ほんとにいい季節になりましたね。昨日は、ほっともっと神戸にバファローズ対マリーンズ戦を見に行きました。昨年は一度も行かなかったので、二年ぶりぐらいになります。ディクソンと古谷の投手戦でしたが、八回二死から今江に、佐藤が頭部危険球。佐藤は退場になりましたが、今江は大丈夫ですかね。頭はいけません。その後、復調著しいデスパイネがレフトスタンド上段へのHR。これで決まりました。三連勝。でもなかなか苦しい戦いが続きます。
ということで、今回はヴィヴァルディ。協奏曲集『調和の霊感』作品3であります。最近、ヴィヴァルディをよく聴いています。約500曲ある協奏曲の中でも、この作品は最高傑作と言われています。この曲、『調和の幻想』とも言われます。その昔、『調和の幻想』と『調和の霊感』って別の曲と思い込んでいた時期がありました。幻想と霊感って同じ意味なんですかねえ。四季を除けば、もっとも知られている曲であります。
さてこの曲、1711年にアムステルダムのル・セーヌ社より出版した12曲からなる協奏曲集です。1711年って言えば、新井白石による正徳の治が始まる直前でありますねえ。独奏ヴァイオリンのためのものが4曲、2つのヴァイオリンのためが1曲、2つのヴァイオリンとチェロのためが3曲、4つのヴァイオリンとチェロのためのが4曲、であります。この時代の協奏曲って、合奏協奏曲もふくめて、理屈ではわかるのですが、視覚的にはよくわかりませんねえ。詳細に2つや4つや1つと言ってもこれもなかなかそーなんや、って程度しか、であります。
しかし、ヴィヴァルディの曲は、いまや古楽器によるものが主流を占めているのですが、今回の演奏は、イタリア合奏団によるもの。1988年6月27日~7月1日、イタリアのコンタリーニ宮での録音です。この演奏には、モダン楽器の弦でしか聴けないような弦の音色が充満しています。他のイムジチなどの演奏に比べても、弦の明るく、艶っぽく、表情にあふれている、そんな弦の限りない美音に包まれるような演奏。特にこの演奏には、地中海の燦々と照り輝く明るい太陽のような音色が実にいいです。イタリアの弦楽器だなって印象に満ち満ちております。
でも、なかなか耳当たりのいい曲が多いです。また綺麗な曲、いいなあって思う曲が多い。短調の曲の方が奥が深そう。しかし、長調の緩の楽章は好きですよ。第5番第2楽章Largoなどはその典型か。演奏は、終始生き生きとした潤いが感じられます。当たり前ですが、管楽器は全くないが、弦の響きが実に大胆で元気いっぱいなんで、聴いていて元気が出て来ます。そして、12名の奏者のアンサンブルも大したものです。ただ、録音で独奏部の音を中心に、そして大きく処理しているのか、やはり独奏部が目立つ演奏をしているのか、たぶん後者と思うのですが、そんなところもこの演奏の特徴であります。第6番は、最も有名ですが、短調で、第2楽章Largoで急緩急の構成ですが、急の両端の楽章はなかなか訴えかけるものも強く、ヴァイオリンも瑞々しい音色にあふれています。そして7番からは二枚目になります。最初の7番は生気に満ちあふれた第1・2楽章がいいし、4つのヴァイオリンの掛け合いもこの曲の醍醐味を伝えるようです。第5楽章の各楽器の一体感もいいです。第8番の第2楽章シチリア-ナは、悲痛な美しさが甘美なヴァイオリンで切々と語られ、この曲中のもっと心に迫るものでしょう。第九番も明るい第1楽章の大胆さもいいし、第2楽章の独奏もこの演奏のヴァイオリンの最上のもののひとつです。第11番の第2楽章も悲痛に訴えるようなヴァイオリン、この演奏でないと聴けないような泣き節ですねえ。そして第12番、ここでも第2楽章Largoは、長調の最も美しい曲。切々と訴えるヴァイオリンの美しさは実にいい。やはり、イタリア合奏団のヴァイオリンの美しさが最後まで心に訴えかけてくれます。ゆったりと時を忘れるような時間でありました。
そしてマリーンズ、今日も今季初登板のエース金子千尋を打ち崩し、四連勝。明日勝てば待望の勝率5割となります。明日は大嶺、頑張ってくれ~。
