こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

暖かくなりました。バッハのカンタータです。

2015年03月18日 23時24分35秒 | バッハ
三月になって、なかなか余裕のない毎日であります。先週はなんと一日職場に泊まらなければならないハメになり、土日も出勤。まあ、これだけ働かしていただけることは幸せと思わなければいけないのでしょうが、それ相応に給料も上げてくれれば、言うことないのですが、なかなかでしょうねえ。でも、なんとか先も見えてきて、少々ホッとしています。でも当分はこの忙しさは続きそうです。春はまだまだと言っても、うぐいずの鳴くのを聞きました。もうすぐ、ですね。

そんな中、バッハのカンタータをよく聞いています。ここのところ、BCJ、リヒター、ガーディナーの演奏を取り上げたので、今回はリリングの演奏を聴こう!ということになりました。別にまったく意味はないのですが、例によってくじ引きのようにして決めました。カンタータ第94
番『われいかで世のことを問わん』BNV94があたってしまいました。

この曲は、1.合唱、2.アリア(バス)、3.レチタティーヴォ(テノール)、4.アリア(アルト)、5.レチタティーヴォ(バス)、6.アリア(テノール)、7.アリア(ソプラノ)、8.コラール、という構成です。バス、アルト、テノール、ソプラノのそれぞれ4声からのアリアがあるということで、均整のとれた構成になっております。1724年8月6日に初演された三位一体節後第9日曜日のためのものと言われています。そうは言っても、詳しいことはよく分かりません。ネットなどでも調べても、この曲の説明を見つけることは困難でした。

まあ、ぞれはさておき、演奏ですが、ヘルムート・リリング指揮のシュトゥットガルト・バッハ・コレギウム。シュトゥットガルト・ゲッヒンゲン聖歌隊 -声楽陣はアルド・バルディン(テノール)、ヘレン・ドナート(ソプラノ)ハンス=フリードリヒ・クンツ、ヴォルフガング・シェーネ(バス)、エルセ・ポースケ(アルト)。1974年の録音です。

さて、このリリングのカンタータですが、古楽器によるものが多いなかで、リヒターと並んでモダン楽器によるもの。そんな中で、このリリングの演奏、私は最近最も好ましく思っているのです。と言うのも、最も私のカンタータのイメージに相応しいのではないかということなんです。リヒターのも、以前からいいのですが、歌手の巧さやリヒターの迫真の演奏が、どうもカンタータにはしんどい。鈴木さんのもいいのですが、どうも非力なイメージがある。ガーディナーは、表情も豊かで、表現力においても、大した演奏なんですが、私のカンタータのイメージとは違うように思うのであります。逆に言えば、リリンクの演奏は中庸であり、無難なのであります。妙に力が入らず、偏った印象がなく、安心して聴けるのでありました。とはいえ、逆に言えば、面白くないのかもしれません。でも私的には好きなのであります。

このカンタータ、バリエーションが豊かであります。フルート・オーボエなどの木管とチェンバロで演奏する奇数楽章、弦楽器による偶数楽章と、なかなか変化に富んでおり、聴いていてもそれに耳を奪われます。そして、四声が揃っているのもいいですね。第1楽章。いかにもバッハの音楽ですねえ、と思う。この合唱もモンテヴェルディ合唱団ほどではないすが、カンタータの合唱としてはいいですよ。第2楽章、バスのアリアですが、背後のチェロが面白い。第3楽章オーボエダモーレが印象深い。アリアと言ってもいいようなレチタティーヴォ。気持ちの入ったテノールでした。第4楽章、アルトのアリア。背後のフルートと絡んだアルトは伸び伸びとして、豊かな表情であります。そして、第6楽章。このカンタータの最も印象深いテノールのアリア。こんな曲があるからカンタータはいいですよねえ。そして、第4楽章はソプラノのアリア。オーボエダモーレの伴奏で、ソプラノが生き生きと歌っています。これもいいです。

と言っていたここ2~3日は随分暖かくなりました。寒の戻りがあるでしょうが、もう春ですかね。
(Hennsler 98630 2011年 輸入盤)

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