11月も終わりですねえ。先週末もいつものように岡山に行きました。最近は、息子が同行してくれて、加えて運転もしてくれるので、けっこう楽ちんです。私は助手席でわーわー言っているだけですが、まあ、けっこう楽しく、またありがたいものです。運転にも慣れてそれは安心なんですが、道をまったく憶えてくれないんですね。自分では方向音痴のせいだと弁明してますが、これにはけっこう困っています。今回も息子が運転してくれましたが、となりでナビをしながらの道中でした。そして、ふたりで、「げそ天」とうどんを昼飯に食べ、夕食には、いつもの「長浜ラーメン」を「うまい、うまい」と言って食べたのでした。かための細麺に高菜いっぱいとニンニクを入れて、替玉をして、10時半くらいに神戸に帰って来たのでありました。
それで、今回は岡山の中古やさんがバーゲンをしているので、いそいそと行ってみました。残念なことにそれほど欲しいものはなかったんですが、1枚のみ買いました。モーツァルトの交響曲第40・41番、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮VPOの演奏。1960・62年の録音であります。周知のとおり、カラヤンは1956年から1964年までウィーン国立歌劇場の音楽監督を務めました。BPOの音楽監督も兼任し、まさに「帝王カラヤン」の時代であり、ウィーンは「毎日が祝祭だった」といわれた黄金時代だったわけです。この時期は、将来的にカラヤンがBPOとVPOの両方に君臨していくのか、またはどちらかを選択するのか、まだわからなかったんですね。1959年にはVPOとカラヤンは来日もしています。すごい時代ですねえ。そしてこの間、いくつかの録音を当時VPOと専属契約を結んでいたデッカに残しています。このブログでも「ツァラトゥストラ」「ロンドン・太鼓連打」「ブラームスの1番」「ブラームスの3番」などを取り上げました。どれも名演といわれるものですが、今回のモーツァルトも、その中の一枚です。
それで、41番「ジュピター」です。まず、この演奏で感じることは、実にまろやかなことです。特に、弦楽器は優しい音色ですねえ。さすがのVPOであります。後年カラヤンは、BPOと2回にわたり、同曲を録音していますが、この演奏はVPOの特徴がよく現れたものと思います。力強さよりも、優しさやまろやかさを感じる演奏です。まさに「ウィーン風」といった特徴です。第1楽章アレグロ・ヴィヴァーチェ。冒頭の第一主題に見えるハ音の連打とそれに続く優雅なメロディも、実にやわらかい。威厳とか風格に満ちたものではなく、明るく見通しのよい演奏です。第2楽章アンダンテ・カンタービレ。この演奏を聴いて、VPO関連集団によるディヴェルティメントやセレナードのアンダンテ、もしくはアダージョ楽章を連想しました。曲の様子はまったく違うものですが、しなやかで優美な弦とやわらかい管は共通点がありますね。第3楽章メヌエット。威厳に満ちたメヌエットであるが、カラヤンの統率力とVPOの合奏力の素晴らしさを十二分に感じます。曲の端々に聴かれるVPOの音色がいいです。そして、第4楽章アレグロモルト。対位法的な演奏の明晰さに耳が奪われます。それもVPOの明快な演奏とカラヤンの力量に裏付けられたものです。後の演奏に見える豪快さはそれほど感じませんが、スケールの大きさ健在ですねえ。
CDでは、40・41番で一枚物になってますが、LPでは40番は「ロンドン」と、41番は「太鼓連打」とが裏表でした。これも懐かしいことであります。
(LONDON 23OE51003)
それで、今回は岡山の中古やさんがバーゲンをしているので、いそいそと行ってみました。残念なことにそれほど欲しいものはなかったんですが、1枚のみ買いました。モーツァルトの交響曲第40・41番、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮VPOの演奏。1960・62年の録音であります。周知のとおり、カラヤンは1956年から1964年までウィーン国立歌劇場の音楽監督を務めました。BPOの音楽監督も兼任し、まさに「帝王カラヤン」の時代であり、ウィーンは「毎日が祝祭だった」といわれた黄金時代だったわけです。この時期は、将来的にカラヤンがBPOとVPOの両方に君臨していくのか、またはどちらかを選択するのか、まだわからなかったんですね。1959年にはVPOとカラヤンは来日もしています。すごい時代ですねえ。そしてこの間、いくつかの録音を当時VPOと専属契約を結んでいたデッカに残しています。このブログでも「ツァラトゥストラ」「ロンドン・太鼓連打」「ブラームスの1番」「ブラームスの3番」などを取り上げました。どれも名演といわれるものですが、今回のモーツァルトも、その中の一枚です。
それで、41番「ジュピター」です。まず、この演奏で感じることは、実にまろやかなことです。特に、弦楽器は優しい音色ですねえ。さすがのVPOであります。後年カラヤンは、BPOと2回にわたり、同曲を録音していますが、この演奏はVPOの特徴がよく現れたものと思います。力強さよりも、優しさやまろやかさを感じる演奏です。まさに「ウィーン風」といった特徴です。第1楽章アレグロ・ヴィヴァーチェ。冒頭の第一主題に見えるハ音の連打とそれに続く優雅なメロディも、実にやわらかい。威厳とか風格に満ちたものではなく、明るく見通しのよい演奏です。第2楽章アンダンテ・カンタービレ。この演奏を聴いて、VPO関連集団によるディヴェルティメントやセレナードのアンダンテ、もしくはアダージョ楽章を連想しました。曲の様子はまったく違うものですが、しなやかで優美な弦とやわらかい管は共通点がありますね。第3楽章メヌエット。威厳に満ちたメヌエットであるが、カラヤンの統率力とVPOの合奏力の素晴らしさを十二分に感じます。曲の端々に聴かれるVPOの音色がいいです。そして、第4楽章アレグロモルト。対位法的な演奏の明晰さに耳が奪われます。それもVPOの明快な演奏とカラヤンの力量に裏付けられたものです。後の演奏に見える豪快さはそれほど感じませんが、スケールの大きさ健在ですねえ。
CDでは、40・41番で一枚物になってますが、LPでは40番は「ロンドン」と、41番は「太鼓連打」とが裏表でした。これも懐かしいことであります。
(LONDON 23OE51003)
ロンドン・レーベルのカラヤン/VPOの録音は
刷り込み効果もあるのでしょうが
良いものが多いですね。
「惑星」「太鼓連打」「ロンドン」
「ツァラトゥストラ」「死と変容」
などLPでよく聴きました。