内でも、状況が違うので、困難な生活をされている方々には、気の毒でなりません。たった、3日間の停電でも、限界に達していたので、これから更に10日間、或いはもっと続くというのは、想像できません。今回、電柱が、2000本以上、倒れたといいますが、強風で、電柱が倒壊したのではなく、倒木や、飛来物によって、倒れたものが、多いのです。その原因となった木は、殆どが、杉の木です。これらは、植林されて、その後、手入れがされていなかった、放置された、木々です。杉は、花粉症の原因でもありますが、こうした災害の時は、色々な場面で、元凶となっています。つまり、今回の災害の原因は、人災の面も、あるのでは、と思ってしまいます。
私の住む地域では、市議会議員選挙が、22日に、行われます。全く、盛り上がりません。メディアで、批判もされています。しかし、その選挙の投票アルバイトに、私は行きます。仕事ですから。まあ、投票率は低いでしょうね。
マリーンズは、CSに残って欲しいです。こんな時期ですから、何とか、千葉を盛り上げて欲しいですね。