なかなか落ち着かない兵庫県です。今度は公職選挙法違反疑惑。選挙にはいろんな規則があるんですねえ。知事や代理人弁護士の記者会見を聞きましたが、知事さんは「違反はしていないと認識してる」と「弁護士に云々」と語るだけ。弁護士は「そこはわからない、聞いていない」。PR会社の社長と知事と一緒に出て来て話してくれ、と思いますが、そうも行かないのでしょうねえ。これはもう捜査当局が動くかどうかですね。また知事が虐められているという声も…。
そんなこんなで、今回も前回に続き、ブルックナー。生誕200年もあとわずかですね。それとは関係ないですが…。前回も取り上げた『MOSTLY CLASSIC』の12月号のブルックナー特集。その中に大フィルのコントラバスの元首席奏者であった宮澤俊夫氏の朝比奈隆さんについてのインタビュー記事がありました。その中で、朝比奈さんのベスト・ブルックナーとして、1980年10月24日の東京カテドラルでの交響曲第8番の演奏をあげておられました。
以前に朝比奈さんの8番の演奏を取り上げたのも、確か1980年代のカテドラルのものだったよなあ、この演奏かなと思っていたら、違いました。それは1983年のものでした。1980年の演奏は、2008年にタワーさんから復刻された1980年の東京カテドラルで行われた演奏のライブの4枚組に収められていました。4・7・8番と序曲ト短調が収められいます。当時3000円でした。その後2018年にSACDシングルレイヤーとして12000円で再発売されています。高くなりましたねえ。
ということで、これを聴こうと思ったのでした。8番を聴く前に4番からと思って聴き始めると、この4番が非常によかった。それでなかなか8番までたどり着けず(笑)、まあそんなことで、今回は、この4番ということでお許し願おうと思った次第であります。こんなことって以前もありましたねえ。申し訳ないです。
朝比奈さんの4番、以前にもジャンジャンの演奏を取り上げました。現在CD化されているのは、11種類あるんですかねえ。もの凄い数です。今回の演奏は、1980年5月12日東京カテドラル聖マリア大聖堂での日本POとのライブ録音。私は、朝比奈さんの演奏では、比較的若い頃のものを好んでいるのですが、この演奏も、朝比奈さんの4番としては、三番目に古いものであります。
私は、以前から申しておりますように、この4番は大好き。今回の朝比奈さんの演奏、約68分にならんとする。他と比較してもゆっくり目のテンポ。そしていつものように非常に恰幅がよく、豪快な印象。と言えばいつも通りの感想。しかしそれ以上に、朝比奈さんの演奏に惹かれるのは、この4番でも、曲も演奏も非常にしっかりと心に中に入ってくることによって、そのよさを認識し、曲を慈しむことができることです。ああこのホルンはいいなあ、このフルートは…、とかハッとさせられる場面がいくつもあり、そして力強い合奏もとてもいい。よく冗長さを指摘されますが、朝比奈さんの演奏では、まったくそんなことは感じません。また日本POの演奏も万全ではありませんが、そんなことはまったく関係ない、と思わせる力のある演奏と、私は思います。朝比奈さんのもとで、非常に心の籠もった演奏を聴くことができます。カテドラルでの録音で、音響がほどよくブレンドされ、残響も長いが、それもこの演奏のプラスとなっていますね。
第1楽章、ホルンの美しい音色、そして弦も落ち着いや響きで呼応する。細部にまで行き届いた演奏で、いろんな場面でこの曲の魅力が感じられる。音響もたいそうなまろやかさを感じ、これもプラスになっています。第2楽章、ゆったりと噛み締めるように、丁寧にブレーズが歌われる。木管が雄弁に語り、弦も呼応し、心地よい豊かな気持ちで音楽に身を浸すことができますねえ。第3楽章スケルツォ。一転して躍動する音楽。残響が気になるところもあろうが、私には心地よさに感じる、柔らかな響きがこの楽章、特にいい。中間部も実によく歌っています。第4楽章、ここでも残響の影響で、すこし全体像が掴みにくいような印象をもつところもあるが、それでも力強さが感じられ雄渾な演奏であります。どんど曲に引き込まれていきますねえ。特に終楽章の盛り上がりはとても心地よい。最後は大見得をきるようで感動的でもあります。繰り返しますが、この時期の朝比奈さん、1990年以降の演奏よりも私は好きです。加えて、この演奏SACD化されています。シングルレイヤーですので、音質向上がかなり期待できそうですが、私は未聴であります。
しかし、もう12月。早いものですねえ。寒さも例年通り、季節らしくなってきました。これから日が過ぎていく中で、年末が深まって行きますよねえ。寒さが身に堪える年末であります。
