まったく意識していなかったのですが、3月31日でこのブログを始めてから、ちょうど3000日になりました。今日は3012日となります。年に直すと、8年と80日。まあ長くやってきたものですねえ。ブログを始めたのが2005年の年末でありました。最初はなんとなく始めたって感じですかねえ。さあ始めるぞ、というものでもなく、なんかはじまっちゃったなあ、ってとこですね。まあ人生の中で、この8年はいろんなことがありました。ほんとにね。ただ、音楽だけは、ずーっと、聴いてきました。これを幸せであり、喜びとしなければいけません。こんな幸せがずーっと続いて欲しいものです。すると、このブログも続けられる、ってところでしょうか。
そんなわけで、3000日記念ということでも何でもなく、いつものように…、であります。今回は、モーツァルトのピアノ・ソナタであります。私は、いままでモーツァルトのこのジャンルはあまり聴いてはいなかったなと自認しております。CDで全集も、ギーゼキングとグールド、そして内田光子と、三つ持っているだけです。それでも三つも持ってるやないか!と言われそうですが…。ただ、これらも二十年近くも前に買ったもので、確かにあまり聴いておりません。
というような中で、先日三宮の中古やさんで、マリア・ジョアン・ピレシュの全集を入手しました。ピレシュには、DENONに1974年に録音した全集がありますが、これはDGに1990年ごろに録音した二度目のもの。この演奏は定評のあるものでありますが、このジャンルにそれほど興味がなかったことと、これまで聴いたこともありませんでしたので、たいそう興味深いものでした。6枚組で3360円でしたが、あとでHMVで見ると、2860円でした。いやはや、最近はネットの方が、中古やさんよりは安いということが、けっこうあるんですねえ。まあ市場調査をしておかねばなりません。
モーツァルトのピアノソナタの中で、もっとも知られているのは、1778年にパリで作曲された5曲いわゆる「パリソナタ」です。K.310,330,331,332,333で、第8,10,11,12,13番です。1778年33月にモーツァルトは、マンハイムからパリに母とともに赴き、6月には母が亡くなり、思ったような成果は得れず、9月26日にパリを去ることになります。そんな中でこれらのピアノソナタができあがるわけですが、厳しい環境の中で、こんな美しい曲が書かれたのであります。この5曲の中で、もっとも好きなのは、第13番変ロ長調K.333であります。1778年秋に作曲され、5曲中最後であり、最もスケールが大きいと言われています。ピレシュはこれを1990年7~8月に録音しています。
ピレシュのピアノは、一音一音が華やかであり、また非常に明晰であります。ピアノが間近で弾いているような印象がいい。快活であり、ひとつひとつの音に躍動感があふれています。この曲の明るさや華やかさにピレシュのピアノはよくあっていますねえ。ただ、即興的な印象をもつところもあり、丁寧さと綿密さが欲しいなというところもありますかねえ。とはいえ、モーツァルトのピアノのよさを十二分に感じさせてくれるし、幾度聴いても飽きない演奏であります。
第1楽章、冒頭からの第1主題は非常に明晰であり、畳みかけるような華やかさがある。ピアノの一音から発せられるオーラのようなものが感じられ、それが曲を一層心に染み込ませる。第2楽章、ゆったりとモーツァルトの旋律を歌い上げる。それは極めて男性的であり、ピアノのタッチは力強ささえも感じる。それでいて、モーツァルトのピアノの優しさにあふれているところがいいです。そして、第3楽章少しゆったりめで、ここでも旋律を声高に歌い上げる。ピアノは強力な音で、旋律を噛み締めるように表現している。最後は堂々たる風格さえ強調するようなピアノでありました。極めて男性的な表現が印象的であります。
しかし、このDGのBOXは、どうなんでしょうか、もう少しデザインがなんとかなりませんかねえ。以前にもアバドとゼルキンのピアノ協奏曲のときにも申しましたが…。安いのはいいですが…。そんなとこにもケチっているようですねえ。検討をお願いしたいです。
(DG collectors edition 4775200 2006年 輸入盤)
そんなわけで、3000日記念ということでも何でもなく、いつものように…、であります。今回は、モーツァルトのピアノ・ソナタであります。私は、いままでモーツァルトのこのジャンルはあまり聴いてはいなかったなと自認しております。CDで全集も、ギーゼキングとグールド、そして内田光子と、三つ持っているだけです。それでも三つも持ってるやないか!と言われそうですが…。ただ、これらも二十年近くも前に買ったもので、確かにあまり聴いておりません。
というような中で、先日三宮の中古やさんで、マリア・ジョアン・ピレシュの全集を入手しました。ピレシュには、DENONに1974年に録音した全集がありますが、これはDGに1990年ごろに録音した二度目のもの。この演奏は定評のあるものでありますが、このジャンルにそれほど興味がなかったことと、これまで聴いたこともありませんでしたので、たいそう興味深いものでした。6枚組で3360円でしたが、あとでHMVで見ると、2860円でした。いやはや、最近はネットの方が、中古やさんよりは安いということが、けっこうあるんですねえ。まあ市場調査をしておかねばなりません。
モーツァルトのピアノソナタの中で、もっとも知られているのは、1778年にパリで作曲された5曲いわゆる「パリソナタ」です。K.310,330,331,332,333で、第8,10,11,12,13番です。1778年33月にモーツァルトは、マンハイムからパリに母とともに赴き、6月には母が亡くなり、思ったような成果は得れず、9月26日にパリを去ることになります。そんな中でこれらのピアノソナタができあがるわけですが、厳しい環境の中で、こんな美しい曲が書かれたのであります。この5曲の中で、もっとも好きなのは、第13番変ロ長調K.333であります。1778年秋に作曲され、5曲中最後であり、最もスケールが大きいと言われています。ピレシュはこれを1990年7~8月に録音しています。
ピレシュのピアノは、一音一音が華やかであり、また非常に明晰であります。ピアノが間近で弾いているような印象がいい。快活であり、ひとつひとつの音に躍動感があふれています。この曲の明るさや華やかさにピレシュのピアノはよくあっていますねえ。ただ、即興的な印象をもつところもあり、丁寧さと綿密さが欲しいなというところもありますかねえ。とはいえ、モーツァルトのピアノのよさを十二分に感じさせてくれるし、幾度聴いても飽きない演奏であります。
第1楽章、冒頭からの第1主題は非常に明晰であり、畳みかけるような華やかさがある。ピアノの一音から発せられるオーラのようなものが感じられ、それが曲を一層心に染み込ませる。第2楽章、ゆったりとモーツァルトの旋律を歌い上げる。それは極めて男性的であり、ピアノのタッチは力強ささえも感じる。それでいて、モーツァルトのピアノの優しさにあふれているところがいいです。そして、第3楽章少しゆったりめで、ここでも旋律を声高に歌い上げる。ピアノは強力な音で、旋律を噛み締めるように表現している。最後は堂々たる風格さえ強調するようなピアノでありました。極めて男性的な表現が印象的であります。
しかし、このDGのBOXは、どうなんでしょうか、もう少しデザインがなんとかなりませんかねえ。以前にもアバドとゼルキンのピアノ協奏曲のときにも申しましたが…。安いのはいいですが…。そんなとこにもケチっているようですねえ。検討をお願いしたいです。
(DG collectors edition 4775200 2006年 輸入盤)
一口に3000日といいますが、これは大変なことです。特に、私などは継続・努力ということが苦手で、本当に素晴らしくうらやましいことです。
あらためておめでとうございます。今後は、5000日をめざして頑張って下さい。またブログにたびたびおじゃまします。