こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

間違えた、クレンペラー。

2019年03月10日 09時52分20秒 | ベートーヴェン
私は、もうかれこれ6年ほど、携帯はiPhoneを使っています。最初に買ったのは5Sでしたが、2年ほどで故障し、6Sに機種変更しました。そして現在に至ってます。もう一年前から電池の消耗が早くて、一日に二度ほどは充電しています。機種変更かバッテリー交換かしないと、と思っているのですが、バッテリー交換はなんだか面倒で(元町あたりに5000円30分で交換のお店がありますが…)、機種変更も毎月の料金が高くなるし…、また格安スマホもいいな、とか思って悩んでおるのでございました。

さてさて、前回フルトヴェングラーRRGアーカイブを取り上げて、それからもフルトヴェングラーをよく聴いています。ベートーヴェンの交響曲については、私は2番がかなり好きなんですが、フルトヴェングラーの2番は、ご存知のとおり1948年10月3日のロンドンでのライブしか残っていません。それも1979年にその録音があることが判明するということでした。これによって、ようやく、フルトヴェングラーでベートーヴェンの交響曲全曲が聴けることになったのでした。

しかし、この2番、録音が非常によくなく、ノイズが多いのですね。EMIのCDもやSACDもあるのですが、よくない。まだSACDはましかな、と思うのですが、このEMIのフルトヴェングラーのSACDシリーズは、あまり評判がよろしくない(平林直哉『フルトヴェングラーを追って』二六頁以下)。もっとも2番については、原盤がよくないんでしょうがね。それらと比べても、いい音で鳴ってるなと思うのは、MEMORIESの最晩年(1953,54年)のライブを集めた交響曲全集に収められている2番なんです。ノイズの多さは変わりませんが、音の生々しさや迫力に満ちた響きは、EMIのCDを大きく凌ぐ音なんですね。この差がどこから来るのかわかりませんが、フルトヴェングラーの2番を聴くときは、このCDを聴くことにしています。

そんなわけで、過日も仕事の帰りに車中で聴いていました。やはり音はこれが一番いいなあ、とか、低音がビンビンにシート下のウーファーを揺らし…。しかし、聴くうちにどうも様子が違うな、フルトヴェングラーにしてはテンポの揺れもそんなにないし、音もこんなによかったかな、と思ったのです。そして、全曲終わったあと、CDを取り出して見ると、なんとこのCDはクレンペラーの演奏でした。同じMEMORIESからのクレンペラーのライブを集めたベートーヴェン全集で、このCDは2番と5番が収められていました。フルトヴェングラーも2番と5番なのと、夜の車中で暗かったので、間違えたということでありました。とほほでありました。

ということで、クレンペラーの演奏ですが、これは1958年5月29日のベルリン放響とのライブでありました。この演奏、至極立派なんです。クレンペラー60代前半であり、元気一杯ですね。みなぎる集中力で、前へ前への旺盛な推進力を感じさせる。そして、ベルリン放響を存分に鳴らし、特に低音の充実振りは目を見張るものがあります。加えて、ライブであることからの発散される演奏のエネルギーにも圧倒されます。実にドイツに正統なベートーヴェンの立派さや偉大さ、力強さで、一片の曇りもないのであります。録音も、モノラルですが、これも少しのの不満もありませんね。

第1楽章、冒頭からの力強さは比類ないもの。そして巨大な船が進むような重々しさを感じながら、そして一方でスキのないオケの充実振りも合わせて、非常に心地よい演奏であります。第2楽章、ゆったりとしたテンポでしみじみと旋律が歌われる。弦の美しい響きに木管が絡み、それに緊張感も加わり、立派な援徐楽章。第3楽章。力一杯で切れ味も感じつつのスケルツォ。分厚い管弦楽で推し進める力が実にいい。そして、第4楽章。終楽章らしい熱気も兼ねそなえながら、雄大なスケールで迫ってくる。身が詰まった大きさで圧倒されます。剛毅で熱く、巨大な第二交響曲であります。クレンペラーの全盛期なんでしょうねえ。

3月もあと3習慣になりました…。あと少しですね。
(MEMORIES MR2090/94 2008年 輸入盤)

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