マリーンズ、残念でしたね。約半世紀ぶりのシーズン優勝もかないませんでした。一年通して軸となる投手の不在とやはり貧打の打線ですかねえ、問題は。まあ、この戦力でよく頑張っているな、とも思います。投手では、小島の成長や佐々木朗の一人立ちなど見られましたが、打者では藤原、安田、山口、佐藤などの定着が望まれますねえ、二季連続の二位。来年はなんとか捲土重来を期してほしいものです。しかし、T岡田の逆転3ランは大きかったですなあ、あー残念。
ということで、今回はシューベルトであります。先日、中古やさんで舘野泉さんのシューベルト、ピアノ・ソナタ二枚組を見つけました。第18~21番の四曲が収められています。1991根年1月、フィンランドでの録音です。舘野さん、今年で84才になられます。かなり以前からヘルシンキに住まわれ、二十年前に病気で右手が不自由になられてからは、左手で演奏されています。ですので、主な録音は、1990年代までのものになりますね。この中から、ピアノ・ソナタ第20番イ長調D.959であります。
そんな舘野さんの演奏、これまであまり聴いたことがありませんでした。それでどんな演奏がCDになっているかもあまり分かっていない状況でした。それで今回、いろいろと調べてみましたが、現在入手できるのは北欧系のものが多いですね。協奏曲ではブラームスやラフマニノフなどもあります。シューベルトに関しては、この4曲の他に、2枚組が2つで4枚のCDがあります。ピアノ・ソナタでは第1,3,4,8,10,13,14,15,16,17番が収められています。しかし、もう中古やさんで探すしか入手はできないようです。
私は、あまり日本人の演奏はこれまで聴いてきませんでした。朝比奈さん、内田光子さん、鈴木雅美さん、などはCDもたくさん買いましたが、他はチョボチョボってとこですかね。仲道郁代さん、小菅優さん、有田正広さんは、少しCDがあります。かの小澤さんも それほど持っていませんかね。何で今まで聴いてこなかったのか。やはり、いわゆる舶来品志向が強かったんですかねえ。しかし、男性の日本人ピアニストって、今回の舘野さんの演奏が初めてかも知れません。
それで、この演奏であります。おそらくは若い頃に聴いても、まったくなんとも思わなかった演奏のように思います。全体を通じて、実に穏やかなピアノです。ほとんど刺激的な表情がなく、一聴するなら、平坦な演奏に終始し、気持ちの高まりなどとはまったく無縁なのであります。しかし、若い頃なら感じなかったであろう、穏やかな中にある味わい深い表現を感じ取るのでありました。そしてピアノの音色が粒が揃っており、美音であります。自由で変化に富んだテンポ。ここぞというところでは、ゆったりとした弱音で歌うのであります。そのピアノはこれまた実に一音一音美しい。
第1楽章、最初はそれほどでもないが、次第に弱音での演奏が目立ちはじめ、それが実に美しい。強弱の対比も聴かれるが、高音の弱音が抒情的であり、ゆったりと歌われる。最初は物足りなさも感じるが、曲が進むに連れて、この世界にとっぷり浸かり、身動きができなくなる。第2楽章、シューベルトの主題、実におだやかであり、淡々とした表情の中にも、深い情感にあふれている舘野さんのピアノ、地味ですが、聴けば聴くほど、その深さに魅入られていくのでありました。第3楽章スケルツォ。粒が揃ったピアノ。粒が光るピアノ。中間部にではしっとりと語る。そして、第4楽章。歳晩年のシューベルトの境地か。極めて美しい。低音から高音まで澄んだピアノが抒情的に歌う。繰り返すが、きれいな高音がいいなあ。
しかし、マリーンズ、最後は4連敗。いいところがあまりないです。相も変わらぬ貧打。このまま今週末からのCS。楽天に連敗しそうな勢いであります。
(Canyon PCCL00114 1991年)
ということで、今回はシューベルトであります。先日、中古やさんで舘野泉さんのシューベルト、ピアノ・ソナタ二枚組を見つけました。第18~21番の四曲が収められています。1991根年1月、フィンランドでの録音です。舘野さん、今年で84才になられます。かなり以前からヘルシンキに住まわれ、二十年前に病気で右手が不自由になられてからは、左手で演奏されています。ですので、主な録音は、1990年代までのものになりますね。この中から、ピアノ・ソナタ第20番イ長調D.959であります。
そんな舘野さんの演奏、これまであまり聴いたことがありませんでした。それでどんな演奏がCDになっているかもあまり分かっていない状況でした。それで今回、いろいろと調べてみましたが、現在入手できるのは北欧系のものが多いですね。協奏曲ではブラームスやラフマニノフなどもあります。シューベルトに関しては、この4曲の他に、2枚組が2つで4枚のCDがあります。ピアノ・ソナタでは第1,3,4,8,10,13,14,15,16,17番が収められています。しかし、もう中古やさんで探すしか入手はできないようです。
私は、あまり日本人の演奏はこれまで聴いてきませんでした。朝比奈さん、内田光子さん、鈴木雅美さん、などはCDもたくさん買いましたが、他はチョボチョボってとこですかね。仲道郁代さん、小菅優さん、有田正広さんは、少しCDがあります。かの小澤さんも それほど持っていませんかね。何で今まで聴いてこなかったのか。やはり、いわゆる舶来品志向が強かったんですかねえ。しかし、男性の日本人ピアニストって、今回の舘野さんの演奏が初めてかも知れません。
それで、この演奏であります。おそらくは若い頃に聴いても、まったくなんとも思わなかった演奏のように思います。全体を通じて、実に穏やかなピアノです。ほとんど刺激的な表情がなく、一聴するなら、平坦な演奏に終始し、気持ちの高まりなどとはまったく無縁なのであります。しかし、若い頃なら感じなかったであろう、穏やかな中にある味わい深い表現を感じ取るのでありました。そしてピアノの音色が粒が揃っており、美音であります。自由で変化に富んだテンポ。ここぞというところでは、ゆったりとした弱音で歌うのであります。そのピアノはこれまた実に一音一音美しい。
第1楽章、最初はそれほどでもないが、次第に弱音での演奏が目立ちはじめ、それが実に美しい。強弱の対比も聴かれるが、高音の弱音が抒情的であり、ゆったりと歌われる。最初は物足りなさも感じるが、曲が進むに連れて、この世界にとっぷり浸かり、身動きができなくなる。第2楽章、シューベルトの主題、実におだやかであり、淡々とした表情の中にも、深い情感にあふれている舘野さんのピアノ、地味ですが、聴けば聴くほど、その深さに魅入られていくのでありました。第3楽章スケルツォ。粒が揃ったピアノ。粒が光るピアノ。中間部にではしっとりと語る。そして、第4楽章。歳晩年のシューベルトの境地か。極めて美しい。低音から高音まで澄んだピアノが抒情的に歌う。繰り返すが、きれいな高音がいいなあ。
しかし、マリーンズ、最後は4連敗。いいところがあまりないです。相も変わらぬ貧打。このまま今週末からのCS。楽天に連敗しそうな勢いであります。
(Canyon PCCL00114 1991年)
倒れる直前の八ヶ岳でのコンサートでシューベルトの「3つの小品」を聴きました。一生の思い出です。