正月、と思ったら、もう1月も終わりですね。もう年明けから一月です。1月30日は、娘の誕生日。もう2?歳になるので、親がハッピーバースディでもないのですが、初めての子だったので、その生まれたときのことは大変よく憶えています。生まれてから三日目、最初の週末。当時住んでいた家から、自転車で病院に行きました。15分くらいの距離でした。空はどんよりと曇って小雪が舞う寒い日でした。赤ちゃんと母親を見て、ひとり家に自転車で帰りました。当時まだ珍しかったレンタルビデオやさんで、ヒッチコックの『鳥』を借りて帰って見ました。ほんとに寒い冬の昼下がりでした。
そんなわけで、今回はハイドンです。交響曲第100番『軍隊』ト長調です。ハイドンの交響曲、どれくらい聴いたんでしょうか。104曲すべて、とはなかなかいきません。いわゆるザロモンセットは、それなりに聴きますよね。この『軍隊』は中でも最も有名な曲です。1794年3月ロンドンで初演されました。もうすでにモーツァルトはこの世の人ではなかったんですね。ハイドンの交響曲は、同じような形式のものが多いですし、それなりに似ているんです。第1楽章、ゆっくりめの短調的な序奏で始まり、主題が奏せらてのソナタ形式。第2楽章は援徐楽章。第3楽章はメヌエット、そして第4楽章は速めのテンポのロンド。というようなのです。この『軍隊』もこのような形式の曲になっています。そんな中でも洗練された曲となるでしょうか。
それで、この曲の演奏は、前回の『ワルキューレ』に続いて、ブルーノ・ワルター指揮のコロンビア交響楽団。1961年3月の録音です。ワルターは、この曲を1937年にVPOとも録音しています。かの宇野功芳氏は「ぼくはこのハイドンの『軍隊』をもってワルターの全レコード中の最高傑作としたい」(『ブルーノ・ワルター レコードによる演奏の歩み』(1972年、音楽之友社)と言われています(余談ですが、この本には、現在の著者の言われることと明らかに矛盾する内容の記述が見られます。また別の機会に述べたいです)。残念ながら、この録音は未聴なんです。そのかわりということでもないのですが、最晩年のステレオ録音となります。
この演奏、実に生き生きとした気持ちに満ちています。それぞれの楽器が心の底からハイドンの音楽を演奏しようとする気概にあふれています。こういった演奏は、最近では残念ですが、余り聴けませんねえ。第1楽章、序奏から思いいれたっぶりの出だし、いやが上にも次に登場する主題への期待が高まります。ここだけ聴いても、ワルターの指揮はうまいです。そしてフルートでの主題も実にチャーミング。テンポはゆったり。弦の刻むテンポの心地よい。活気に満ち、堂々と曲は展開していく。第2楽章、前半はフルートとヴァイオリンの優雅さ、そして中間部からは威厳に満ちた曲想になり、その音楽は規律正しい力強さが強調される。ここもワルターのツボを押さえた指揮ですよ、まったく。そして、メヌエット。スケールの大きさを強調させながら、ややこぶりなトリオとの対比もうまい。リズム感も心地よい。第4楽章は、いつもの軽快なテンポでのロンド風。出だしは押さえ気味で、次第にスケールが増してくる、。そしてオケの規模はそれほど大きくないだとろうに、かなりの分厚い音が聴ける。それが終楽章にはふさわしい。最後は打楽器が曲を大いに盛り上げてくれます。
もう半世紀あまりの録音になりますので、音は乾き気味です。それが残念ですが、コロンビア交響楽団、常設のものではないにしても、合奏力やそれぞれの楽器の演奏はほんとにいいですね。これもワルターの力量でしょうねえ。このCD、第88番「V字」も収められていますが、これもいい演奏です。
(SONY SRCR 2301 1998年)
そんなわけで、今回はハイドンです。交響曲第100番『軍隊』ト長調です。ハイドンの交響曲、どれくらい聴いたんでしょうか。104曲すべて、とはなかなかいきません。いわゆるザロモンセットは、それなりに聴きますよね。この『軍隊』は中でも最も有名な曲です。1794年3月ロンドンで初演されました。もうすでにモーツァルトはこの世の人ではなかったんですね。ハイドンの交響曲は、同じような形式のものが多いですし、それなりに似ているんです。第1楽章、ゆっくりめの短調的な序奏で始まり、主題が奏せらてのソナタ形式。第2楽章は援徐楽章。第3楽章はメヌエット、そして第4楽章は速めのテンポのロンド。というようなのです。この『軍隊』もこのような形式の曲になっています。そんな中でも洗練された曲となるでしょうか。
それで、この曲の演奏は、前回の『ワルキューレ』に続いて、ブルーノ・ワルター指揮のコロンビア交響楽団。1961年3月の録音です。ワルターは、この曲を1937年にVPOとも録音しています。かの宇野功芳氏は「ぼくはこのハイドンの『軍隊』をもってワルターの全レコード中の最高傑作としたい」(『ブルーノ・ワルター レコードによる演奏の歩み』(1972年、音楽之友社)と言われています(余談ですが、この本には、現在の著者の言われることと明らかに矛盾する内容の記述が見られます。また別の機会に述べたいです)。残念ながら、この録音は未聴なんです。そのかわりということでもないのですが、最晩年のステレオ録音となります。
この演奏、実に生き生きとした気持ちに満ちています。それぞれの楽器が心の底からハイドンの音楽を演奏しようとする気概にあふれています。こういった演奏は、最近では残念ですが、余り聴けませんねえ。第1楽章、序奏から思いいれたっぶりの出だし、いやが上にも次に登場する主題への期待が高まります。ここだけ聴いても、ワルターの指揮はうまいです。そしてフルートでの主題も実にチャーミング。テンポはゆったり。弦の刻むテンポの心地よい。活気に満ち、堂々と曲は展開していく。第2楽章、前半はフルートとヴァイオリンの優雅さ、そして中間部からは威厳に満ちた曲想になり、その音楽は規律正しい力強さが強調される。ここもワルターのツボを押さえた指揮ですよ、まったく。そして、メヌエット。スケールの大きさを強調させながら、ややこぶりなトリオとの対比もうまい。リズム感も心地よい。第4楽章は、いつもの軽快なテンポでのロンド風。出だしは押さえ気味で、次第にスケールが増してくる、。そしてオケの規模はそれほど大きくないだとろうに、かなりの分厚い音が聴ける。それが終楽章にはふさわしい。最後は打楽器が曲を大いに盛り上げてくれます。
もう半世紀あまりの録音になりますので、音は乾き気味です。それが残念ですが、コロンビア交響楽団、常設のものではないにしても、合奏力やそれぞれの楽器の演奏はほんとにいいですね。これもワルターの力量でしょうねえ。このCD、第88番「V字」も収められていますが、これもいい演奏です。
(SONY SRCR 2301 1998年)
確か、宇野功芳氏の評を読んで買ったと
記憶しています。
ただ、演奏如何については覚えていないのです、音が悪いの印象以外に(^^/)。
カップリングは「奇跡」です。
この曲の愛聴盤はC・デイヴィス盤ですが、ワルターのコロンビア響も聴いてみたいですね。