カラヤンのブルックナー全集を買ったが…。

先週末も岡山でしたが、天気もまさに五月晴れ、汗ばむ陽気でしたね。そして、恒例の中古ＣＤやさんに行きました。実は、目をつけていたふたつほどのＣＤがありまして、そのひとつがカラヤンのブルックナーの交響曲全集、９枚組です。カラヤンのブルックナーは、このブログでも取り上げた70年当初のＥＭＩの４・７番と最晩年のＶＰＯとの７・８番しか聴いたことがなかったんです。70年代後半から80年代にかけて録音した全集については、まったくでした。今年になって生誕百年でカラヤンのＣＤが再発売される中に、このＣＤもありました。しかし、ＳＨＭ－ＣＤとなってですが、値段は18000円です。まあ、９枚組で一枚が2000円ですからそんなに高くはないんですが、でも高いですよねえ。このことが頭にあって、以前に中古やさんでみたら、これの1/3の値段でしたので、フムフムと思って、密かに狙っていました。で、そんなんで今回買いました。しかし、昔のセットものＣＤに入っていた緩衝材のようなスポンジが劣化してＣＤにくっつていたのが１枚目らしく、再生には問題ないらしいです。でも問題があったら言ってきて下さいといわれました。それで、車で再生してみと、つまり１番と５番の第１楽章の入った１枚目が、ぼこぼことノイズが入ってうまく再生できません。やっぱり、そうだったか、と思い、意気消沈して翌日電話でお店と交渉して、返品するか値引きしてもらうか迷ったのですが、値引きしてもらうことにしました。かなり安くなりました。値段はヒミツです。でも、１枚目がないので…。もし、お持ちの方がいらっしゃったら、ＣＤ－Ｒにでも焼いていただけませんでしょうか。お願いします。（よかったらmikotomochi58@mail.goo.ne.jpまでご連絡ください。厚かましいお願いですんません）
そんなわけですが、まあそんな全集なんで返品してもよかったんですが、それをしなかったのは、岡山からの帰りの車中で、聴いてたんですが、この演奏、いいんですね。あまり関心がなかったのですが、意外に（といったら失礼ですね）いいんです。なんといっても、ＢＰＯがすごいですね。弦楽器の音色はきれいなことこの上ない。管楽器もまろやかで、コクがあり、金管も輝かしい響きで圧倒されるものです。これらの楽器をカラヤンがブレンドして極上の音楽に仕立てているんですね。まさに、極上の美であります。第４番、ＥＭＩ盤を気に入ってましたが、これとそれほど変わらない演奏ですが、より洗練されオケの響きも凄まじいです。この曲はけっこう飽きてくるんですが、まったくそんなことはなく、第４楽章の盛り上がりまで一気に聴きました。５番はたいそうゆったりで、この曲のもつ美しさを堪能ですます。第２楽章と第４楽章が特にゆったりで、スケールの大きな演奏が聴けました（第１楽章は聴けないですが）。７番も、ＥＭＩ盤やＶＰＯ盤とそれほど大きくかわるものではないですが、オケの威力と馬力には脱帽します。
まあ、そんなこんなで、問題は残っているにしても、楽しむことができました。ただ、何回か聴いてくるうちに、物足りなさなんかも出てくるかも知れませんが、それでも、そんな雑音を吹っ飛ばしてくれるような立派な演奏でした。