(TOWER RECORDS VICTOR NCS631634 2008年)
そんなこんなで、今回も前回に続き、ブルックナー。生誕200年もあとわずかですね。それとは関係ないですが…。前回も取り上げた『MOSTLY CLASSIC』の12月号のブルックナー特集。その中に大フィルのコントラバスの元首席奏者であった宮澤俊夫氏の朝比奈隆さんについてのインタビュー記事がありました。その中で、朝比奈さんのベスト・ブルックナーとして、1980年10月24日の東京カテドラルでの交響曲第8番の演奏をあげておられました。
以前に朝比奈さんの8番の演奏を取り上げたのも、確か1980年代のカテドラルのものだったよなあ、この演奏かなと思っていたら、違いました。それは1983年のものでした。1980年の演奏は、2008年にタワーさんから復刻された1980年の東京カテドラルで行われた演奏のライブの4枚組に収められていました。4・7・8番と序曲ト短調が収められいます。当時3000円でした。その後2018年にSACDシングルレイヤーとして12000円で再発売されています。高くなりましたねえ。
ということで、これを聴こうと思ったのでした。8番を聴く前に4番からと思って聴き始めると、この4番が非常によかった。それでなかなか8番までたどり着けず(笑)、まあそんなことで、今回は、この4番ということでお許し願おうと思った次第であります。こんなことって以前もありましたねえ。申し訳ないです。
朝比奈さんの4番、以前にもジャンジャンの演奏を取り上げました。現在CD化されているのは、11種類あるんですかねえ。もの凄い数です。今回の演奏は、1980年5月12日東京カテドラル聖マリア大聖堂での日本POとのライブ録音。私は、朝比奈さんの演奏では、比較的若い頃のものを好んでいるのですが、この演奏も、朝比奈さんの4番としては、三番目に古いものであります。
私は、以前から申しておりますように、この4番は大好き。今回の朝比奈さんの演奏、約68分にならんとする。他と比較してもゆっくり目のテンポ。そしていつものように非常に恰幅がよく、豪快な印象。と言えばいつも通りの感想。しかしそれ以上に、朝比奈さんの演奏に惹かれるのは、この4番でも、曲も演奏も非常にしっかりと心に中に入ってくることによって、そのよさを認識し、曲を慈しむことができることです。ああこのホルンはいいなあ、このフルートは…、とかハッとさせられる場面がいくつもあり、そして力強い合奏もとてもいい。よく冗長さを指摘されますが、朝比奈さんの演奏では、まったくそんなことは感じません。また日本POの演奏も万全ではありませんが、そんなことはまったく関係ない、と思わせる力のある演奏と、私は思います。朝比奈さんのもとで、非常に心の籠もった演奏を聴くことができます。カテドラルでの録音で、音響がほどよくブレンドされ、残響も長いが、それもこの演奏のプラスとなっていますね。
第1楽章、ホルンの美しい音色、そして弦も落ち着いや響きで呼応する。細部にまで行き届いた演奏で、いろんな場面でこの曲の魅力が感じられる。音響もたいそうなまろやかさを感じ、これもプラスになっています。第2楽章、ゆったりと噛み締めるように、丁寧にブレーズが歌われる。木管が雄弁に語り、弦も呼応し、心地よい豊かな気持ちで音楽に身を浸すことができますねえ。第3楽章スケルツォ。一転して躍動する音楽。残響が気になるところもあろうが、私には心地よさに感じる、柔らかな響きがこの楽章、特にいい。中間部も実によく歌っています。第4楽章、ここでも残響の影響で、すこし全体像が掴みにくいような印象をもつところもあるが、それでも力強さが感じられ雄渾な演奏であります。どんど曲に引き込まれていきますねえ。特に終楽章の盛り上がりはとても心地よい。最後は大見得をきるようで感動的でもあります。繰り返しますが、この時期の朝比奈さん、1990年以降の演奏よりも私は好きです。加えて、この演奏SACD化されています。シングルレイヤーですので、音質向上がかなり期待できそうですが、私は未聴であります。
しかし、もう12月。早いものですねえ。寒さも例年通り、季節らしくなってきました。これから日が過ぎていく中で、年末が深まって行きますよねえ。寒さが身に堪える年末であります。
(TOWER RECORDS VICTOR NCS631634 2008年)
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