以前にも申しましたランニングですが、最近では、8㎞程度をだいたい40分くらいで走れるように頑張っております。体もよりスリムになってきて、それでいいのですが、鼻炎がひどいのです。くしゃみ鼻水がとまらない。寒い空気を吸うからかもしれません。薬や点鼻薬も症状の緩和程度。鼻呼吸を控えて、口呼吸にしたりしましたが、これも…。暖かくなっても、これから花粉に季節になると、また一段と深刻になりそうで、本当に困っています。対策ないですかねえ。
それはそれとして、今回もまたまたベートーヴェン。もうこのところ、ベートーヴェンばっかりで申し訳ないです。それで、ピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37です。演奏は、ダニエル・バレンボイムのピアノ、オットー・クレンペラー指揮NPO。1967年10月の録音です。もうかれこれ半世紀も昔の録音になります。クレンペラーは92才の最晩年。そしてバレンボイムは、25才のときの録音となります。この両者は、この時期協奏曲全集を録音しております。
バレンボイムのベートーヴェンピアノ協奏曲は、このクレンペラー盤の他、1985年にBPOを指揮しピアノも弾いたもの。そして、2007年にSKBとの録音と合わせて三種類のものがあります。加えて、ルービンシュタインのピアノにロンドンPOを振った演奏も有名です。しかし、バレンボイムってこのの50年間は第一線でほんとに頑張っておられるんですね。私が音楽聴き始めた頃は、このベートーヴェンもありましたが、モーツァルトのピアノ協奏曲がよかったですね。その後、指揮者としても大成されました。これぞ才人ってところでしょうか。もしかすると、若い頃の方がいいな、特にピアニストとしては、そんなことも言えるのでは、と思ってしまいます。一方、クレンペラーについては、あまり存じ上げませんが、1957年にロンドンでのアラウとの3~5番のライブ録音が残っています。その他は不明であります。
まず、クレンペラーが秀逸ですね。こんなスケールが大きく、重厚な演奏はこれまで聴いたことがありません。ゆったりとしたテンポで、力強く剛毅で気迫に満ちたところは、実に気持ちがいいです。POもこんなクレンペラーの指揮にしっかり
とついていっていますし、この時期クレンペラーと非常にいい関係だったことがうかがえるような演奏であります。一方、バレンボイムですが、ある意味、クレンペラーとは演奏面で共通するところがあるな、というのが私の持論です。それは良い意味でも悪い意味でも、であります。この演奏では、強弱が明瞭でたいそうスケールが大きく、クレンペラーにもひけを取らず、一歩も引かない、そんなピアノであります。また、非常に気持ちの籠もった演奏になっており、そして場面場面での表情もうまく表現されているのでありました。
第1楽章、冒頭から威勢のいいオケが登場。すっきりとした音色で淀みなくベートーヴェンが推し進められていく。体格がたいそう大きく、堅固なつくりで、一点の曇りもありません。バレンボイムもそれに応じるかのように、流麗で見事なピアノ。この人のピアノは巧いし、どんな曲でもしっかりと弾いてくれます。そして両者の呼吸はブレはまったくなく、理想的と言っていいほどの緊密ぶりではないでしょうか。そして健全な音楽でありますねえ。一点の曇りもない。第2楽章、ベートーヴェンの第2楽章、私たいそう好きです。このラルゴも大好きです。オケもピアノも情感たっぷりの演奏で心地よさ一杯です。バレンボイムは少々やりすぎと感じるところもありますが、この人のピアノは実に見事。バレンボイムのやりたいようにやらせ、それにクレンペラーがピタリと合わせているんでしょうねえ。第3楽章、一層バレンボイムのピアノが雄弁になり、絶好調。派手さや華麗さなども聴けるほどの充実ぶり。クレンペラーも負けずにオケを元気に鳴らせて年齢を感じさせない好調ぶりでありました。
ランニングでの悩み、鼻炎だけではなく、膝の痛みもあります。こっちの方はひどくなると走れない。昨日からまた調子が悪く、今日はお休みしようと思います。
(WARNER 2564607601 2015年 輸入盤)
それはそれとして、今回もまたまたベートーヴェン。もうこのところ、ベートーヴェンばっかりで申し訳ないです。それで、ピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37です。演奏は、ダニエル・バレンボイムのピアノ、オットー・クレンペラー指揮NPO。1967年10月の録音です。もうかれこれ半世紀も昔の録音になります。クレンペラーは92才の最晩年。そしてバレンボイムは、25才のときの録音となります。この両者は、この時期協奏曲全集を録音しております。
