ふと立ち寄った本屋さんの店頭では、来年の手帳が並んでました。私は仕事上の手帳なんていうものは、去年まではほとんど使っていませんでした。プライベートなことを書くものは持ってましたが…。それでも不都合はなかったのですが、去年からA6のサイズのものを使い始めました。そうすると、これはあったらあったで、けっこう便利であるという、至極当たり前のことに気がつきました。それで、今年も買わなければなりません、ということでした。今年は、B5サイズのものを買いました。これにしっかり仕事のことを記入して頑張ろう!と思いました。帰宅してみると、娘が今年使っているものと同じものでした。
ということで、今回はシューベルトです。5年ほど前に買った宗教作品ばかりを集めたCDをひょんなことから聴こう!ということになりました。以前に取り上げたことがあるものですが、今回はしっかり聴こうということで…。シューベルトのミサ曲第6番D,650であります。ミサ曲というと、まずバッハのロ短調ミサが思い浮かびますが、どうもこの手の曲は苦手です。キリエ、グローリア、クレド、サンクトゥス、ベネディクトス、アニュス・デイなどから構成される曲ですが、呪文のように聖句を繰り返す…。バッハもマタイやカンタータはよく聴くのですが、ミサ曲は一歩後退してしまいます。とはいえ、そんなことでは、ということで、今回しっかり聴きました。この曲、シューベルトの死の年にあたる1828年に書かれたもの。しかし、このシューベルト最晩年の年に彼が残した傑作群は凄まじいとよく言われます。まだ31才だった彼が死を意識したのでもないでしょうし、それならあと数年生きていたらと思うと残念でありますね。シューベルトは宗教曲についても、6曲のミサ曲、ドイツミサ曲、スターバート・マーテルなどがあり、多くの曲を作っています。
このミサ曲6番、演奏はウォルフガング・サヴァリッシュ指揮バイエルン放送交響楽団・合唱団。独唱にはヘレン・ドナート、ブリギッテ・ファスベンダー、フランシスコ・アライサ、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウです。録音は1977~82年ということで、もう少し細かいところはよくわかりませんでした。この曲、先述の6つの部分から構成されています。最初は取っ付きにくいのですが、聴き込むうちにこの曲の素晴らしさを十二分に感じます。まず、シューベルトらしい旋律の美しさが実に心に染み込みます。ここでは信仰と関わる宗教曲ということで、崇高さの極みにまで達している気配まで漂っています。そして、合唱を伴う劇的な展開にも心を奪われます。全編が聴きどころです。
まず、「キリエ」。冒頭からの美しい旋律がまず心に残ります。静かで優しい音楽。弦と合唱の絡みもいい。弦のうねるような美しさが合唱を引き立てます。「グローリア」。うって変わっての動的な始まり。、強打と静寂な祈りの部分が交差。ともに印象深い。そして、弦のトレモロとともに悲痛な叫びのような表情が聴かれ、そのあとはフーガ。こんな曲にはフーガが似つかわしい。それによる壮大な合唱で曲が閉められます。そして、「クレド」。しばらくしてやっと待望の独唱陣の登場です、まずテノール、そしてバス、ソプラノが加わります。ドナートのきれいな歌声がいいですねえ。この独唱が歌う旋律も印象的です。そしてティンパニとともに合唱が再び登場。劇的な展開、フーガも聴かれ、この曲のひとつの頂と言えますね。「サンクトゥス」、めまぐるしい転調に引き込まれます。「ベネディクトス」、冒頭から美しい旋律が聴かれ、いいですねえ。そして最後の「アニュス・デイ」。痛切な訴えのような部分のあとには祈るような合唱が登場します。しかし、サヴァリッシュの合唱は充実感があります。ツボを押さえた名演です。私はこの人のオペラでも合唱も部分は好きです。まあ天上の世界のことですが、もう少し人間臭さがあってもと、無宗教の立場では無責任に聞こえるしれませんねえ。
いくつかのお気に入りの箇所をあげます。①キリエの冒頭からの合唱。②「グローリア」の「栄光ゆえに感謝し奉る」以下。③「クレド」の最初の独唱が初めて歌うところ。④「ベネディクトス」は先述のように美の極地であます。そして、⑤「アニュス・デイ」は「平和を与えたまえ」以下、ということです。
