2月になって、プロ野球もキャンプ真っ盛りであります。新聞でもあまり取り上げられないようですが、マリーンズ、全くと言っていいほどニュースでは触れられませんねえ。話題は、京大から入団した田中くんくらいでしょうか。一方で、デスパイネが開幕に間に合わないそうです。最悪40試合くらい出れないとかで、四番はサブローとか…。開幕三連戦はホークスですが、涌井・石川・唐川の三本柱(これもほんとに柱になるんでしょうか)で望むそうです。まあ実に寒い状況であります。こんな状態では最下位も夢じゃない。いやはや、困ったことです。
最近、私はバッハのカンタータをよく聴いています。寒さの中、穏やかな気持ちになります。別に癒されたいとかではないのですが、あと一ヶ月の間にしなければならないことを考えると、憂鬱になりますが…。まあそれはそれで、なんとかなるでしょう?。バッハの曲は、いつ聴いても新鮮ですね。そして、20~30分ということも、ひとつ聴くのが楽な曲でもあります。宗教的な気持ちはまったくないし、単に音楽として聴いているので、もしかすると、曲の本質が捉えられていないのかも知れませんかねえ。
ということで、今回はカンタータ第5番『われはいずこに逃れ行くべき』BWV5であります。1724年10月15日に初演されたコラール・カンタータ。J・ヘールマンのコラール全11節から、全7曲のカンタータ歌詞が作られています。三位一体節後第19日曜日用。1.コラール(合唱)、2,レチタティーヴォ(バス)、3.アリア(テノール)、4.レチタティーヴォ(アルト)、5.アリア(バス)、6.レチタティーヴォ(ソプラノ)、7,コラールの7曲から構成されています。そして、演奏ですが、カール・リヒター指揮ミユンヘン・バッハ管弦楽団・合唱団。そしてエディット・マティス、トゥルデリーゼ・シュミット、ペーター・シュライアー、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウです。1978年10月、79年2月、ミュンヘンのヘラクレスザールでの録音です。
このカンタータは、合唱に加えて、4声がそれぞれ登場する、いわば平均的な構成ですねえ。そして合唱のコラールと、テノール・バスのアリアが中核をなしています。どれも聴きやすく、印象的であります。ことに男性の2声がシュライアーとF=ディースカウということで、これ以上の布陣はないな、と思われます。ソプラノとアルトがレチタティーヴォだけというのも寂しいですねえ。そして、リヒターの迫真の演奏が加わり、最強とも言える演奏でしょう。
まず、1.コラールからして入魂の演奏ですね。これほど気持ちの入っている演奏は他では聴けません、他の演奏は実に緩く感じます。この合唱団はそんなにでもないのですが、リヒターがバックにあることで、いたく緊迫し感動的な演奏になっています。2,バスのレチタティーヴォ。F=ディースカウの語るような歌は深い表情をたたえて、男声に限りない美しさが聴かれます。3.テノールのアリア。ヴィオラのバッハらしい旋律にシュライアーのテノールが映えます。一見、明るさを感じるが、その背後にある悲しみを拭いきれない。シュライアーの歌唱はそれを見事に表しています。そして、5.バスのアリア。やはりF=ディースカウ。奥の深い表現は、聴く度に新たな思いを感じさせてくれます。トランペットの派手な音にも負けない男声であります。そして6,ソプラノのレチタティーヴォ。マティスの清廉な歌唱で、できればアリアも聴きたかったのでありました。なかなかの一騎当千の歌手で、それは見事な演奏なんですが、この頃はカンタータには相応しいのかな、とも思ってしまうのでした。でも、他の演奏を聴くと、不満を感じることも事実なのでありました。
ガーディナーのカンタータ全集は、アマゾンでは2万円とすこしでまだ入手できそうなので、なんとか頑張ろうと思っています。
(Archiv POCA-2048 Karl Richter-Edition 1991年)
最近、私はバッハのカンタータをよく聴いています。寒さの中、穏やかな気持ちになります。別に癒されたいとかではないのですが、あと一ヶ月の間にしなければならないことを考えると、憂鬱になりますが…。まあそれはそれで、なんとかなるでしょう?。バッハの曲は、いつ聴いても新鮮ですね。そして、20~30分ということも、ひとつ聴くのが楽な曲でもあります。宗教的な気持ちはまったくないし、単に音楽として聴いているので、もしかすると、曲の本質が捉えられていないのかも知れませんかねえ。
ということで、今回はカンタータ第5番『われはいずこに逃れ行くべき』BWV5であります。1724年10月15日に初演されたコラール・カンタータ。J・ヘールマンのコラール全11節から、全7曲のカンタータ歌詞が作られています。三位一体節後第19日曜日用。1.コラール(合唱)、2,レチタティーヴォ(バス)、3.アリア(テノール)、4.レチタティーヴォ(アルト)、5.アリア(バス)、6.レチタティーヴォ(ソプラノ)、7,コラールの7曲から構成されています。そして、演奏ですが、カール・リヒター指揮ミユンヘン・バッハ管弦楽団・合唱団。そしてエディット・マティス、トゥルデリーゼ・シュミット、ペーター・シュライアー、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウです。1978年10月、79年2月、ミュンヘンのヘラクレスザールでの録音です。
このカンタータは、合唱に加えて、4声がそれぞれ登場する、いわば平均的な構成ですねえ。そして合唱のコラールと、テノール・バスのアリアが中核をなしています。どれも聴きやすく、印象的であります。ことに男性の2声がシュライアーとF=ディースカウということで、これ以上の布陣はないな、と思われます。ソプラノとアルトがレチタティーヴォだけというのも寂しいですねえ。そして、リヒターの迫真の演奏が加わり、最強とも言える演奏でしょう。
まず、1.コラールからして入魂の演奏ですね。これほど気持ちの入っている演奏は他では聴けません、他の演奏は実に緩く感じます。この合唱団はそんなにでもないのですが、リヒターがバックにあることで、いたく緊迫し感動的な演奏になっています。2,バスのレチタティーヴォ。F=ディースカウの語るような歌は深い表情をたたえて、男声に限りない美しさが聴かれます。3.テノールのアリア。ヴィオラのバッハらしい旋律にシュライアーのテノールが映えます。一見、明るさを感じるが、その背後にある悲しみを拭いきれない。シュライアーの歌唱はそれを見事に表しています。そして、5.バスのアリア。やはりF=ディースカウ。奥の深い表現は、聴く度に新たな思いを感じさせてくれます。トランペットの派手な音にも負けない男声であります。そして6,ソプラノのレチタティーヴォ。マティスの清廉な歌唱で、できればアリアも聴きたかったのでありました。なかなかの一騎当千の歌手で、それは見事な演奏なんですが、この頃はカンタータには相応しいのかな、とも思ってしまうのでした。でも、他の演奏を聴くと、不満を感じることも事実なのでありました。
ガーディナーのカンタータ全集は、アマゾンでは2万円とすこしでまだ入手できそうなので、なんとか頑張ろうと思っています。
(Archiv POCA-2048 Karl Richter-Edition 1991年)
「我が意を得たり」でありまして、私も数々のカンタータの心地よさは、すばらしいものと感じています。
エディット・マティスの歌唱、突き進むトランペットこのカンタータの魅力は尽きないと、哲学かぶれの中坊は当時のめっていたような記憶があります。
残念なのは、このCDリマスタリングは音が硬質で、DENONのようなダイレクトリマスターで再発してもらいたいのが正直な感想ですが100%無理なようです。