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最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

メンゲルベルグのマーラー、4番です。

2010年11月01日 22時56分16秒 | マーラー
先週末の土曜日、一家で岡山に行きました。九月以来の一大事に、なんとか区切りをつける行事を執り行いました。なかなか大変でありました。それでいつものラーメンを食べて帰りました。そして、土曜日から日本シリーズが始まりましたね。帰路の車中でラジオで観戦?してました。マリーンズ、鮮やかな勝利で、これはいけるぞ!とホクホクで帰りました。と思っていたら、昨日の第2戦、マーフィーがぼろぼろ。なかなか上手いこといきませんね。でも、ほんとに久しぶりの千葉マリンでのゲームになります。ここで踏ん張って欲しいものであります。

さてさて、今回もマーラーであります。歴史的な名演奏から。ウィレム・メンゲルベルク指揮 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏による交響曲第4番ト長調。1939年11月9日アムステルダムでのライブ録音です。ソプラノはジョー・ヴィンセント。メンゲルベルグの演奏、私はそれほど聴いたことがあるわけではありません。というより、バッハのマタイ受難曲、チャイコフスキーの悲愴、Rシュトラウスの英雄の生涯、そして、ベートーヴェンの交響曲くらいですね。ワルターのの五才年上、トスカニーニの4つ年下、ということなんですが、この二人に比べると、録音の数はかなり少ないですね。その点では、その芸術の真価がそれほど周知されていないところもあるんでしょうねえ。作曲家との交流もあったようで、Rシュトラウスの「英雄の生涯」はメンゲルベルグとACOに献呈されたものですし、マーラーとの親好も深く、マーラーの作品を熱心に取り上げたようです。マーラー自身も、安心して任せられる唯一の指揮者と評価していたと言います。しかし、残念なことにメンゲルベルグのマーラーの演奏は、この4番と5番の4楽章くらいしか現在は聴くことができないのですねえ。

そんで、この交響曲第4番ですが、まあメンゲルベルグの大きな特徴である、ポルタメントとテンポ・ルバートの大合唱であります。最初これを聴いたときは、なんやこれはやり過ぎではあるまいいか、と強く思ったのですが、なんども聴いてるうちに、次第にこれでなければいけない、って段々と思うようになるのです。普通の演奏のなんと生ぬるいこと。特に、テンポの微妙な変化が音楽の表情をこれ以上に豊かなものにしているのですね。そして、その豊かな表情は、曲の美しさを存分に引き出しているのです。第1楽章の鈴のしゃんしゃんのあとのヴァイオリンによる第1主題からして、もうなんとも特徴的なものあります。これを聴いてああやっぱりやってるな、って思ってしまう。そして、なんと優美な弦の響きであることか。そして、チェロによる第二主題も同様。曲が進み展開部に入っても曲の表情は豊かで、少しも落ち着かせてくれない。第5番第1楽書のテーマが登場する前後では、熱い表情も見られ、以降はメンゲルベルグの真骨頂が展開されます。第2楽章スケルツオ。おどけたところと中間部のなまめかしいところ対比もいいです。なまめかしさがポルタメントで一層強調される。録音が全体を通してそれほど悪くはないのですが、ここなどはもう少し音質が改善されていたら、と思ってしまいます。第3楽章、マーラーの援徐楽章によく見られる美しい展開。ここでもメンゲルベルグばりの演奏が艶っぽく語ってくれる。特に弦がいい。美しい。もったいぶったような美しさはもどかしさを感じるがそれがまたいい。そして、第4楽章。ジョー・ヴィンセントのソプラノ。あっさりめの歌唱。まあマーラーとメンゲルベルグの音楽がねちっこい気味なので、ちょうどいいでしょうか。うーん、どんなもんでしょうか。

このCDも、前回のワルターと同じシリーズです。前述の「悲愴」や「英雄の生涯」も収められている10枚組の2190円です。
(HISTORY.CENTURY MAESTROS.WILLEM MENGELBERG MAESTORO APPASSIONATO 2000年 輸入盤)

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