バレンボイムのベートーヴェンピアノ協奏曲は、このクレンペラー盤の他、1985年にBPOを指揮しピアノも弾いたもの。そして、2007年にSKBとの録音と合わせて三種類のものがあります。加えて、ルービンシュタインのピアノにロンドンPOを振った演奏も有名です。しかし、バレンボイムってこのの50年間は第一線でほんとに頑張っておられるんですね。私が音楽聴き始めた頃は、このベートーヴェンもありましたが、モーツァルトのピアノ協奏曲がよかったですね。その後、指揮者としても大成されました。これぞ才人ってところでしょうか。もしかすると、若い頃の方がいいな、特にピアニストとしては、そんなことも言えるのでは、と思ってしまいます。一方、クレンペラーについては、あまり存じ上げませんが、1957年にロンドンでのアラウとの3~5番のライブ録音が残っています。その他は不明であります。
まず、クレンペラーが秀逸ですね。こんなスケールが大きく、重厚な演奏はこれまで聴いたことがありません。ゆったりとしたテンポで、力強く剛毅で気迫に満ちたところは、実に気持ちがいいです。POもこんなクレンペラーの指揮にしっかり
とついていっていますし、この時期クレンペラーと非常にいい関係だったことがうかがえるような演奏であります。一方、バレンボイムですが、ある意味、クレンペラーとは演奏面で共通するところがあるな、というのが私の持論です。それは良い意味でも悪い意味でも、であります。この演奏では、強弱が明瞭でたいそうスケールが大きく、クレンペラーにもひけを取らず、一歩も引かない、そんなピアノであります。また、非常に気持ちの籠もった演奏になっており、そして場面場面での表情もうまく表現されているのでありました。
第1楽章、冒頭から威勢のいいオケが登場。すっきりとした音色で淀みなくベートーヴェンが推し進められていく。体格がたいそう大きく、堅固なつくりで、一点の曇りもありません。バレンボイムもそれに応じるかのように、流麗で見事なピアノ。この人のピアノは巧いし、どんな曲でもしっかりと弾いてくれます。そして両者の呼吸はブレはまったくなく、理想的と言っていいほどの緊密ぶりではないでしょうか。そして健全な音楽でありますねえ。一点の曇りもない。第2楽章、ベートーヴェンの第2楽章、私たいそう好きです。このラルゴも大好きです。オケもピアノも情感たっぷりの演奏で心地よさ一杯です。バレンボイムは少々やりすぎと感じるところもありますが、この人のピアノは実に見事。バレンボイムのやりたいようにやらせ、それにクレンペラーがピタリと合わせているんでしょうねえ。第3楽章、一層バレンボイムのピアノが雄弁になり、絶好調。派手さや華麗さなども聴けるほどの充実ぶり。クレンペラーも負けずにオケを元気に鳴らせて年齢を感じさせない好調ぶりでありました。
ランニングでの悩み、鼻炎だけではなく、膝の痛みもあります。こっちの方はひどくなると走れない。昨日からまた調子が悪く、今日はお休みしようと思います。
(WARNER 2564607601 2015年 輸入盤)
この全集のLPは、私の宝物の一つです。その昔、仙台の中古レコード屋さんの通販で、オリジナル盤を大枚はたいて購入し、大切に聴いてきました。音質は素晴らしいし、演奏もおっしゃる通り重厚で確固たるものです。今はLPを聴く環境になく、とても残念です。
それにしても、25歳と92歳の組み合わせというのは、凄いですね。
ブログは、毎回楽しく拝見させていただいております。
今回のクレンペラー/バレンボイムのベートーベンのピアノ協奏曲ですが、私も全集を持ってます。LP、CDとかれこれ40年ほど当全集を聞いてますが、今もって最高の全集だと思ってまして未だにこれを超える演奏はないと思います。ケンプ、バックハウス、ギレリス、ポリーニ等綺羅星のごとく素晴しい演奏があるのは事実ですが、ピアノに関しては、バレンボイムを超えるものはありますが、オーケストラについてはこれだけの雄大なスケールの演奏は他に類を見ないと思います。
他の方も書いておられましたが、合唱幻想曲が本当にすばらしいです。この演奏は、聞いたことのない方にもぜひ聞いていただきたいと思います。蛇足ですが、クレンペラーは1885年生まれですので、録音当時は82歳だと思います。