(EMI 5 866011 2 2004年 輸入盤)
ということで、今回はシューベルトです。5年ほど前に買った宗教作品ばかりを集めたCDをひょんなことから聴こう!ということになりました。以前に取り上げたことがあるものですが、今回はしっかり聴こうということで…。シューベルトのミサ曲第6番D,650であります。ミサ曲というと、まずバッハのロ短調ミサが思い浮かびますが、どうもこの手の曲は苦手です。キリエ、グローリア、クレド、サンクトゥス、ベネディクトス、アニュス・デイなどから構成される曲ですが、呪文のように聖句を繰り返す…。バッハもマタイやカンタータはよく聴くのですが、ミサ曲は一歩後退してしまいます。とはいえ、そんなことでは、ということで、今回しっかり聴きました。この曲、シューベルトの死の年にあたる1828年に書かれたもの。しかし、このシューベルト最晩年の年に彼が残した傑作群は凄まじいとよく言われます。まだ31才だった彼が死を意識したのでもないでしょうし、それならあと数年生きていたらと思うと残念でありますね。シューベルトは宗教曲についても、6曲のミサ曲、ドイツミサ曲、スターバート・マーテルなどがあり、多くの曲を作っています。
このミサ曲6番、演奏はウォルフガング・サヴァリッシュ指揮バイエルン放送交響楽団・合唱団。独唱にはヘレン・ドナート、ブリギッテ・ファスベンダー、フランシスコ・アライサ、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウです。録音は1977~82年ということで、もう少し細かいところはよくわかりませんでした。この曲、先述の6つの部分から構成されています。最初は取っ付きにくいのですが、聴き込むうちにこの曲の素晴らしさを十二分に感じます。まず、シューベルトらしい旋律の美しさが実に心に染み込みます。ここでは信仰と関わる宗教曲ということで、崇高さの極みにまで達している気配まで漂っています。そして、合唱を伴う劇的な展開にも心を奪われます。全編が聴きどころです。
まず、「キリエ」。冒頭からの美しい旋律がまず心に残ります。静かで優しい音楽。弦と合唱の絡みもいい。弦のうねるような美しさが合唱を引き立てます。「グローリア」。うって変わっての動的な始まり。、強打と静寂な祈りの部分が交差。ともに印象深い。そして、弦のトレモロとともに悲痛な叫びのような表情が聴かれ、そのあとはフーガ。こんな曲にはフーガが似つかわしい。それによる壮大な合唱で曲が閉められます。そして、「クレド」。しばらくしてやっと待望の独唱陣の登場です、まずテノール、そしてバス、ソプラノが加わります。ドナートのきれいな歌声がいいですねえ。この独唱が歌う旋律も印象的です。そしてティンパニとともに合唱が再び登場。劇的な展開、フーガも聴かれ、この曲のひとつの頂と言えますね。「サンクトゥス」、めまぐるしい転調に引き込まれます。「ベネディクトス」、冒頭から美しい旋律が聴かれ、いいですねえ。そして最後の「アニュス・デイ」。痛切な訴えのような部分のあとには祈るような合唱が登場します。しかし、サヴァリッシュの合唱は充実感があります。ツボを押さえた名演です。私はこの人のオペラでも合唱も部分は好きです。まあ天上の世界のことですが、もう少し人間臭さがあってもと、無宗教の立場では無責任に聞こえるしれませんねえ。
いくつかのお気に入りの箇所をあげます。①キリエの冒頭からの合唱。②「グローリア」の「栄光ゆえに感謝し奉る」以下。③「クレド」の最初の独唱が初めて歌うところ。④「ベネディクトス」は先述のように美の極地であます。そして、⑤「アニュス・デイ」は「平和を与えたまえ」以下、ということです。
(EMI 5 866011 2 2004年 輸入盤)
サヴァリッシュ盤は知りませんでした。でも、アライサが歌っているのだったら、興味があります。この人の声が好きなのです。
僕は予習のためにリリング盤を聴いていましたは、サヴァリッシュ盤もジュリーニ盤も気になります。