過日、職場でビデオでプレゼンを作成する仕事が回ってきまして、まずコンテンツの収集からはじめて、約十日間でなんとか完成しました。ナレーションを入れるまで時間がなかったので、代わりにテロップで流すようにしました。それで、BGMを入れようということになって、いろいろ考えた挙句に、モーツァルトとなりまして、クラリネット五重奏曲とオーボエ、フルート四重奏曲からそれぞれ拝借しました。こんなときにも、モーツァルトの音楽はよく合うんですねえ。
それで、そのときほんと久しぶりにクラリネット五重奏曲を聴きました。モーツァルト晩年のクラリネットのための五重奏曲と協奏曲については、最晩年の澄み切った心情が…、とかまあいろいろと言われていますが、協奏曲はよく聴くんですが、五重奏曲はレコードではウラッハとウィーンコンツェルトハウスSQとかを持ってましたが、CDになってからはほとんど、ご無沙汰でした。もう20年ほど前に、大阪に住んでいた時、近所のいずみやというスーパーの二階のCDやさんに、当時からするとかなり安い、2000円でこのモーツァルトとブラームスのクラリネット五重奏曲を買いました。これが唯一のこの曲を主体的に買った経緯でした。そのCDの演奏は、アルフレッド・プリンツとウィーン室内合奏団によるものでした。
この曲は、なんというべきでしょうか、至上の美しさを持った奇跡のような曲ですね。聞き込めば聞き込む程、そんな気持ちが沸いて来ます。大袈裟にいうなら、こんな美しい曲がよく書けたものだと思ってしまいます。この曲にはたくさんのCDがありますが、このプリンツとウィーン室内合奏団によるものが最も気に入っています。この曲は、クラリネットっと弦楽器が一体となり溶け合ったもので、音色の異質な楽器が、これほど違和感を感じさせることないのは、さすがに天才モーツァルトですねえ。プリンツのクラリネットの澄み切った音色と伸びやかな、屈託のない演奏は、この曲にもよく合います。これに優るとも劣らないのが、ゲルへルト・ヘッツェル率いるウィーン室内合奏団です。ヘッツェルを筆頭に実にみずみずしく輝かしいのであります。これがこの演奏が素晴らしい要因であろうと思います。この弦楽器はクラリネットの引き立て役ではなく、対等であり、また弦楽器の自己主張も強く感じられます。第1楽章の第一主題を弦楽器が奏で、クラリネットの呼応がいいなあと感じられるのも、弦楽器の充実ぶりがあるからでしょうか。それが再現部ではクラリネットが主旋律を受け持つあたり、おお、やはりクラリネットやのう、とある意味郷愁?を感じさせるプリンツでありました。そして、第2楽章。これはほんと美しい楽章ですねえ。クラリネットを弦が伴奏しいきましすが、最後には第一ヴィオリンが満を持して?中心に躍り出たときのヘッツェルがたいそううつくしくうっとりとするヴァイオリンなんですね。第3楽章では、トリオでクラリネットなしでの弦楽合奏がありますが、ここでもヘッツェル以下の弦が充実しています。そして、第4楽章。プリンツのクラリネットがほんとに伸びやかで、しっとりとして聴かせます。それにいくつかの変奏曲では弦楽器がほんとうにうまく絡んで最後の聴かせどころをいくつも作ってくれるのです。4つの楽章、ほんとにいい。世界遺産にして欲しいところであります。
(DENON マイ・フェヴァリッツ2000シリーズ 20-CO-2841 1988年)
それで、そのときほんと久しぶりにクラリネット五重奏曲を聴きました。モーツァルト晩年のクラリネットのための五重奏曲と協奏曲については、最晩年の澄み切った心情が…、とかまあいろいろと言われていますが、協奏曲はよく聴くんですが、五重奏曲はレコードではウラッハとウィーンコンツェルトハウスSQとかを持ってましたが、CDになってからはほとんど、ご無沙汰でした。もう20年ほど前に、大阪に住んでいた時、近所のいずみやというスーパーの二階のCDやさんに、当時からするとかなり安い、2000円でこのモーツァルトとブラームスのクラリネット五重奏曲を買いました。これが唯一のこの曲を主体的に買った経緯でした。そのCDの演奏は、アルフレッド・プリンツとウィーン室内合奏団によるものでした。
この曲は、なんというべきでしょうか、至上の美しさを持った奇跡のような曲ですね。聞き込めば聞き込む程、そんな気持ちが沸いて来ます。大袈裟にいうなら、こんな美しい曲がよく書けたものだと思ってしまいます。この曲にはたくさんのCDがありますが、このプリンツとウィーン室内合奏団によるものが最も気に入っています。この曲は、クラリネットっと弦楽器が一体となり溶け合ったもので、音色の異質な楽器が、これほど違和感を感じさせることないのは、さすがに天才モーツァルトですねえ。プリンツのクラリネットの澄み切った音色と伸びやかな、屈託のない演奏は、この曲にもよく合います。これに優るとも劣らないのが、ゲルへルト・ヘッツェル率いるウィーン室内合奏団です。ヘッツェルを筆頭に実にみずみずしく輝かしいのであります。これがこの演奏が素晴らしい要因であろうと思います。この弦楽器はクラリネットの引き立て役ではなく、対等であり、また弦楽器の自己主張も強く感じられます。第1楽章の第一主題を弦楽器が奏で、クラリネットの呼応がいいなあと感じられるのも、弦楽器の充実ぶりがあるからでしょうか。それが再現部ではクラリネットが主旋律を受け持つあたり、おお、やはりクラリネットやのう、とある意味郷愁?を感じさせるプリンツでありました。そして、第2楽章。これはほんと美しい楽章ですねえ。クラリネットを弦が伴奏しいきましすが、最後には第一ヴィオリンが満を持して?中心に躍り出たときのヘッツェルがたいそううつくしくうっとりとするヴァイオリンなんですね。第3楽章では、トリオでクラリネットなしでの弦楽合奏がありますが、ここでもヘッツェル以下の弦が充実しています。そして、第4楽章。プリンツのクラリネットがほんとに伸びやかで、しっとりとして聴かせます。それにいくつかの変奏曲では弦楽器がほんとうにうまく絡んで最後の聴かせどころをいくつも作ってくれるのです。4つの楽章、ほんとにいい。世界遺産にして欲しいところであります。
(DENON マイ・フェヴァリッツ2000シリーズ 20-CO-2841 1988年)
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