(DENON COCO-70510-1 2003年 CREST1000)
ということで、今回はヴィヴァルディ。協奏曲集『調和の霊感』作品3であります。最近、ヴィヴァルディをよく聴いています。約500曲ある協奏曲の中でも、この作品は最高傑作と言われています。この曲、『調和の幻想』とも言われます。その昔、『調和の幻想』と『調和の霊感』って別の曲と思い込んでいた時期がありました。幻想と霊感って同じ意味なんですかねえ。四季を除けば、もっとも知られている曲であります。
さてこの曲、1711年にアムステルダムのル・セーヌ社より出版した12曲からなる協奏曲集です。1711年って言えば、新井白石による正徳の治が始まる直前でありますねえ。独奏ヴァイオリンのためのものが4曲、2つのヴァイオリンのためが1曲、2つのヴァイオリンとチェロのためが3曲、4つのヴァイオリンとチェロのためのが4曲、であります。この時代の協奏曲って、合奏協奏曲もふくめて、理屈ではわかるのですが、視覚的にはよくわかりませんねえ。詳細に2つや4つや1つと言ってもこれもなかなかそーなんや、って程度しか、であります。
しかし、ヴィヴァルディの曲は、いまや古楽器によるものが主流を占めているのですが、今回の演奏は、イタリア合奏団によるもの。1988年6月27日~7月1日、イタリアのコンタリーニ宮での録音です。この演奏には、モダン楽器の弦でしか聴けないような弦の音色が充満しています。他のイムジチなどの演奏に比べても、弦の明るく、艶っぽく、表情にあふれている、そんな弦の限りない美音に包まれるような演奏。特にこの演奏には、地中海の燦々と照り輝く明るい太陽のような音色が実にいいです。イタリアの弦楽器だなって印象に満ち満ちております。
でも、なかなか耳当たりのいい曲が多いです。また綺麗な曲、いいなあって思う曲が多い。短調の曲の方が奥が深そう。しかし、長調の緩の楽章は好きですよ。第5番第2楽章Largoなどはその典型か。演奏は、終始生き生きとした潤いが感じられます。当たり前ですが、管楽器は全くないが、弦の響きが実に大胆で元気いっぱいなんで、聴いていて元気が出て来ます。そして、12名の奏者のアンサンブルも大したものです。ただ、録音で独奏部の音を中心に、そして大きく処理しているのか、やはり独奏部が目立つ演奏をしているのか、たぶん後者と思うのですが、そんなところもこの演奏の特徴であります。第6番は、最も有名ですが、短調で、第2楽章Largoで急緩急の構成ですが、急の両端の楽章はなかなか訴えかけるものも強く、ヴァイオリンも瑞々しい音色にあふれています。そして7番からは二枚目になります。最初の7番は生気に満ちあふれた第1・2楽章がいいし、4つのヴァイオリンの掛け合いもこの曲の醍醐味を伝えるようです。第5楽章の各楽器の一体感もいいです。第8番の第2楽章シチリア-ナは、悲痛な美しさが甘美なヴァイオリンで切々と語られ、この曲中のもっと心に迫るものでしょう。第九番も明るい第1楽章の大胆さもいいし、第2楽章の独奏もこの演奏のヴァイオリンの最上のもののひとつです。第11番の第2楽章も悲痛に訴えるようなヴァイオリン、この演奏でないと聴けないような泣き節ですねえ。そして第12番、ここでも第2楽章Largoは、長調の最も美しい曲。切々と訴えるヴァイオリンの美しさは実にいい。やはり、イタリア合奏団のヴァイオリンの美しさが最後まで心に訴えかけてくれます。ゆったりと時を忘れるような時間でありました。
そしてマリーンズ、今日も今季初登板のエース金子千尋を打ち崩し、四連勝。明日勝てば待望の勝率5割となります。明日は大嶺、頑張ってくれ~。
(DENON COCO-70510-1 2003年 CREST1000)
この演奏、私も好きです。
モダン楽器によるこの曲の録音の中では一番好きかも。
イ・ムジチよりもシャープで都会的な感じがしますね。
蛇足ですが、この団体のバーバー/弦楽のためのアダージョも他の演奏を圧倒する素晴らしさです。