こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

入れ替わったブルックナー

2009年04月11日 23時18分50秒 | ブルックナー
桜が満開です。この土日が盛りでしょう。そして、今日は初夏を思わせるよう暑い日でした。汗ばむような、5月下旬の気温とか。そんな春爛漫な毎日が続くにも関わらず、新年度になって仕事がもうたまらんくらい忙しいです。でも、こんな忙しい毎日も、それなりの充実感をもつようで、これまたなんともなあ、と思ってしまいます。それゆえに、おちおち音楽も聴いておられないのも、また事実で、BGM的に聴くことはあっても、気合いを入れてとは、なかなかほど遠いのです。嫌ですねえ、これは。
まあそんな中、一週間ぶりの更新です。随分久しぶりです。ブルックナです。交響曲第7番ホ長調。演奏はコリン・デイヴィス指揮バイエルン放送交響楽団。1987年5月1日、ミュンヘン、ガスタイクのフィルハーモニーにおけるライブ録音です。ディヴィスのブルックナーはこのライブの他、2002年にロンドン交響楽団との6番と9番のライブがあります。そんなところでも、まあ珍しい録音です。加えて、この7番、驚かされるのが、第2楽章のアダージョと第3楽章のスケルツォを入れ替えて演奏しているんですね。まったくの知識がなくこれを聴くとたいそうびっくりするでしょう。私は1990年6月の『レコード芸術』の特集「ブルックナーをきく(下)」で言及されていたのを、読んでいたので、この演奏のことは知ってました。アダージョとスケルツォの入れ替えは、ベートーヴェンの第九に端を発し、ブルックナーでも8・9番は、スケルツォ・アダージョと続くんです。しかし、7番ではそのようなことはまったく聞いたことがないです。マーラーの6番では入れ替えをする考えがありますが、7番ではねえ。ディヴィスは、どんな考えがあってこの入れ替えをしたのでしょうか。それについては、まったくわかりません。根拠があったんでしょうかね。ただ、この7番は従来から言われているように、1楽章と2楽章に比べて、3・4楽章が弱いんです。それゆえ、2・3楽章を逆転させれば、演奏時間もバランスは極めてよくなります。それはそれでいいのですが、入れ替えて聴くと、うーん、どんなもんでしょうか。長い第1楽章が終わって、やはりアダージョが欲しいですかね。まあ、これは固定観念ともいうべきものでしょうが…。
それで、このディヴィスの演奏ですが、これが至極いいんです。それだけに、普通の演奏だったら、と思ってしまいます。まず、演奏時間が長い。約68分ほどかかります。そのゆったりとした大河のような流れの中で、旋律をたっぷり歌わせたところは、実にいいです。そして、スケールの大きな演奏はブルックナーの音楽の中に身を浸してくれます。バイエルン放送交響楽団もスキのない演奏を聴かせてくれます。ディヴィスのブルックナー、もっと録音をしてほしい、と思います。
まあ、この演奏、CDを2・3楽章を、逆にセットして聴けばいいのかな、とも思います。まあ、そんなもんではないでしょうがね。
(ORFEO DOR C208891A 1989年 輸入盤)

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