先日、携帯が壊れた、というより機能的には大丈夫なんですが、開く根本のところのちょうつがいのようになっているところが折れてしまいました。そのために開閉がうまくいかなくなりした。頑張ればなんとかなるのですが、いまはずっと開きっぱなしにしておるのです。そんなわけで、機種変更についての情報収集のために、近所の携帯やさんに行ったのです。すると、そこのお店は還暦をかなりすぎた年配の方が対応してくれたんですが、この方が少々…、でありまして…。なんというか、あまりよくわからないまま帰りました。うーん、やっぱり若い子のほうがいいですねえ(笑)。今度は、他の店に行こうと決意した次第です。
さてさて、今回はワーグナー。楽劇『ワルキューレ』の第1幕です。この『ワルキューレ』の第1幕は、それだけを1枚ものに収めて、というCDはけっこう多いですね。まあ物語的にもまとまっていて、独立させるのも適しているということでしょう。フラグスタートとクナッパーツブッシュの名盤から、最近ではバレンボイムがボラスキとトムリンソンと録音したものまで、いくつか見られます。その中から、今回はブルーノ・ワルター指揮のVPOによる1935年の録音の演奏。ロッテ・レーマン、ラウリッツ・メルヒオール、エマニュエル・リストが出演してます。この録音は、ワルターの唯一のスタジオでのオペラ録音だそうですが、全曲を当初は録音するはずが第1幕と第2幕の一部で頓挫しました。その背後にはナチスやら戦争のことがあるのですが、至極残念ですねえ。しかし、『ワルキューレ』全曲となれば、SPだと何枚になるんでしょうか。数十枚でしょうが、それを裏表返しながら聴くのは、大変だったことでしょうねえ。今から75音年の前のものですが、録音もライブとかではないので、聴くことにストレスは感じないです。
この演奏、オペラとは、音楽を背景にして歌手が物語を演じるもの、ということを改めて実感するものです。音楽は表情たっぷりで、場面に応じてその様子や表現、そして音が刻々と変化し、極めてよくわかる。そして、歌手が歌っている言葉が至極明瞭です。セリフにメロディをつけて歌っているという当たり前のことが実にはっきりわかる。この音楽と歌がたいそう雄弁で、実際の舞台は見れないですが、物語の進行が手に取るようにわかる、そんな演奏になっています。
まず、ワルターとVPOですが、これだけ気持ちの入った、また感情を表現した演奏もない、って感じです。それを支えているのがVPOの演奏。こんな生々しい音も滅多に聴けません。特に弦が凄い。迫力満点の低弦に、甘美の極みのヴァイオリン。一方での金管や木管も歌に寄り添うような響きが聴けます。序奏では、低弦の激しいリズム、これほど躍動感をもって語られた例はないでしょう。そして、トランペットのいななきと雷鳴のようなティンパニ、実に生き生きとした音楽が展開されます。そして、ジークムントとジークリンデの語らいの背後のうなるようなチェロは、オペラの最初の様子をよく示しています。歌唱に対しても、時にはそれを支え、時には歌唱以上に主張する、役どころをしっかり捕らえておりますねえ。
メルヒオールのジークムントは、力強さ一杯でジークフリートのようですが、ジークムントのもつ影や弱さ、そして強さも兼ね備えた、堂々たる立派なものです。それ以上に素晴らしいのがロッテ・レーマンのジークリンデです。実にしっかりとした歌唱で、スキのないジークリンデの可憐さや女性らしさもよく現されていますね。ワルキューレのひとつの理想型のような歌唱と思います。
この演奏、2幕も一部録音されているんですが、残念ながら持っていません。オーパス蔵から復刻盤は、2幕も収められており、音質も改善されているようです。聴いてみたいものです。
(EMI Referenees CDH 7 61020 2 1988年 輸入盤)
さてさて、今回はワーグナー。楽劇『ワルキューレ』の第1幕です。この『ワルキューレ』の第1幕は、それだけを1枚ものに収めて、というCDはけっこう多いですね。まあ物語的にもまとまっていて、独立させるのも適しているということでしょう。フラグスタートとクナッパーツブッシュの名盤から、最近ではバレンボイムがボラスキとトムリンソンと録音したものまで、いくつか見られます。その中から、今回はブルーノ・ワルター指揮のVPOによる1935年の録音の演奏。ロッテ・レーマン、ラウリッツ・メルヒオール、エマニュエル・リストが出演してます。この録音は、ワルターの唯一のスタジオでのオペラ録音だそうですが、全曲を当初は録音するはずが第1幕と第2幕の一部で頓挫しました。その背後にはナチスやら戦争のことがあるのですが、至極残念ですねえ。しかし、『ワルキューレ』全曲となれば、SPだと何枚になるんでしょうか。数十枚でしょうが、それを裏表返しながら聴くのは、大変だったことでしょうねえ。今から75音年の前のものですが、録音もライブとかではないので、聴くことにストレスは感じないです。
この演奏、オペラとは、音楽を背景にして歌手が物語を演じるもの、ということを改めて実感するものです。音楽は表情たっぷりで、場面に応じてその様子や表現、そして音が刻々と変化し、極めてよくわかる。そして、歌手が歌っている言葉が至極明瞭です。セリフにメロディをつけて歌っているという当たり前のことが実にはっきりわかる。この音楽と歌がたいそう雄弁で、実際の舞台は見れないですが、物語の進行が手に取るようにわかる、そんな演奏になっています。
まず、ワルターとVPOですが、これだけ気持ちの入った、また感情を表現した演奏もない、って感じです。それを支えているのがVPOの演奏。こんな生々しい音も滅多に聴けません。特に弦が凄い。迫力満点の低弦に、甘美の極みのヴァイオリン。一方での金管や木管も歌に寄り添うような響きが聴けます。序奏では、低弦の激しいリズム、これほど躍動感をもって語られた例はないでしょう。そして、トランペットのいななきと雷鳴のようなティンパニ、実に生き生きとした音楽が展開されます。そして、ジークムントとジークリンデの語らいの背後のうなるようなチェロは、オペラの最初の様子をよく示しています。歌唱に対しても、時にはそれを支え、時には歌唱以上に主張する、役どころをしっかり捕らえておりますねえ。
メルヒオールのジークムントは、力強さ一杯でジークフリートのようですが、ジークムントのもつ影や弱さ、そして強さも兼ね備えた、堂々たる立派なものです。それ以上に素晴らしいのがロッテ・レーマンのジークリンデです。実にしっかりとした歌唱で、スキのないジークリンデの可憐さや女性らしさもよく現されていますね。ワルキューレのひとつの理想型のような歌唱と思います。
この演奏、2幕も一部録音されているんですが、残念ながら持っていません。オーパス蔵から復刻盤は、2幕も収められており、音質も改善されているようです。聴いてみたいものです。
(EMI Referenees CDH 7 61020 2 1988年 輸入盤)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます