残暑なかなか厳しいですね。久々の野球ネタであります。というのもマリーンズ、6月上旬には15あった貯金も、いまや2つになりました。ここ一ヶ月以上、三連戦の勝ち越しがないという状況。それは、まず投手陣の崩壊。唐川・藤岡・渡辺と先発Pがみなさん二軍やケガ。押さえも内が離脱で、他も調子がいまいち。これ以上に打線が最悪。ほんとに打てない。まったく打てない。どうにも打てないのであります。5ゲーム差の首位が、今や最下位の可能性も見えてきました。困ったことであります。首位であったことは、まさに春の夢でありました。とほほ。
さてさて、前回クリフォード・カーゾンのBOXを取り上げましたが、今回はそれの続編であります。23枚の中、いろんな演奏があるのですが、ベートーヴェンのピアノ協奏曲もいくつか入っています。その中で、ピアノ協奏曲第5番変ホ長調作品73『皇帝』であります。この曲については、1958年のクナッツパーツブッシュ指揮VPOと、1949年のジョージ・セル指揮のロンドンPの録音がふたつ収められています。評判がよく有名なのはクナとの録音であります。しかし、このふたつを聴きますと、魅力的であったのは、セルとのものでありました。これは、1949年9月12~13日、ロンドンのキングスウェイホールでの録音であります。録音は当然モノラル、音質はまあこんなもんでしょうか、という程度のものです。
カーゾンの『皇帝』、これまでそれほど意識したわけではなかったのですが、管見では4種類あるそうです。クナとセル、それにauditeのクーベリックとBBC LEGENDSのブーレーズのものがあるようです。後者のふたつはライブですが、前のふたつはセッション録音です。また、カーゾンはセルとの共演はけっこう多く、相性もよかったようです。このBOXにも、チャイコの1番、モーツァルトの23・27番、ブラームスの1番などがあります。
それで、この『皇帝』であります。この演奏、ライブではなかろうか、と思うほどに気合の入ったものになっています。セルの気迫のこもった指揮、オケは最大限鳴り響いています。特に弦楽器はしなるように、管は柔らかい音色になっています。カーゾンのピアノも、剛毅であり、力のこもった演奏であります。『皇帝』という曲、第1楽章は雄大でスケールの大きな曲、第2楽章は、ロマンティックでうっとりしてしまうような曲。そして、第3楽章は、活発で躍動感に満ちたものであります。聴く方とすれば、各楽章の特徴が大変明確になっており、それは聞きやすいのであります。そして、カーゾンのピアノも楽章の特徴にそって、たいそう表情が明確に表されております。
第1楽章、出だしから力一杯のオケに、剛毅なピアノが絡み、スケールの大きな演奏となって、聴かせてくれますね。そして、ピアノには派手さはなく、きらびやかさも感じず、質素であるが、力強く、極めて広大なものであります。オケも粒がそろって、聴いているうちに安定してたくさんの共通点をもつ演奏であります。カデンツァでも、同様で派手さはないが、技巧のしっかりとした安定したピアノが聴けます。第2楽章、一転して、ロマンティックな風情は、オケもピアノも両面でたっぷりと聴くことができます。ただ、少々録音が悪いことが、細部にまで明確に聴くことができないの残念です。しかし、曲の趣は不変であり、カーゾンとセルは、十二分にこの曲の素晴らしさを表現してくれています。第3楽章、またまた一転しての活発さで、充満しています。カーゾンの技巧的にも安定しており、一つ一つの音が明快なところが、聴いていて本当に満足させられる。決して粗さはなく、うまいなあと思わせてくれるので、新たな感動を覚える次第であります。
本日は、マリーンズ久々の連勝。多少投打がかみ合ったかな、と思います。まだまだ諦める状況ではありませんので、本当に頑張ってもらいたいですねえ。
(DECCA 4784389 2012 輸入盤)
さてさて、前回クリフォード・カーゾンのBOXを取り上げましたが、今回はそれの続編であります。23枚の中、いろんな演奏があるのですが、ベートーヴェンのピアノ協奏曲もいくつか入っています。その中で、ピアノ協奏曲第5番変ホ長調作品73『皇帝』であります。この曲については、1958年のクナッツパーツブッシュ指揮VPOと、1949年のジョージ・セル指揮のロンドンPの録音がふたつ収められています。評判がよく有名なのはクナとの録音であります。しかし、このふたつを聴きますと、魅力的であったのは、セルとのものでありました。これは、1949年9月12~13日、ロンドンのキングスウェイホールでの録音であります。録音は当然モノラル、音質はまあこんなもんでしょうか、という程度のものです。
カーゾンの『皇帝』、これまでそれほど意識したわけではなかったのですが、管見では4種類あるそうです。クナとセル、それにauditeのクーベリックとBBC LEGENDSのブーレーズのものがあるようです。後者のふたつはライブですが、前のふたつはセッション録音です。また、カーゾンはセルとの共演はけっこう多く、相性もよかったようです。このBOXにも、チャイコの1番、モーツァルトの23・27番、ブラームスの1番などがあります。
それで、この『皇帝』であります。この演奏、ライブではなかろうか、と思うほどに気合の入ったものになっています。セルの気迫のこもった指揮、オケは最大限鳴り響いています。特に弦楽器はしなるように、管は柔らかい音色になっています。カーゾンのピアノも、剛毅であり、力のこもった演奏であります。『皇帝』という曲、第1楽章は雄大でスケールの大きな曲、第2楽章は、ロマンティックでうっとりしてしまうような曲。そして、第3楽章は、活発で躍動感に満ちたものであります。聴く方とすれば、各楽章の特徴が大変明確になっており、それは聞きやすいのであります。そして、カーゾンのピアノも楽章の特徴にそって、たいそう表情が明確に表されております。
第1楽章、出だしから力一杯のオケに、剛毅なピアノが絡み、スケールの大きな演奏となって、聴かせてくれますね。そして、ピアノには派手さはなく、きらびやかさも感じず、質素であるが、力強く、極めて広大なものであります。オケも粒がそろって、聴いているうちに安定してたくさんの共通点をもつ演奏であります。カデンツァでも、同様で派手さはないが、技巧のしっかりとした安定したピアノが聴けます。第2楽章、一転して、ロマンティックな風情は、オケもピアノも両面でたっぷりと聴くことができます。ただ、少々録音が悪いことが、細部にまで明確に聴くことができないの残念です。しかし、曲の趣は不変であり、カーゾンとセルは、十二分にこの曲の素晴らしさを表現してくれています。第3楽章、またまた一転しての活発さで、充満しています。カーゾンの技巧的にも安定しており、一つ一つの音が明快なところが、聴いていて本当に満足させられる。決して粗さはなく、うまいなあと思わせてくれるので、新たな感動を覚える次第であります。
本日は、マリーンズ久々の連勝。多少投打がかみ合ったかな、と思います。まだまだ諦める状況ではありませんので、本当に頑張ってもらいたいですねえ。
(DECCA 4784389 2012 輸入盤)
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