先週末、大学時代の同窓会のような会合が和歌山でありました。かれこれ20~30年来お会いしていない人たちがたくさんいました。でもなぜかそれほどの時間を感じないのが不思議でした。みなさん、それなりにお年を取られていましたが、当時の自分たちに戻ったようで、心地よい時間でした。しかし、和歌山市駅はひどく閑散としてました。人通りもほとんどなく、お店もなく、その昔はたしか高島屋があったと思うのですが、なんとなく見る影もありませんねえ。
ということで、今回はグリーグの『抒情小曲集』です。 グリーグが20代から晩年にかけて作曲したこの曲集は、全10集66曲から構成されています。ほとんどが2~3分の小曲ですが、まさに抒情的でいろんな印象をもち、聴きやすい曲がたくさんあります。かなり前にこの曲を取り上げましたが、それほどの回数聴く曲でもないのですが、聴けばその良さに耳が奪われてしまうのでありました。
それでこの演奏ですが、イリーナ・メジューエワのピアノです。2000年3月6~8日笠懸野文化ホールでの録音です。 メジューエワは、1975年に当時にソ連生まれ。1997年に日本の音楽プロデューサーと結婚されてから日本の京都を中心に活動されています。関西でコンサートなどがあるので、ぜひ一度ナマで聴きたいと思っております。 現在は若林工房からCD,徳にライヴが多く、いろいろと発売されています。それ以前はDENONから発売されていました。このCDはDENONからのものなので、彼女の録音としては古いものになります。ジャケットの写真もお若いですものねえ。
さて、このCDには20曲が収められていますが、どの曲も心に染み込むような情感が籠もった、そして、ピアノが宝石のような美しい音色で奏でられている演奏であります。それでいて、力強い打鍵で、すごい迫力の演奏も垣間見ることができ、それと繊細な表情が合わさって、たいそう心地よいピアノが展開されてます。やはりメジューエワさん、ピアノの一音一音の存在感が桁外れにすごい。そこのところがこの演奏のキモであり、注目すべきであります。
この20曲の選曲には不満はありません。以下曲ごとの思ったことを述べます。「小人の行進」」ではこの人の個性でもある強靱なピアノの音が凄まじい。小人というよりは大人のような印象も持ちます。「郷愁」、美しい旋律で密やかなピアノでの演奏かと思いきや、明確でくっきりとした大きな音での展開であります。「家路」ここでも実にくっきりとしたピアノで力強く演奏され、堂々とした佇まいにも圧倒されます。「子守唄」優しいベールを被ったようなピアノで幻想的世界が現れています。「春に寄す」際だったピアノで堂々とした曲の展開が心地よく、また後半に大いに盛り上がり、劇的な表現が素晴らしい。「郷愁」速いテンポで前へ前へと曲が展開されます。「トロルドハウゲンの婚礼」ギレリス盤には残念ながら収められていませんでした。最初は穏やかに始まるが、次第に興が乗ってくるというイメージでしょうか。最も長い曲でもであり、構成的にもいいですね。「山の妖精」軽快なピアノで、妖精が描かれていますね。大柄な妖精のようですねえ「森の静けさ」最後の曲ですが、私的にはこの曲が一番好きでした。穏やかで情感に満ちた曲です。メジューエワのピアノが静かに、穏やかに、曲を繰り広げ、最後は静謐の中で曲が終わります。この情感がいいですねえ。
もう1月も終わりですね。いよいよこれから年度末に向けて、多忙な時期となります。寒いし、なんとなく気が滅入ってしまうのでありました。
(DENON COCO-73048 2009年)
ということで、今回はグリーグの『抒情小曲集』です。 グリーグが20代から晩年にかけて作曲したこの曲集は、全10集66曲から構成されています。ほとんどが2~3分の小曲ですが、まさに抒情的でいろんな印象をもち、聴きやすい曲がたくさんあります。かなり前にこの曲を取り上げましたが、それほどの回数聴く曲でもないのですが、聴けばその良さに耳が奪われてしまうのでありました。
それでこの演奏ですが、イリーナ・メジューエワのピアノです。2000年3月6~8日笠懸野文化ホールでの録音です。 メジューエワは、1975年に当時にソ連生まれ。1997年に日本の音楽プロデューサーと結婚されてから日本の京都を中心に活動されています。関西でコンサートなどがあるので、ぜひ一度ナマで聴きたいと思っております。 現在は若林工房からCD,徳にライヴが多く、いろいろと発売されています。それ以前はDENONから発売されていました。このCDはDENONからのものなので、彼女の録音としては古いものになります。ジャケットの写真もお若いですものねえ。
さて、このCDには20曲が収められていますが、どの曲も心に染み込むような情感が籠もった、そして、ピアノが宝石のような美しい音色で奏でられている演奏であります。それでいて、力強い打鍵で、すごい迫力の演奏も垣間見ることができ、それと繊細な表情が合わさって、たいそう心地よいピアノが展開されてます。やはりメジューエワさん、ピアノの一音一音の存在感が桁外れにすごい。そこのところがこの演奏のキモであり、注目すべきであります。
この20曲の選曲には不満はありません。以下曲ごとの思ったことを述べます。「小人の行進」」ではこの人の個性でもある強靱なピアノの音が凄まじい。小人というよりは大人のような印象も持ちます。「郷愁」、美しい旋律で密やかなピアノでの演奏かと思いきや、明確でくっきりとした大きな音での展開であります。「家路」ここでも実にくっきりとしたピアノで力強く演奏され、堂々とした佇まいにも圧倒されます。「子守唄」優しいベールを被ったようなピアノで幻想的世界が現れています。「春に寄す」際だったピアノで堂々とした曲の展開が心地よく、また後半に大いに盛り上がり、劇的な表現が素晴らしい。「郷愁」速いテンポで前へ前へと曲が展開されます。「トロルドハウゲンの婚礼」ギレリス盤には残念ながら収められていませんでした。最初は穏やかに始まるが、次第に興が乗ってくるというイメージでしょうか。最も長い曲でもであり、構成的にもいいですね。「山の妖精」軽快なピアノで、妖精が描かれていますね。大柄な妖精のようですねえ「森の静けさ」最後の曲ですが、私的にはこの曲が一番好きでした。穏やかで情感に満ちた曲です。メジューエワのピアノが静かに、穏やかに、曲を繰り広げ、最後は静謐の中で曲が終わります。この情感がいいですねえ。
もう1月も終わりですね。いよいよこれから年度末に向けて、多忙な時期となります。寒いし、なんとなく気が滅入ってしまうのでありました。
(DENON COCO-73048 2009年)
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